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幻葬鬼譚 ~神話ヲ殺ス少女タチ~  作者: K. Soma
第拾参話 貫く意志

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208/226

09

╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋

 同日 同刻

 /結界封印都市ヒモロギ

  ツクヨミ 対鬼戦闘司令本部 高度性能試験場

╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋

 

 日が落ち、少しずつ夜の静寂(しじま)が満ちてゆく。

 

 あれから〈ウズメ改〉の試験は(とどこお)りなく終了した。

 

 結果は良好。すべての課題を解決(クリア)し、カヤからは〝これならすぐにでも前線で活躍できるよ〟と太鼓判を押された。

 

 それ自体はうれしい。大変、うれしい。蘇った愛機と共にまた戦えるのだから。

 

 だが、

 

『……久しぶりですね、ルリカ』

 

 どうしてもあの日の言葉が――ランカ()の言葉が頭を離れない。

 

 母は自分の耳元でこう続けた。

 

『事と次第によっては、あなたをツクヨミから連れて帰ります。いつでも()てるよう、準備をしておきなさい』

 

〝どうして〟とは言えなかった。ましてや〝いやだ〟などとは、口が裂けても。

 

 おおよその事情は推測できた。おそらく自分はなんらかの駆け引きに使われているのだろう。

 

 あの人は……そういう人だ。

 

 今も、昔も。

 

(結局私は――)ルリカの青い瞳が薄闇の中を彷徨(さまよ)う。(何も変わっていない……あの人の〝人形〟のままなんだ……)

 

 そうまでわかっていながら何もできぬ自分が情けなかった。

 

 恥ずかしかった。

 

(このままでいいのか……? 私は、私は……)

 

 その時、

 

(――警報っ⁉)

 

 耳をつんざくひび割れた電子音。

 

 その意味するところはただ一つ。

 

 鬼が、来る――。

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