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同日 同刻
/結界封印都市ヒモロギ
ツクヨミ 対鬼戦闘司令本部 中央管制室
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「魄子密度は平均で一五〇、第二・第七結界柱付近でのみ四七〇、か……」ミヅキはスズからの報告を再度口にした。「それなら大したことなさそうね」
「ああ」首肯するシマメ。「禍ツ忌ノ鬼の出現はまずないだろう」
「……あの人からの〝お告げ〟もなかったしね」
禍ツ忌ノ鬼が出現する時は〝月読ノ巫女〟から警告が出る。
二人の中ではそのような経験則ができつつあった。
「解析官が第二結界柱と第七結界柱に大型鬼が出ると予測していたわね。〈アマテラス〉と〈ウズメ〉を回しましょう」
指示を下した後、ミヅキはふと呟く。
「なんだか……随分と久しぶりに感じるわね。こういう普通の鬼だけの襲撃は」
「禍ツ忌ノ鬼が出るようになってからまだ半月しか経っちゃいないのにな」
以前は鬼の襲来といえば決まってこの程度だった。
大半は小型鬼の編成で、大型鬼はせいぜい一体か二体。時にはいないことすらある。
禍ツ忌ノ鬼の脅威を知った今となっては、ほとんど牧歌的にすら感じてしまう状況だ。
「人間、慣れていくものね……どんな無茶な状況にも」
「だからと言って、油断はよくないぞ」
「その通りね。これからも私が慢心しないよう見張っててちょうだい」
「……ふっ」
シマメが小さな笑みを零した時、
「第二、第七、第九結界柱で鬼門形成! 鬼の具象化を確認しました!」通信官スズから報告が入る。「解析官の予測規模と一致! 第二・第七結界柱では大型鬼がそれぞれ一体出現しています! 第九結界柱は小型鬼のみです!」
「第九結界柱……」ミヅキが不意に呟く。「この近くね。珍しいわ」
第九結界柱は本部近傍に存在する。地図上ではヒモロギの北東に位置していた。
これまでに鬼の具象化は少ない。
「とはいえ小型鬼だけだ」シマメが続ける。「心配することもあるまいよ」
「ええ、そうね……」
そのはずだが――。
「そうだと……いいのだけれど」
ミヅキは何故か、不吉な胸騒ぎを覚えた。




