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「〝愛する人のために死ねるなら満足〟だぁ?」
――やめて。
「そーいうのをな、まさしく〝自己満足〟って言うんだよ」
――お願いだから、やめて。
「アタシはてめーのことなんて、まるで好きじゃねーぞ。むしろ嫌いだな」
――やめて、やめて、やめて!
お願いだから、ソレだけは言わないで……!
わたしのこと、気持ち悪いって――
「 その負け犬根性が気に喰わねえ……! 」
――え?
「てめーがどう生きようが死のうが知ったことか。てめーの人生だ、好きにしろ」ヒミコは続ける。対消滅砲の光に晒されながら。「だがな、コレだけはハッキリ言っとくぞ……!」それでも、続ける。「アタシは絶対に、てめーの命なんざぁ背負わねえからな……!」
何を……言ってるの?
「だってそうだろ? てめーはダチでもねえ、仲間でもねえ、ましてや恋人なんかでもねえ……! アタシにしてみりゃ出会って数日のよくわからねー変なヤツだよ……!」
イヤじゃ、ないの……?
「そんなワケのわかんねーヤツの命なんざぁな、背負いたくねーんだよ……!」
気持ち悪く、ないの……?
「ソレでもいいなら、勝手に一人で死にやがれ……!」
わたしが。
「……だいたいな」ヒミコの言葉がますます熱を帯びる。「気に喰わねぇんだよ……!」
「わ――」
「死んでアタシの興味を惹こうとでも思ってたのか……⁉」
「わた――」
「そんなくだらなねーこと企むくらいならなあ……!」
「わたし、は――」
「 てめーも〝ガチ〟だろーが! ならアタシを〝ガチ〟で落とすくらいの気概を見せやがれッ‼ 」
生きてて、いいの……?




