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孤独っぽい吸血鬼  作者: 晴れハル
1/1

はじめての吸血鬼


 その日は雲一つ無い大空で、涼しい風が吹いていた。

 


 人々が騒がしく動き出す頃、唯一双葉高校1年D組の教室は、静寂が支配していた。



 生徒の机には、ついさっきまで生徒が過ごしていたかのような痕跡があった。



 ぽっかりと音が消えた教室に、柔らかい風が入ってきた。




    *******************************************************************************




 目を覚ました時、俺が始めにトライしたのは、瞼を開くことだった。


 

 ……開かないッ、だとォ!!?!



 平均的な筋力は持ってたはずだが、俺の瞼はピクリともしなかった。


 

 何で? え?授業中にちょっと目を閉じただけじゃん!?



 俺が焦り始めると、急に両脇をグッと掴まれ抱き上げられた。



 ギィヤーーーー!!?!

 え?俺って50キロはあるはずだよ?


 何を軽々持ち上げてんの? は?



 俺は驚きで目を開くことに成功し、俺を抱き上げた人物が視界に入った。


 そいつは30を過ぎたぐらいの、イケメン男だった。

 

 何こいつ?こいつが俺持ち上げてんの?



 「お前の名は……そうだな、アズサにしよう!

   お前は今からアズサ·ドーラスカだ!」



  ……こいつ何言ってんの?



 その瞬間、俺はある物語を思い出した。


 本屋で気まぐれに買ったラノベの類い。


 その本の内容は、主人公が異世界に転生して、チートで無双するという話だ。


 読んだ時はファンタジーだなあとか思っていたけど、これは

考えを改めることになりそうである。



 もしかしたら俺、転生したかもしんない。


 けど俺なんで死んだんだろ……

 熱中症? 脳内出血? 心不全とか?

 どれも身に覚えがないけど…

 さっきまで普通に授業受けてたし。

 

 俺が考えに耽っていると、隣の女性から心配そうな声が聞こえてきた。



 「この子全然泣かないけど、大丈夫かしら?」



 その声で、俺は目を覚ましてから呼吸してないことを思い出した。


 俺は息をおもいっきり吸った。


 「オ、オギィャアアアァァア!!!!」


 泣き始めると、息がスッと出来るようになってくる。


 




 ……ん? なんか周りが静かになったような?

 



 そうすること約3分、絞り出したような声が、隣の女性から聞こえてきた。



 「この子……吸血鬼だわ…歯が特徴的だもの、間違い無いわ」


 それに続くように、さらに声が聞こえてくる。



 「吸血鬼ですって!?公爵様のご子息が吸血鬼だなんて!」

 「吸血鬼は不吉の象徴では?」 

 「これでは跡継ぎが……」

 「あの子危険じゃないのかしら?」



 どうやら周りのメイドっぽい人たちが喋っているらしい。


 イケメン男と隣の女性は、目を見開いて固まっていた。


 かくいう俺もポカンとしていたが、少しずつ事情が飲み込めて来た。


 

 今世の俺は吸血鬼らしい。


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