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幻葬鬼譚 ~神話ヲ殺ス少女タチ~  作者: K. Soma
第九話 幻想の花/背負った命

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132/226

24

╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋

(現在)

 同日 同刻

 /結界封印都市ヒモロギ 旧第七結界柱方面

  仮設塹壕(ざんごう) ()ノ二周辺

╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋

 

 こうして再び現世へと舞い戻った。

 

 ヒミコは――〈アマテラス〉は〝あちら〟から〝こちら〟への鬼門(キモン)(くぐ)り抜け、通常空間に復帰したのである。

 

(で、こういうことか――!)

 

 頭より先に感覚で理解する。

 

 感覚。戦いの感覚。

 

 自分が思った通りに――願った通りに、ユイナの前に出た。

 

 直後〝石環(セキカン)〟から放たれる対消滅(ついしょうめつ)の光。

 

 どうすればいいかは()()()()()()

 

(~~~~~~っ‼)

 

 右手と左手に〝(アマ)玉垣(タマガキ)〟を集中。

 

 そしてそれらを()()()()()()

 

 結果、小さな――しかし、それでいて堅牢な盾の場ができた。

 

〈アマテラス〉は複雑な幾何学模様を描く緋色の光壁で対消滅砲を真っ向から受け止める。

 

「ぐ……がっ!」

 

 だが長い。終わらない。破壊の奔流(ほんりゅう)が。

 

 前の戦いの時もこうだった――らしい。

 

 これだけの破滅的な光の照射があと数十秒は続くとのことだ。

 

 数十秒。今のヒミコにとっては十年にも等しき時である。

 

 何せこうしてただ立っているだけで、全身から霊気が放出されていくかのようだ。

 

 だがそれでも。耐えねばならない。

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()

 

「ク――」

 

 不思議と、落ち着いていた。

 

 あれだけ()き乱されていた心が、今は完全な平常を取り戻している。

 

「クク、ククク――!」

 

 笑いさえ込み上げてきた。

 

 あの白い空間で見た玉響(たまゆら)の幻想――。

 

 アレがヒミコに己の気持ちを気づかせた。

 

「おい金髪――」〈アマテラス〉の声帯で呼びかける。「まだ生きてるよな」後ろの〈サグメ〉へ。

 

『え、ええ』通信機越しのユイナの声。『あ、ありがとうヒミコ』震えている。『わたしを守ってくれて――』

 

「んなことはどーでもいい」

 

『で、でも――!』

 

「ソレよりもな、言いてーことがある。そのために、来た」

 

『言いたいこと……?』

 

「 アタシはてめーがヘドが出るほど嫌いだ 」

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