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旦那様の事情

「あの、どういう事でしょうか? 結婚の話はクロスフォード家から来たのですが……」


「実は両親が勝手に決めた事みたいなんだ……、これも僕の落ち度でもあるんだけど……」


 リリック様はポツリポツリと話し始めた。


 リリック様はクロスフォード家の長男として生まれた。


 リリック様のお父様は宰相でありリリック様も将来の宰相として学業に励んでいた。


 真面目な方である、でもその真面目さが恋愛の方に向かなかった。


「婚約者をお作りにならなかったんですか?」


「そういうのは両親が決める物だろうと思っていたんだ……」


 まぁ結婚は家同士の繋がりが大事ですからね、特に公爵家となると条件も限られてくるでしょう。


 ご両親はリリック様がその気になるまで待つ事にしたので今まで婚約の話も無かったそうだ。


 リリック様から『そろそろ婚約者を』と言ってきてから決める事にしていたらしい、でもリリック様からそんな話は出る事が無く有力な家は次々と婚約が決まっていく。


 気づけば婚約者がいないのはリリック様だけ、となっていた。


 ご両親も流石に焦ったみたいで最悪他国の貴族令嬢をお迎えする予定だったのだが、そんな時に起こったのが例の婚約破棄騒動。


 これで婚約が無くなったので、リリック様の婚約者も決める事が出来る。


 そこで選ばれたのが私だったのだ。


「両親は婚約破棄騒動を受けて『家柄よりも人柄の方が大事』と考えたみたいで……」


「それで私になったんですか」


「僕がもう少し恋愛に積極的になれればよかったのだけど……、どうも興味が沸かなかったんだ」


「そういえば婚約破棄騒動には巻き込まれませんでしたね」


「王太子様達からは距離を置かれていたからね、一応取り巻きではあったけど見えない壁があったんだ」


「でも、そのおかげで巻き込まれなかったから良かったではありませんか」


「リアーナ嬢の前の婚約者は確か騎士団長の子息だったよね?」


「はい、常に私を大事にしてくれる優しい方だったんですが……、恋愛て怖いですね」


「聞けば男爵令嬢は魅了持ちだったらしい、どうやら裏で色々動いていたみたいだよ」


 怖ぁ……。  



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