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幻葬鬼譚 ~神話ヲ殺ス少女タチ~  作者: K. Soma
第九話 幻想の花/背負った命

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11

╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋

 同日 同刻

 /結界封印都市ヒモロギ 第七結界柱跡地付近

╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋

 

 日没から土砂降りの雨が続いていた。

 

「――そこだ!」

 

 ズブ濡れの巫女装束が鬼の白濁とした血を吸い重さをいや増す。

 

(モミジ)組は右翼から、(カエデ)組は左翼から攻め小型鬼を掃討してくれ! (サクラ)組は私と共に大型鬼を討つぞ!」

 

 ルリカはミヅキから直々(じきじき)に現場の指揮権を(ゆだ)ねられていた。

 

 元々、第七結界柱の防衛担当はルリカの所属する(サクラ)組である。

 

 今この瞬間にも敵の新手(あらて)が出現し()の結界柱を侵攻するかもしれない(実際にそのような陽動(フェイント)も過去に数度あった)。(ゆえ)に、それらの防衛戦力をあてにはできない。

 

 だが、既に失われた第一・第三結界柱を担当していた(モミジ)組と(カエデ)組は話が別で、この三日間こうして肩を並べ戦っていた。

 

 第七結界柱も〝局所封鎖結界〟の形成で失われているので、この戦いを切り抜けられれば、桜組も後日同様の遊撃部隊として組み込まれるのだろう。

 

 そう、この戦いを切り抜けられれば、の話だが――。

 

(モミジ)組が劣勢だ! (カエデ)組から後衛を数名回してやってくれ!」

 

 針の穴を通すような超精密射撃で大型鬼を牽制(けんせい)しつつ、的確に指示を(くだ)すルリカ。

 

 これが他の巫女なら組を(また)いでの命令に多少の反発も生じただろう。

 

 だがそこは流石(さすが)のルリカ。

 

 常日頃(つねひごろ)からのきめ細やかな気配りに加え、本人の実力と人望が遺憾なく噛み合い、まるで歴戦の指揮官が如く巫女たちを(たく)みに動かしていた。

 

(ユイナ……!)

 

 しかし、どれだけ上手く戦況を制御できようとも、その胸中(きょうちゅう)は決して穏やかではない。

 

 ルリカも此度(こたび)の作戦内容を事前に知らされていた。

 

(死ぬんじゃないぞ……絶対に……!)

 

 自分にはそう願うことしかできない。

 

〈ウズメ〉が大破し、そばにいれぬことが歯痒(はがゆ)くてならなかった。

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