表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幻葬鬼譚 ~神話ヲ殺ス少女タチ~  作者: K. Soma
第八話 触れた指先

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

108/226

12

╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋

 同日 同刻

 /結界封印都市ヒモロギ 第七結界柱付近

╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋

 

 ――嫌な気配がする。

 

 宙に浮かぶ石の円環〝石環(セキカン)〟を一目見るなりヒミコはそう感じ取った。

 

 理由は説明できない。ほとんど本能的な予感である。

 

(どうする……? 攻撃してみるか?)

 

 いや、無駄だろう。

 

 (マガ)()(オニ)ほどではないとはいえ、あの石環もかなり遠い。

 

 御幣(ごへい)で衝撃波を放っても、届くまでには相当減衰する。

 

(……でも待てよ)ふと思い当たる。(コイツの御札(おふだ)なら届くか……?)

 

〈アマテラス〉の瞳が仮面の下で一瞬、後方の〈サグメ〉を見た。

 

 石環も鬼の一部には違いなかろう。だが……アレも〝(アマ)玉垣(タマガキ)〟で守られているのだろうか?

 

 いや、そうは思えない。

 

 何故だがわからぬがヒミコには不可思議な確信があった。

 

 玉垣は血肉の通った鬼の身体――球状の本体にしか(ほどこ)されぬと。

 

(なら、いけるかもしれねーな……)ヒミコはそう判断し、「おい方波見(カタバミ)、試しにお前の御札で――」

 

 だが。

 

 次の瞬間、事態が決定的に悪化した。

 

『二人とも!』ミヅキからの緊急通信。『()()()()()()()()退()()()()!』

 

 言われる前にヒミコは動き出していた。やや遅れてユイナも

 

 少女たちは既に直接目にしていた。

 

(キュウ)〟。禍ツ忌ノ鬼の本体。

 

 その身体が中央から真っ二つに割れ、中から巨大な〝龍蛇(りょうじゃ)〟が出現する。

 

(前よりも――でかい!)

 

 天と地を引き裂かんばかりに開かれる極大の(アギト)

 

 一層威力が増しているに違いない。

 

(いや……でもここまでは届かねえはずだ)

 

 大地を蹴り横っ飛びする最中(さなか)、ヒミコは冷静にそう見定める。

 

 実際、その読みは当たっていた。

 

 一瞬、眩いばかりの白光(ビャッコウ)。白き光の一閃にして一線。

 

 だが描かれた軌跡は雨滴で著しく減衰し、到底(とうてい)ヒミコらの位置までは達し得ない。

 

 せいぜい――その()()だ。

 

(まさか……!)

 

 そう、半分。敵とこちらを結ぶ直線上の。

 

 そこにはあの――石環がある。

 

 白光の矢は(はな)からそこ目掛けて放たれていた。

 

(やばい――っ!)

 

 石環が白き光の(きら)めきを受けた瞬間。

 

〈アマテラス〉は(すさ)まじい破壊の奔流(ほんりゅう)(さら)された。

 

 

 

 ~第八話 触れた指先 完~

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ