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成分補給

 夜書いてる→寝落ち→登校中書く→終わらない→休み時間になんとか終わらせる

 の流れ。もっと早く書けマジで。というかストック作れ。作りたい(切実)。

 予選は、開会式の日を含めても三日で終了した。三十二もある試合を、一試合ずつやっていったことを考えると、かなりのペースであったと言えるだろう。それもこれも、学校側の意図による、所謂出来レースがほとんどだったからなのだが。本戦に進みたければ、普段の実技の授業で結果を出すか、出来レースでないニブロックのどちらかに入ることを祈れ、ということだ。

 本戦は一日空けてから行われる。休むもよし、自分を更に鍛えるもよし、手強そうな相手の情報を集めるもよし、だ。

 もっともユウシアは、せっかく休めるんだから休んでおこうと自室でハクと戯れていたが。

「ぴぃぴぃっ!」

 寝転がるユウシアに持ち上げられた状態で嬉しそうに鳴くハク。

 ユウシアはそんなハクを見上げながらボーッとする。休むことにしたのはいいものの、やることがない。

(なーにしよっかなー)

 などとユウシアがぼんやり考えたとき、部屋の扉がノックされる。

「? はーい」

 首を傾げつつも返事をするユウシア。

「ユウシア様、リルですわ」

「開いてるよー」

 ユウシアが言うと、ガチャッ、と扉が開く。

 おじゃまします、と声をかけてから入ってきたリルは、ベッドの上に寝転がったままだったユウシアとハクを見つけると、微笑ましげに笑うリル。それに気付き、ユウシアは少し恥ずかしそうにしながらも起き上がる。

「いらっしゃい、リル。座って」

 言いながら、ユウシアは隣をポンポン、と叩く。自然な流れでそこに座るリル。

「それで、急にどうしたの?」

「会いたかった、ではダメでしょうか?」

「ダメじゃないけど……何か用事がある顔してる」

 その言葉に、リルは一瞬きょとんとしてから、

「……ふふっ、お見通しなのですね。とはいえ、大したことではありませんし、まだ確証もないことなのですが……」

「いいよ。言ってみな」

 ユウシアに促され、リルは本題に入る。

「他でもない、本戦のことです」

「本戦がどうかした?」

 首を傾げるユウシア。

「実は……わたくしの初戦の相手、ヴァイツさんになったかもしれません」

「っ!?」

 思わず立ち上がるユウシア。

 予選の結果は、ヴェルムの予想通り、各学年の成績上位三名(実技、距離別)は全員勝ち抜けていた。

 そして、本戦トーナメントの組み合わせは、今日の間に決められるとのことだった。

「なんでそれを……? 組み合わせは、明日の発表まで出場者には秘匿されるんだよな?」

「はい、そうなのですが……たまたま、ヴェルム先生が話していたのを耳にしてしまいまして……」

 そう。リルは元々、本戦の組み合わせ云々にかかわらず、ユウシアのところに遊びに来るつもりだった。暇だったというのもない訳ではないが、本戦への不安を紛らわせるためというのが一番大きいだろう。

 そして、ユウシアのいる男子寮へと来る途中、ヴェルムと一人の教師が話していたのをたまたま耳にしてしまったのだ。

 リルは、その会話の内容を思い出しながら語る。

『――ですが学園長、組み合わせは魔導具アーティファクトによって公正に、ランダムに決められたものです。それを覆すというのは……』

『……分かっています。しかし彼は、相手が王女だからといって躊躇するような人間ではありません。まして彼女は武闘派ではない……あぁもう。彼には最初からユウシア君に当たって欲しかったのですがね……』

『今の組み合わせであれば、二回戦でその二人は当たるでしょう。ユウシアさんが勝てると仮定してですが、被害を抑えるという意味では……』

『下手にやり直すべきではない、ですよねぇ……まぁ、守ると口にしていましたし、大丈夫だと信じますか……あの試合に関しては、多少の乱入には目を瞑ることとしましょう』

『はい。……ところで学園長? ユウシアさんが守ると口にしていたと言いましたけど、いつ聞いたんですか? ……まさか、第七試合のときいなかったのは……』

『あ、待ってください。そんな凄まないで。ちょ、やめっ――』

「――いえ、ここはいらなかったですね」

「あ、うん」

 その後ヴェルムがどうなったか気になるとは言えないユウシアだった。

「まぁともかく、それはほぼ確定と思っていいかもな……あのときは、ヴァイツからリルを守るって意味で言ったんだし。まぁ、誰が相手だろうと守り抜くつもりではあるけど……」

「ユウシア様……」

 唐突に生み出された甘い空気。ハクが、ペッ、とツバを吐いたように見えたのは、気のせいだと信じたい。

「……ちなみにだけど、棄権は……」

「しませんわ」

「だよ、な……分かった。あくまで安全第一な」

「もちろんです」

「よし。……じゃあ、今日は明日に備えてリル成分を補給しようかな、なんて」

「もう、ユウシア様ったら」

 イチャイチャ、イチャイチャ。

 ハクが、「やれやれだぜ」みたいな目で見ていたのは、多分何かの見間違いだ。

 とまぁ、前書きに書いた通りのあれなんで、雑でした。ごめんなさい。

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