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プロローグ

　鬼、悪魔、その他多くの人ならざる力を持つ者、それらは人間が創った空想上の生物……ではなく、古来より実在していた。彼らは特有な力を持ち、個々の種族として人間と共存してきた。

しかし、彼らは自分達の力がいずれ人間を滅ぼすのではないか……と、恐れ、自ら陰へ隠れるように表舞台から姿を消した……

　現在、彼らを知る人間は一部を除き存在しない。そんな彼らは人の歴史を裏から支え、戦争や紛争が起こる度に力を持って人を正しい方向へ導いてきた。

　国立傭兵養成専門学校

　通称傭専、そこは通常の生徒が勉学やスポーツに勤しむ場所ではなく、世界中に散らばる人ならざる力を持った種族の子供が、人の世を裏から支えるための術を学ばせる学校である。

その傭専に一人、一際強い力を持った青年が入学した。

鬼の力を持つ青年……

この物語はその青年と、青年を取り巻く仲間達の物語だ。