4話
4話
「学校どうだった?」
夕食の時にアネキが話しかけて来た。
面倒だと思ったが無視してところで一方的に話されるだけなのでせめて話を短く終わらせるべく会話に乗ってやることにする。
「別に、普通の学校だったぞ」
俺はアネキの作った夕食を口にしながら、アネキに目もくれずに答える。
アネキは意外と家庭的なことが得意らしく、料理の腕もなかなかだ。
何を食べたいかさえ言えば、大抵のものは難なく作ってしまう。
前にアネキにムカついていたとき嫌がらせに無理を承知で店のみたいなハンバーグが食べたいと言ったとき、本当に店の味、見た目とほとんど同じハンバーグを作ってきた。
あの時は本当に驚いたものだ。
そんなことを考えているとアネキが話を続けてきた。
「そういうこと聞いてんじゃないの。友達できたか? とか学校の雰囲気について聞いてんの」
アネキは若干呆れ気味に顔に手を当てながら言った。
「あぁ、そういうことな。雰囲気はさっき言った通り普通な学校だな。友達はできてない。というか作る気がない」
ホントは変な女生徒を保健室に運んだが、話せば質問攻めに合うのはわかっていたので、黙っておく。
わざわざ自分から話のタネはまかない。
「あんたそんなんじゃつまんない学校生活になるわよ」
アネキが可哀想なものを見る目で俺を見ている。
だが俺は気にしない。
俺は友達なんていらないと思っているし、生きる上で必要のないものだと思っている。
友達とか言ってもクラスが変わったり、学校が変わったりなど、自分の周り、環境が変われば簡単に友達は友達じゃなくなる。
友達から友達だった人、知り合いとどんどんランクが落ちていくのだ。
俺はそんな人生のホントひと時の友達なんていらない。
「いいんだよ。学校なんて大人になるまでの過程でしかない。楽しむ必要がない」
「あんたの人生、確実に最悪なものになるわね」
「ごちそうさん」
俺は話しを打ち切るべく、食器を片付けることにした。
「あっ! 竜也! 話の腰折らないで、お姉ちゃんと話しなさいよー」
アネキがギャーギャー騒いでいるが、俺は自分の食器を洗い、自室に戻る。
「はぁー、今日でさえあんなに疲れたのに、明日からこれを毎日続けなきゃならんのか」
ダメ人間発言なのはわかっているが、愚痴をこぼさずにはいられなかった。
それに高校生活初日から変なヤツに会ってしまった。
俺はそのときのことを思い返す。
なんで無視して帰らなかったのか、なぜ呼ばれて止まってしまったのか。
疑問はたくさんあった。
しばらく思案に暮れたが、結局結論は出なかった。
あきらめてベッドに横たわる。
「あぁー。学校行きたくねー」
明日への愚痴をこぼしながら重い瞼を閉じた。




