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無自覚で【無属性】持ちの俺は最強みたいです~外れスキルを3年間鍛え続けていたら、ダンジョン配信中の亜人姉妹に襲い掛かるS級モンスターを偶然倒してしまいました~  作者: 早乙女らいか
第一章・無属性が覚醒しました

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第22話 いざ、Sランクダンジョンへ

「ということで渋谷ダンジョンに来たわけだが……なんか警備が厳重になってるな」


 武器が出来る間でも、ダンジョンには潜れる。

 俺達は新宿ダンジョンより高難易度かつ配信で盛り上がりそうな場所として、渋谷ダンジョンに来た。

 が、入り口付近に配備されている警備員が多い。


「……あぁ、番崎の件か。派手にやらかしてたもんなぁ」


「ネットニュースで流れてきた動画に映ってた人だっけ? 知り合いなの?」


「知り合いというか……俺をいじめていたヤツだな」


「は? 何それ最低!!」


「落ち着けって。あの時の俺は実力がなかったんだ、下に見られるのも仕方ない」


「むぅ……」


 なんだか納得できていない様子のれな。

 俺の為に怒ってくれるんだな……ちょっと嬉しい。


「俺としてはボコボコにされてる所が見れて、割とスッキリはしてるからさ」


「……わかった」


「下に見られるなんて、ありえない」


「真白まで……俺からしたら、持ち上げられてる今の方がありえないよ」


 最初は番崎の方が圧倒的に強かったし、才能にも恵まれていた。

 俺は馬鹿にされながらも潜在スキルの覚醒を信じてずっとダンジョンに潜っていたけど……正直博打に近いことをやり続けたと思う。

 

 学者たちの間でも覚醒の条件はよくわからないらしく、事例もそこまで多いわけじゃない。

 俺が評価されるようになったのも、本当に運が良かっただけだ。


 二人をなだめつつ、俺は一人の警備員の元に近づき話をする。


「すいません、渋谷ダンジョンには入れないんですか?」


「いや、普通に入れるよ。入り口付近でまた暴動が起きないように見張ってるだけ」


「そういうことでしたか。ありがとうございます」


 よかった。特に制限がかけられてなくて。

 まあ、難易度関係なくダンジョンなんて危険なところだし、入場を制限する方がおかしいか。


「不安はあるけどな……」


 プライドの高い番崎がボコボコにされたんだ。

 今はどこかの病院で入院しているらしいが……このまま大人しくしてくれるだろうか。


「じゃ、今日も配信といくか」


「うん!!」


「了解」


 こうして俺達は渋谷ダンジョンの中へと足を踏み入れた。

 

――――――――――


「やほーい!! オトプロの夢街れなだよ!!」


「やほーい。オトプロの夢街真白だよ」


「やほーい。オトプロの音梨無名でーす」


コメント欄

・わあああああああ

・きちゃ~

・待ってました!!

・今日は何をやらかすんですか!!


 二回目の配信だが少し慣れてきたな。

 やることはいつもと変わらないのと、二人がサポートしてくれるのが非常に心強い。


「んふふ〜ダーリンも配信が板についてきたねぇ♡」


「あぁ、これも二人のおかげ……って待て待て!! 配信でダーリンはマズいだろ!?」


「? んー……あ」


 忘れてた、と舌を出してかわい子ぶってるがもう遅い。

 実は俺とれなが付き合ったことは、まだ配信で言っていない。

 やばいやばい、俺はこの関係を出来る限り隠す予定だったのに……一瞬でバレてしまった。


 これにはコメント欄もさぞ大荒れ……


コメント欄

・付き合ってるのか!?

・おめでとおおおお!!

・やったやった!!今夜は赤飯だ!!


 あれ? 意外と寛容なのね。

 多少の批判は覚悟していたのに……暖かいリスナーでよかった。


・新人ですら美少女と付き合えるのに、何故俺達は……

・↑涙拭けよ

・彼女欲しい……


 ……うん。

 やっぱり悲しみからは避けられないみたいね。


「ま!! そういう事だからみんなよろしくね!!」


 そんなこんなで、俺たちの関係について説明が終わった時だった。


「うお、いきなりか」

 

「バウンドスネークだ。素早い攻撃に衝撃を吸収する体、そして毒の牙も」


「あぁ、油断はできないな」


 推定ランクはA+だったかな。

 長いとぐろを解き、こちらに気づいたバウンドスネークはシュルル……と長い舌を出して威嚇する。

 

 こんな入り口の近くでA+とは。

 流石ハイレベルなダンジョン。


「”跳剣”」


「ッ!?」


 だが、A+ではもう相手にならない。

 飛び跳ねる短剣を前に、バウンドスネークはズババッと一瞬で細切れにされた。

 

コメント欄

・えぇ……

・ゴブリンじゃないんだぞ

・慣れてきたけど変な光景


「はは……」


 A+が瞬殺だもんな。

 Sランク程ではないにしろ、結構本腰を入れて戦わないといけない相手なのに。

 

「素材は……お、毒球が三つも」


「毒球は高品質の解毒薬になる。それなりに売れるし需要も高い」


「ふふふっ、アタシ達めちゃくちゃ調子いいねー!!」


 ま、ささっと進んでいくのは悪い事じゃないか。


「よし、進んでいこう」


――――――


「宝箱!!」


「おお!!」


 A+モンスターを当たり前のように瞬殺させつつ前へと進んでいくと、宝箱のある部屋に到達した。 


「鑑定……罠は無さそうだな。俺が開けてくるから、二人は周囲を警戒してくれ」


「ん」


「はーい」


 慎重に宝箱に近づき、ゆっくり開ける。

 その中に入っていたのは……


「靴?」


「みたいだね?」


「とりあえず鑑定」


「おけ」


 すぐさま鑑定を使う。


【神速の靴】

その速さ、まさに神速。


付与ボーナス

移動速度が上がる。

魔法”神速”を取得する。

推定ランク:S


”神速”

残像を残す程の素早い高速移動を行う。

空中でも使用可能。


「空中でも使える高速移動?」


 地面のない空中でどう移動しろと。

 とりあえず、試しに履いてみて使ってみる事にした。


「”神速”」


「わっ!?」


 瞬間、全身が羽のように軽く感じた。

 少し移動するだけで、周囲の砂埃が勢いよく舞い上がり、一瞬でダンジョンの端まで到達してしまう。

 そして肝心の空中は……


「空を……飛べる!?」


 正確にはゲームのような空中ジャンプみたいだ。

 空中を壁のように蹴ることで、蹴った向きとは逆方向に高速で移動する事が出来る。

 これは……中々に強力だな。


「まーたとんでもない物手に入れちゃったよ……」


 恵まれすぎて、いつか天罰でも下りそうだ。


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