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“元”暗殺者の転生譚!  作者: 浅野陽翔
武闘大会(デカい方)
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選手入場

 前回のサブタイが小説を書くときのメモ書きそのままだったので修正しました。これ書くのに読み返そうと思って初めて気付いたよ……。

『お待たせいたしました! いよいよ五国間学生武闘大会、開幕です!』


 いつもの闘技場。大勢の人で賑わうそこに、魔法により増幅された声が響く。


『司会・実行は私、ジルタ王国内では多分お馴染みの、エルナ・セルアデスが務めさせて頂きます! そしてそして! 今回はなんとゲストに来てもらっています!』

『解説のヴェルム・フェルトリバーです。よろしk』

『はいうちの学園長ですね!』

『え、切るの!? セリフ切っちゃうの!?』

『静かにしててください。――さてさて、それでは早速参りましょう! 選手入場です!』


 エルナの言葉に合わせ、各国から選ばれた選りすぐりの奏者により組まれた楽団が音楽を奏でる。

 闘技場の端にある扉が開き、そこから三人の人影が現れる。


『最初に入場するのは――ジルタ王国・ヴェルム騎士学校武闘大会第三位、第五学年、シオン・アサギリ! 続いて同じく第二位、第三学年、アラン・レイノルズ! 第一位、第一学年、ユウシア!!』

『トップが一年生という珍しい構成ですね。ですが実際、ユウシア君の実力は本物です。僕も時々訓練に付き合いますが、ヒヤヒヤさせられることも何度か……』

『――はい、解説ありがとうございます! 出来るんですね!』

『ちょっと上司に向かって失礼過ぎませんかねぇ!?』


 ごめんなさい、同じこと思いました――と、この場にいる学園生徒は全員が思った。

 ユウシア達が闘技場の中心に着いたタイミングで、彼らが入ってきたのとは別の扉が開く。


『続きまして、クレイド王国・エルフィネス学園大闘祭第三位、第四学年、アメリア・セルワイト! 第二位、第五学年、アリト・フィルサイル! 第一位、第一学年、ジェノス・ヴィル・クレイドと続きます!』

『こちらもトップが一年生のパターンですね。今年は優秀な生徒が多いようで何よりです。……ところで、うちのユウシア君がジェノス君をめちゃくちゃ睨みつけているんですが……』

『何か因縁でもあるのかもしれません! 二人の試合が楽しみですね! さ、次に参りましょう!』


 敵意剥き出しのユウシア。ジェノスも同じく敵意を全開にするが――ユウシアが殺気すら出し始めて、即座に圧倒されてしまう。その姿はまるで子犬である。


『レーラン教国・聖アルヴィダ学院神礼祭神前試合第三位、第四学年、カーマイン・ウェルトリヒ! 第二位、第四学年、サミラ・アイテラ! 第一位、第五学年、アルベルト・テッサ!』

『うわぁ、凄い綺麗な行進。なんか不気味ですね』

『そういうこと言っちゃいけないと思います!』


 ――が、実際、全員が無表情で、全く同じ動作で歩いてくる姿は不気味以外に言いようがない。


『次に入場してきたのは――ディオネス帝国・ニルドク学園……お、大喧嘩祭り? 第三位、第二学年、セアル! 第二位、第五学年、サルファ・ティネス! 第一位、第四学年、グラド・オルグ!』

『あの学園には血の気の多い生徒が多くて、ストレス解消のために定期的に学園主催で喧嘩をさせるそうですよ。ちなみに、グラド君と喧嘩をした相手はもれなく血まみれで病院送りになるそうな。死なないだけマシですね』

『おおう、怖い……えっと、次が最後ですね! はい!』


 目をギラつかせながら歩いてくるグラド。彼の視線はユウシアに固定されている。どうやら完全に目をつけられたらしい。

 そして最後に入ってくるのは、


『アルトゥス共和国・アレイダ女学園第三席、第三学年、ルーナ! 第二席、第二学年、マルティナ! 首席、第五学年、ニア!』

『毎年大会の華ですね。いやぁ、素晴らしい』

『目がキモいです!』


 ユウシアの視線に気付いたニアが軽くウインクをする。その瞬間後方から感じるプレッシャー。ニアの頬に冷や汗が垂れる。


(リル……)


 それにユウシアは苦笑するばかりである。


『さて、これで選手が出揃いましたね! 学園長、どう見ますか?』

『そうですね……優勝するのはおそらく、ジルタ、ディオネス、アルトゥスのうちどこかでしょう。ジルタ、アルトゥスは全体が高い水準で纏まっていますし、どの国も飛び抜けた存在が一人ずついます。ディオネスは周りが多少心許ない感じはありますが、グラド君一人で全てひっくり返せるでしょうね。当然クレイド、レーランの二国の生徒も強いですが、残念ながら今回は先に上げた三国には及ばないと思います』

『はい、似合わぬガチ解説ありがとうございました!』

『ちょいちょい貶してくるのなんとかなりません!?』

『なりません! では、大会のルールを説明します!』


 解説席に座るヴェルムが泣いている。


『本大会は勝ち抜き戦で行われます! 先鋒、中堅、大将に別れ、相手チームを全員倒したら勝利となる形ですね! 各国の順位は最終的な勝利数で決められることになるので、他国全てのチームと戦うことになります! 勝利数が同じチームがあった場合はもう一度戦ってもらい、勝った方を上の順位とします! よって同率順位はなし、最低四戦、場合によってはもっと! 一日に同じチームが二試合行うことはないので、一日一チームは休みとなります!』

『と言っても勝利数が同じになることはそうないので、基本的に日程は五日間ですね。戦う順番はくじ引きで決められることになります』

『それでは、各国の代表選手は前へ! 早速くじ引きを行います!』

 ほぼセリフで終わるっていう。

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