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無自覚で【無属性】持ちの俺は最強みたいです~外れスキルを3年間鍛え続けていたら、ダンジョン配信中の亜人姉妹に襲い掛かるS級モンスターを偶然倒してしまいました~  作者: 早乙女らいか
第二章・因縁とは突然に

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第86話 皆の突破方法

「ダーリン可愛すぎ!! 次はこーいうのとかどう!?」


「……着せ替えショーは後日で頼む」


「あっ、そうだね!! 今日はかっこかわいいダーリンを堪能しまーす♪」


 自宅到着後、俺の女装姿を見た彼女たちが大はしゃぎで集まって来た。

 大好評なのは嬉しいけどなんか、こう、複雑ですね……


「ママ?」


「見た目はそうだが違うと思う」


「ん、どっちでも大好きだからよき。すっごく可愛い」


「ありがとうな……」


 ギューってしてくる真白を撫でる。

 いつもより力が強いのは興奮してるからだろうか。


「ね、ねぇね? す、凄くいいと思う……わよ」


「セリちゃんめっちゃ照れてるじゃないっすか〜。あーしは女装仲間が出来て嬉しいっすよ♪」


「て、照れてなんかないし!!」


 そう言いながらチラチラと俺を見るのはなんですかね?

 セリアも愛でようとすーっと近づいてみたが、「はにゃっ!?」っと可愛い声を出して逃げてしまった。

 残念。


 代わりに朝日が寄ってきて、腕を組んで一緒に写真を撮り始めた。

 同じ女装仲間(?)が出来たからか、表情や仕草がいつもよりイキイキしてる気がする。


 悪いが頻繁にやるつもりはないからな?


「ハッハッハ!! 流石は無名くん、モテモテだねぇ!!」


「相変わらず賑やかじゃのう」


「おお、摩耶殿!! その爆弾について色々お聞きしたくてな……」


「騒がしい奴がもう一人おったわい……はぁ」


 めんどくさそうな顔をしながら奥で話を始める摩耶さんと楽しそうなリーダー。

 てかリーダー、まだ幼児服だけどいいのか?


「で? 皆はどうやって魔素爆弾に近づいたんだ?」


 ちょっとした疑問。

 出来るとは思っていたけど、俺含めてほぼ同時に到着というのは凄い。

 

 一体どんな手を使ったのやら。


「真白は朝日の”遮音”でこっそり近づいた。で、視界を奪いつつ真白が邪魔な敵を倒した」


「まっしー1人で実験部隊をガンガン倒してて凄かったっすよ~!!」


「真白だけじゃ無理。朝日がちゃんと援護してくれたおかげ」


 ほうほう、かなり正統派な突破方法だ。


 朝日の”遮音”は潜入には持ってこいだと思っていたが、連携の出来る仲間がいると更に強くなる。

 真白もかなりフィジカルが強くなっているし、仲のいい二人を組み合わせたのは正解だった。


 で、もう一組は?


「アタシはマイクロビキニで突撃しただけだよ?」


「えっ」


 なんか、俺達のハニトラ作戦より上位な事やってるんですけど……


「れながどーしても脱ぎたいって聞かなかったのよ!! 流石に全裸はマズいからマイクロビキニにしたんだけど、そしたらみんな鼻血出して倒れるし……男ってほんと変態!!」


「みんなアタシの姿を見て興奮しすぎだよ〜♡ ほら、その時の写真」


「ぶっ!?」


 写真に写っていたのは、白いマイクロビキニ姿でピースをするれな……と、不機嫌そうなセリアが後方にちょこんといる。

  

 いくら何でも過激じゃないか!?

 本来大事なところを隠すはずのマイクロビキニは全く意味がなく、見えてはいけない何かが少しだけはみ出している。


 これで妥協した結果かよ……


「真白、姉さんの妹でいたくないかも」


「あはは……れなちヤバいっすね」


「えー? なんでー?」


 あぁ、妹と友達から哀れみの目が……

 普段の奇行を知っていても、流石にこれは許容できないそうだ。


「あ、本当はセリアちゃんの分もあったんだけどね? どれだけ言っても着てくれなかったんだー……」


「絶対着ないから……!!」


 能力も相性も関係ねぇじゃん。

 痴女が敵地で大はしゃぎしただけだ。


 まあ、真面目な観点で見ると性欲を持て余す実験部隊には効果抜群……どころか刺激が強すぎたんだろう。


「なるほど、その手が……今度は私も」


「「絶対やらないで下さい」」


「お、おお? 珍しく圧が強いじゃないか」


 部下二人に否定され、困惑するリーダー。

 逆になんでいけると思ったんだよ。


「ていうかリーダー、今まで何をしてたの?」


「ん? まあ実験部隊の監視と陰謀の阻止。後は……」


 リーダーがガサゴソと懐を漁ると、


「軽く”調べ物”だな」


 USBを取り出した。

 ほほーん、また新しい情報かな?


「これにはケイゼルの襲撃予定ポイントが記録されている。恐らくレギオンもそこに来るだろう」


「え? ダンジョンブレイクは阻止したんだから、もう襲撃する意味なんて……」


「甘いな、ヤツらはもう後がない。一度決めた以上は……死ぬまでやり続けるぞ」


「そんな……」


 最悪、ダンジョンブレイクなんか起こせなくてもレギオンを使ったテロ行為で何とかするつもりだったんだろう。


 その為の量産とプロモーションだ。

 

「まあ逆を言えばこわっぱとくだらん兵器を止めればほぼ動けなくなる。わらわ達に希望が無いわけじゃないわい」


「摩耶殿の言う通りだ。全てを終わらせて、ケイゼルという組織を確実に止める」


 そう、絶対に止める。

 二度とくだらない計画で俺の家族を傷つけさせたりさせない。


 俺の”音梨”という家族の呪いを断ち切る為にもこの戦いは必ず勝利する。

 

 明るい日常を取り戻す為に。


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