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無自覚で【無属性】持ちの俺は最強みたいです~外れスキルを3年間鍛え続けていたら、ダンジョン配信中の亜人姉妹に襲い掛かるS級モンスターを偶然倒してしまいました~  作者: 早乙女らいか
第一章・無属性が覚醒しました

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第19話 パーティーの始まり

「と、とりあえず重苦しい話はこれで終わりだ。食べようぜ」 


「そうだね!! あーお腹空いたなぁ、何から食べようかなー♪」


 無理やり流れを変えて、本題のパーティに戻る。

 高額な素材がドロップしたおかげで、美味しい飯がたらふく食える。

 

 楽しみだ。


「しっかし豪華な料理だなぁ……」


 テーブルの中心にドン!!と存在感をアピールする豚の丸焼き。 

 その周りに唐揚げやらポテトやら惣菜類がずらりと並び、その他サラダやお高そうなジュースが食卓を彩っていた。

 仮にクリスマスだとしても豪華すぎるな……


「いただきまーす……うま!?」


 近くにあった唐揚げを取り、口に入れると俺は驚いた。

 買ってきた惣菜なのに、衣がサクサクしている……

 普通、スーパー等で揚げ物を買った場合、時間の都合でどうしても衣がしんなりとしてしまう。

 それはそれで美味しいし、俺は満足していたのだが……


「ふふーん、やっぱり高級デパ地下は違うねー」


「え? デパ地下だったのか……」


「そ!! 無名くんいっぱい頑張ったし、せっかくなら美味しいもの食べたいじゃん?」


 笑顔でパチンとウインクするれな。

 

 実はダンジョンから帰る途中、「先に帰っておいてー」とれなに言われ、俺と真白は一足早く帰宅していた。

 美味しいものなら姉さんに任せて、と真白は言っていたが……想像以上だ。


「ありがとう、こんな美味いもの久しぶりに食べたよ」


「そんなにー? いいのいいの、どんどん食べてー!!」


「あむ……豚の丸焼き、意外とイケる」


「あー!! それはみんなと一緒に食べたかったのにー!!」


「どれどれ……おーこんな味なのか……」


「無名くんまでー!?」


 騒がしいパーティーが始まる。 

 各々が好きな料理を手にし、満足するまで食べていく。


「あむっ……んー美味しい!! あ、チキンもたーべよっ」


「もぐもぐ……惣菜天国……最高」


「……」


 しっかしよく食べる姉妹だなぁ。

 揚げ物がどんどん胃袋に吸い込まれてる。

 

 食べながら二人を眺めていると、れなが不思議そうな表情でこちらを見た。


「どったの無名くん?」


「ああ、いや。2人共よく食べるなぁって」


「あー、まあアタシ達女の子だけど探索者だしね。動けばお腹も空くよ」


「その通り。いっぱい食べるのは真白も好き」


「真白ちゃんはあんなに食べてるのに、よく太らないよねー」


「普段どれくらい食べるんだ?」  


「えーと、大盛りご飯三杯は普通に……」


「さ……!?」


 俺自身もそれなりに食べる方だと思っていたが、真白はそれ以上だ。

 大盛りご飯3杯か……普通にってことはおかず含めてそれ以上食べる可能性もあるってことだよな。

 

 真白ってすげぇなぁ…… 

  

「それくらい食べないとお腹が空く。これは身体の構造上仕方のないこと」


「はえー、なるほどなぁ」


「無名くんはどれくらい食べるの?」


「朝はそんなにだけど、昼と夜は結構食べるな。揚げ物多めで大盛りご飯一杯とかそんな感じ?」


「ふむふむ……え? 朝食べないの?」


「え? あぁ……パンとヨーグルトしか……」


 俺が普段の朝ごはんを言った途端、れながプルプルと震え出した。

 そしてドン!!とテーブルを叩き、


「そんなのダメ!! 探索者なんだから、朝食べないと身体持たないよ!!」

 

「えー……でも十分足りてるし」


「足りてるとかそういう問題じゃない!! 朝ごはんは体温や身体のリズムを整えるのに必要なんだから!!」


「は、はい……」


 身体としっぽをブンブン振りながら、朝ごはんの大事さについて熱弁する。

 正直、改善する気なんてあんまりなかったのだが、れなの熱量に負けてしまった。


「んもう、自分で改善してもあまり続かなさそうだしなぁ」


「見抜かれてる……」


「やっぱり。んー、どうしよう?」


「ウチに住ませれば? そしたら姉さんが管理できる」


「それ!! 真白ちゃんナイスアイデア!!」


「は!?」


 朝ごはんの話から、どうして二人の家に住む話になった!?

 

「いやいやいや!? 女性二人の家に男が住むってヤバいだろ!?」


「「……別に?」」


「えぇ……」


「さすがに知らない人は無理だけど、無名くんなら大丈夫!!」


「同じく。家事を手伝ってくれる人が増えたら、真白がいっぱいサボれる」


「真白ちゃんにも絶対何かやらせるからね?」


「ちぇ」


 おいおい、完全に住む流れになってるじゃないか……

 俺としては幸せですよ?

 だって美人姉妹と暮らせるなんて、夢みたいなものじゃん。

 

 だからこそね?

 

 何か間違いを犯さないかとか、自分の理性を保てるのかとかそういう心配が……


「あ、今エッチな事考えてるー?」


「ぎくっ!?」


「くふふ♡ 美少女二人に囲まれて、ガッチガチになっちゃったかー♡」


「お願いだからもう少し警戒してくださいよ……」


「警戒? あ!! まさか無理やりが好きなの!?」


「鬼畜なプレイがお好み、と」


「そういうとこを言ってんだよおおおおおお!!」


 紆余曲折あったが、結局俺はここに住むことになったらしい。

 れながパパっとスマホを弄ったかと思えば、俺宛のメールボックスに借り家の退去手続きが完了したとの通知が届いた。


 行動早すぎだろ。外堀埋められてるじゃん。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

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