第四話「降る雨は止むことを知らず」
聖国エイレーネのエイレーネ城にて、将軍ゲラルドはカイル王子の龍神の試練の為の護衛を募る為に食堂の門を開いた。
妖精樹林では危機一髪で救われたアシッドもといシドはミアが抱えていた事情を聞いて立ち上がった。
夢幻の塔においては秘密の会合が開かれていた。
それぞれの思惑は様々であるが、エイレーネ地方においてシドに訪れる運命。それは幸福か絶望か。
聖国エイレーネ。災厄の対象であった監獄獣が忽然と消えた報せに市民達は嬉々とし、普段通りの生活に戻っていた。エイレーネ城の兵士達にも強張った身体を解き、見張りに就く者や訓練に勤しむ者と戻っていった。だが、緊張の糸は切れていなかった。と言うのも、ゲラルド将軍が兵士達に伝えた事が決め手となっていた。
監獄獣が消息不明となってからの夕刻の食堂、広さは大凡二百の兵士達が入るであろう大きな食堂。食べっぷりが凄い兵士達の腹を満たさせる為にも食堂の給仕係達はいそいそと働いている。と、食堂の正面に位置する大きな扉が勢いよく開け放たれる。大きな音に気付いた兵士達は食べるのを止めて、扉の方へと向く。そこに居たのは兜だけを脱ぎ、鎧を身に包んだゲラルド将軍であった。兵士達を一瞥すると
「明日の早朝、カイル王子が龍神の試練へと旅立たれる。道中での護衛を私を含めて三名とする。つまり、君たちの中から選りすぐりの騎士二名が護衛を許される。」
将軍はそう豪語すると、誰にも意を介させない雰囲気を醸しながら扉を開けて出ていく。黙って聞いていた兵士達はゲラルドが消えるとざわつき始めた。
「おいおい、マジか!」
「ここで選ばれれば昇給間違いなしじゃねぇか!」
「だがよ、どうやって後二名決めるんだ?っていうか三名だけで十分なのか?」
「決まってんだろ!!」
食堂の丸テーブルに立ち上がり、全員に伝わるような位置で叫ぶ兵士が言う。
「誰が護衛に相応しいかをここで決めろってことだろう!?将軍も決定方法は言ってなかった。だったらお前ら……もう、覚悟は決まってるよな?」
全ての兵士がテーブルに立ち上がる兵士に目をやっている。次の言葉を待っているようで、握った拳は小刻みに震えている。
「……殴り合いじゃゴラァ!!」
「うおおおおおおおおおお!!」
テーブルに立っていた兵士が飛び上がり様に近くにいた兵士に向けて飛び蹴りを放つと、至る所で兵士達の殴り合いが始まっていた。殴り合いと言っても兵士達も格闘戦を想定しての訓練を積んでおり、一つ一つの動きが相手の弱点を正確に打ち込み、打ち込まれた相手は反撃の一撃を繰り出す。だが、四方八方に敵がいるのだ。一つの方向に絞っていても背後から打ち込まれれば左右からも食らってしまう。何も抵抗することもできずに床に倒れていく兵士は数え切れない。
開戦の狼煙を上げた兵士は余程喧嘩慣れしているのか、格闘戦に違わぬ我流の戦い方で他の兵士を圧倒している。
「オラオラオラァ!かかってこいやー!」
「ぐっ、くそぉ!」
一人の兵士が左脚で横の腹に一撃食らわせるが、動じない。逆に左脚を掴んで、大いに兵士を振り回して他の兵士達にぶち当てる。
「やっぱアレクがぶっちぎりなのか……。」
「まぁ、喧嘩っ早い奴だからただ単に喧嘩したいだけなんだろうけど。」
床に倒れている兵士達はぶつくさ言うアレクは、開戦の狼煙を上げた兵士の事を指しているようで、アレクはというと二百はいたであろう兵士達を圧倒していき、残っているのは数人となっていた。
「おいおいおい。それでもエイレーネを護る兵士なのかぁ!?」
煌々と証明に照らされる朱い髪、頬に描かれる切り傷。背丈は成人より少し高い位の細見であるが、筋力には自身があるといった青年である。無論、倒れている兵士達も腕には自信があるだろうが、アレクの格闘センスに一網打尽されてしまっている。
「ちぃ!このままじゃ……。」
「邪魔だ。」
「え、ぐへっ!?」
たじろぐ兵士に一言言って一蹴した兵士がアレクの前に現れる。アレクとは対照に麗らかな青い髪、綺麗に整った顔からは一切の感情を切り捨て、真剣であることが見て取れた。
「へっ、やっぱお前が生き残ってたか。シグ。」
「アレク。勝手な事をして将軍の怒りを買うつもりか。」
「いいや、将軍が決める方法を言わない方が悪いな。だったら俺が得意なやり方にするだけ……だろ!」
数多の兵士を倒してきた剛腕がシグへと迫るが、横にいなしながらアレクの勢いを利用してアレクを地面へと叩き付ける。流れる水のような動きから攻撃へと転ずる合気をシグは携えており、アレクの攻撃でさえも華麗に躱していく。いつの間にか周りの兵士達は床から立ち上がりサークルを作ってアレクとシグの闘いを観戦している。
「君の攻撃が僕に届く事はない。これまでもそうであったようにね。」
「あぁ?聴こえなかったなぁ。もう一度言ってくれない?」
「くっ!」
少し距離を離すシグ。床から起き上がり血が混じった唾を吐いて口を拭う。周りのヤジもボルテージが上がっていき、アレクも意気揚々とリズムを取り始める。
「今の感じであれば俺とシグが候補になるけどよ。ここらで片ぁ付けないとな。」
「当然だ。君が僕の下であることを示さなければね。」
「上等……だぁ!」
再びアレクが殴り掛かり、シグは腕を取らずに足を狙い、低い姿勢で回し蹴りをしアレクを宙に浮かす。アレクもそれを見越してか空中で無理に回転をして勢いを乗せた拳をシグへと叩き込む。手を読まれたシグは腕を交差してアレクの一撃を防ぐが勢いまでは消せず、後方へと押し込まれる。体勢を直したアレクはそのまま右膝でシグの頭部を狙う。が、ここでシグの目が蒼く光る。気付いたアレクは攻撃を一旦止めて、後方へと距離を離す。と、攻撃しようとした右膝を見るとみるみる内に凍り付き、完全に右膝を覆ってしまっていた。
「……おいおいおい、追い込まれたからって魔法使うとかはなしじゃねぇのかよ。」
「魔法を使うな、とは言っていないはずだが?」
構えなおすシグの周りには冷気を纏った氷の飛礫が飛び交い、周囲の空気が凍てつき始めている。
「あぁ……そうかい。そっちがその気なら俺もやってやるよ。魔格闘をよぉ!」
アレクの周りが熱気に包みこまれ、右膝の氷も瞬時に溶け、陽炎が見え始める。
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妖精樹林は未だに激しい雨が降り続けており、樹々も栄養を吸わんと根を地面へと張り巡らしていく。
「んで?この雨はなんなんだ。」
テーブルに頬杖を突きながら呟くアシッド改めシド。シドがいる家屋は激しい雨を凌げる程には頑丈であり、雨漏れといった事はない。家屋に住む少女、ミアが豪語するのであるからシドも信じせざるを得ない。
「妖精樹林特有の雨と言えば誰もがわかりますが、シドは分からないんでしたよね。この樹林は魔力を循環する機能があって、蒸発した水と空気中に散漫している濃い魔力が混ざりあうことで魔力を持った雲が上空で出来上がって、雨と共に地面に魔力が染み込んでいくんです。そして、この辺りの樹々が吸収して魔力を補うといったサイクルが長年続いています。」
「で、地面や樹以外にあの雨に触れると一滴一滴が魔力の結晶になって突き刺さる、と。通りで体内がチクチクしている訳だ。」
「あのぅ……そういえば、シドは痛みを感じないんですか?」
「あぁ?俺はスライムってやつだから大抵大丈夫だ。」
スライムと聴いたミアは目を丸くしながらシドの身体を一瞥して、信じられないといった表情を浮かべている。傍から見れば人間同様の身体をしているのだから。
「俺のことなんか聞いても面白れぇもんはねぇよ。っつか、お前はどうなんだ。」
「……どうって?」
「この家といい、周りは森だ。お前一人の筈がねぇよな?」
窓から察するに、周りは樹林に囲われてミアがいるこの家がポツーンと孤立している訳であり、他にも人はいるのでは、とシドは尋ねている。だが、返答は来ず。ミアは黙ったまま俯いていた。人間的思考を持ったシドは思い当たった節を尋ねる。
「……独りなのか?」
ビクリと肩をわななかせるミア。その様子を見て、過去に何かしらの事情があったとシドも納得した。直接言うのも癪であるから暫く様子を見る事にするシド。ミアの小さくも重たい口が開いた。
「……元々私はこの樹林の近くにある町に住んでいましたが、私の髪が特殊なことから人々は私を魔女だと言うようになりました。」
シドはミアの髪に着目する。一見他の人間と同じような黒い髪をしている。どこに特殊なことがあるのか。聞こうとした瞬間、ミアの髪がフワリと宙を舞い、毛先から徐々に白い髪へと変わっていった。
「私が持つ体質、空気中の魔力を髪に蓄積させることが出来るんです。ただ、魔力を蓄積する頻度が早いからずっと髪は白いままで……町の人たちは忌避するようになりました。だから皆はエイレーネの王様にお願いをしたそうです。それは私の為であって、皆の為ではないと言って私はこの家にずっと……。」
「……そういや、お前は何か作っていたな。」
「あ……はい、簡単な物ですが。食べますか?」
「あぁ。」
助け船を出したつもりであったが、気まずい空気は変わらないのか少しミアの動きはぎこちない。
木の皿を戸棚から取り出して、鍋の蓋を開けてから中身を皿に注ぐ。薄い黄色をしたスープに浮かぶ彩り豊かな野菜とカットされた円筒の肉。が、一人分だけのが置かれている。
「お前は食べないのか?」
「え、あ……そうでしたね。ごめんなさい。」
ハッとしていたことからほぼ無意識に一人分だけの皿を置いていたのだろう。急いで戸棚から木の皿をもう一枚取り出す。真新しい木の皿を濯いでから拭き、スープと具材を注ぐ。スプーンを取ろうとしてまたハッとして、二人分のスプーンを取る。
「お、お待たせしました。」
「おう。」
「……。」
「食わないのか?」
「ぇ、あ。先に食べてくれませんか……?」
「おう、いただくぞ。」
大分人間の身体に慣れたのか、スプーンを持つ手は軽やかで。スープを掬うと口元へと運ぶ。その一部始終をミアは黙って見ており、お味はどうですか、と目で訴えているようでシドも応える。
「……美味いな。初めての感覚だな、こう……芯から温まるような~……そんな感じだ。」
先程落ち込んでいた表情が和らぎ、少しホッとした顔のミア。シドもお前も食べろと催促し、慌てて口元へと運ぶミア。スープを飲んでミアも同様の感想を洩らす。ふと、シドはミアの変化に気が付いて問う。
「おい……なんで泣いてんだ?」
「え……?ぁれ、なんで……ヒグッ……泣いて、私……ヒグッ……。」
感情は露見し、手で覆わないと涙はテーブルにまで落ちていく。しゃくり続けるミアを見るシド。家には少女の掠れた声が暫く響いていた。
先の話を脳裏に浮かべた。どのくらいの時かはわからないが、この少女はずっと一人、独りでこの家で生活をしていた。人との接触を拒まれた少女の苦難をわかるものはこの樹林にはおらず、まして訪れる者もおらず。だが、少女にも奇跡が起こった。それは人の皮を被った怪物との出会い。雨が降る樹林で家の前の樹に倒れる男性。窓から見た瞬間、怪しむより先に身体は動き外へと飛び出していた。少女が飛び出した事で空気中の魔力は髪に急速に蓄積し、髪は白くなる。更に、雨に混じった魔力も少女に吸収されようと激しくなり、魔力が結晶化し始めている。男性を起こし、肩に腕を回して背負い込むと、直ぐに家へと入る。激しい雨に打たれる前に。ベッドの上で静かな吐息をしている男性を見て安堵を浮かべる少女。
久しぶりに会話が出来る。自己紹介が出来た。料理を美味いと言ってくれた。それが怪物であったとしても嬉しかった。言葉に出来ない感情を押しとどめようとするが、目から零れて止めることが出来ない。
「……何で泣いているか。俺にはトンと思い当たる節は見つからないが。」
手を伸ばしてミアの白い頭にポンと手を置く。その行動にミアは泣きながらも許していた。
「今の俺だったら……お前を……。」
「……グスッ……?」
「……いや、何でもねぇ。兎に角だ、お前が泣いている姿が気に入らねぇんだ。たかが俺と飯を食ったぐらいで泣いているんだったらお前は他の奴等と飯を食った時にも泣くのか?」
「……ち、違います……グスッ……ただ、私は。」
「よーし、決めた。飯を食ったらここを出る。」
と、言うや否や皿に盛られたスープを掻き込み、口内で噛み砕かぬまま喉を通して立ち上がるシド。そのまま皿とスプーンを流しに置く。
「ほら、さっさと食べやがれ。」
「で、でも。今出たらまた雨が……。」
「雨がどうしたってんだ!?雨が怖いからこの家にずっと引きこもってんのか?俺は嫌だね。っつか、嫌でもお前を連れていく事に決めてるからな。」
「ええ!?」
「嫌か?」
座っているミアに対し腰を低くしてシドが見つめる。透き通った蒼い瞳にミアの姿が映る。驚愕の表情とは裏腹に僅かな希望を手繰り寄せた結果、手にすることが出来たと安堵の笑みを綻ばせていた。問いに応える。声と同時に首は横に振られていた。
「いえ、嫌じゃないです!」
「よし、なら身支度は一分で終わらせるんだ。」
「短いです!」
「るっせ、こちとら用事があるんだよ。」
頭を掻きながら窓の雨を見やるシド。果たして、用事というものは何なのか。ミアが知る由はないが初めて出会った者にこの家から出してくれるとは思いもしなかっただろう。ミアも有言実行する為、急いでスープを小さな口に運んで、流しに置いて水を掛けて、皿を綺麗にする。ふと、まだ残っているスープをどうしようかと考えた結果、魔法瓶に淹れて持っていこうという考えに落ち着いた。後は何を持って行こう、というよりこの服で外へ出てもいいだろうか?とはいっても服もそこまで代わり映えしないものばかり。さてさて、どうしたものかと考えていたがシドが時間切れの言葉を告げる。
「行くぞ。ん?その袋はなんだよ。」
「これは魔法瓶を包んでいる袋です。残りのスープが飲みたかったら言ってくださいね。」
「そいつぁいいな。まぁ、取り敢えずはこの雨が降ってねぇところまで走る。しっかり手ぇ繋いでろよ。」
「所で……さっきのお話の続きは……?」
「あぁ?んなのは後でも聞けるだろ。後にしとけ。」
話をはぐらかされたように思えたが、ミアはシドの言いたい事はなんとなく分かっていた。だから、笑みを讃えたままシドの右手に左手を添える。ギュッとミアの手を掴んだシドは扉に手を掛け、勢いを付けて開け放つ。
あぁ、まさかこうしてこの家を出られる日が来るなんて……。お伽噺のようで信じられないけど、初めて私を理解してくれたのがとても嬉しかった。でも……あの時、シドは何を言おうとしていたんだろう?
シドの顔を見てもいまいち分からない。またいつか、聞くことが出来たらちゃんと言って欲しいなぁ。
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夢幻の塔にて、テスティア等の神々が謁見する為に設えた謁見の間。雲が形成される位置より遥か上空に位置する為、天井の概念を取り払い、空が一望できるように設計されてある。最上層の床は白黒の岩盤石がチェック柄に敷き詰められ、その上にソファと机がある。荘厳さからはかけ離れている家具たちではあるが、むしろガチガチの会議場のようなオフィス机と椅子が陳列された場所であっては言える話も取っつき難くて仕方ないと思ったジンは簡素なものに仕立てた。
白のソファと黒のソファの間に机を置き、白のソファにジェン・ヨウが座っていた。大分肩の力を抜いているのか、背中をソファに預けて両足を交差している。反対に黒のソファに座っているのは巨大な図体を有した熊であった。野生であるかはそれとして、熊はヨウを見下して言葉を紡いだ。
「初めまして、こうして出会えたことは恐悦至極である。幻の里の覚り妖怪殿。」
「初めまして、僕もこうして出会えたことはとても有意義だと思っているよ。バスティーユ、怠惰の監獄獣のベル。」
スピゼィスティーはいかが?とヨウ。遠慮しておこう、と熊のベル。机に並べられたティーセット、ポットには既にスピゼィスティーが淹れられており、カップに注ぐだけであった。注がれたティーを口に運んでカップを置くヨウ。
「さて、用件というのはなんだろう。まぁ、僕も大凡の検討は着いているんだけど。」
「色欲のアシッドの件。グルグは既に監獄で蘇生しているのである。」
「アシッド……か。僕の考えでここに彼を迎えるつもりなんだけど、バスティーユ側はそれを認めない訳かな。」
「条件付きであればここに迎えさせるのは結構。」
「さて、その条件というのがどんなものなのか。」
「バスティーユ監獄の監獄長を務めさせていただく。」
ティーを口にし、ヨウは唸る。
「ふぅむ……それは構わないのだけれど、些かその真意が掴めない。心は読もうとは思っていないけど、理由を君の口から聞かせてくれるだろうか。」
「我々監獄獣は生まれてから死ぬまで監獄での獄卒を務めるが定め。だが、アシッドは人の感情に流されてしまった。まともに獄卒として全うすることは出来ない。故に、アシッドには監獄長としての座を与えて、バスティーユの礎になってもらう為である。」
「……要は監獄獣としてのアシッドがこれ以上被害を及ぼさないようにするための措置という訳だね?」
「アシッドは無実の人々を殺し過ぎた。こちら側としても不服ではあるが、収監している体である。」
「なるほどね。まぁ、それもそれで抑えが利くから無難かもしれない。でも、彼はもう監獄獣というカテゴリーには当てはまらないよ。」
「……というと。」
ベルが伺うと、空を見上げながらヨウが豪語する。
「選ばれた存在なのさ、アシッドは。だから僕は選ばれた者達を集めている。」
「……獄卒たる監獄獣が選ばれたとは実に滑稽である。が、選ばれた以上は仕方ない。こちらも了承しよう。」
と、肯定するとベルは立ち上がってその場を後にする。ヨウはベルが立ち去ってもスピゼィスティーを啜りながらゆったりとしていた。
第四話を読んで下さりありがとうございます。作者のKANです。初めましての方は初めまして。
さてさて、何やら一ヶ月更新のような流れが続いているペースでありますが私のペースでゆったりと更新していきますので早いこともあれば遅いこともあります。
さて、色々な場所で動きがあり、話の整理がなっていないように思えますが、メインのシドの他にサブタイトルのようなものも同時進行でいこうと考えております。それは、カイル王子の龍神の試練に関するものです。私的にはエイレーネとエレボス、各国の後継者である王子に重点を置いており、物語の鍵にも繋がっております。まだ魔国エレボスに関する事は書いておりますが追々ということで。
では、短いながら今回のお話で登場したキャラもとい前回のお話で出てきていたキャラについて簡単ですが、紹介しようと思います。
【アレク】
真っ赤な髪で血気盛んなエイレーネ城兵士の一人。喧嘩っ早く、気に入らないものがあれば躊躇なく言いう節があり、主張したがり青年。特徴的なのは熱気を生み出す魔法、熱操作である。
【シグ】
蒼い髪で冷静で冷酷なエイレーネ城兵士の一人。本人は隠し通しているが火が付くと冷静に振る舞いながらも熱くなる性格である。アレクをライバル視しているために二人の間で争いが絶えない。特徴的なのは、冷気を操る魔法、冷操作である。
【ミア】
妖精樹林に閉じ込められた少女。あらゆる魔力を引き寄せてしまう引力の魔法を持ってしまった為に周囲に気味悪がられ、エイレーネの魔導士によって妖精樹林に魔力を遮断する家を建てて住まわせた。
以上で、キャラの紹介を終わります。では次のお話でお会いしましょう。ではでは……。