27話
そのまま午前中の授業をすべてサボった。
できるだけ他の奴らとは関わりたくない。やっぱり1人が一番だ。
昼休みも教室に戻る気になれず、屋上で横になっていた。
青空を眺めて学校が終わるのをただ待っていたら、ドアが開いた。
「こんなとこにいたのね。ヤンキーさん」
憎たらしい顔が現れた。
「よく顔が出せたな青山。話は聞いてるだろ。今の俺はあのときと変わらないヤンキーだ。何かの拍子にお前を殴るかもしれないぞ」
わざと脅すように言っているのに、青山は腕を組んだまま、表情も変えずに話を進める。
「ホントね。私の予定とは違うけど、私たちにとっていい方向に進んでいるのは確かだわ」
「そうか。良かったじゃないか。話しが終わったならとっとと失せてくれ」
「えぇ。あなたがこれからどうなってしまうか、本当に楽しみだわヤンキーさん」
いやらしい笑みを残し、青山は屋上から去って行った。
そして入れ替わりにアネキが入ってきた。
「なに考えてるの竜也?」
アネキは小さい子を宥めるお母さんのように質問してくる。
「何も考えてねぇよ。ただ人間関係がだるくなっただけだ」
返事はするもののアネキの方は見ない。ずっとキレイに澄み渡る青空を見続けている。
アネキはそれを注意することなく、怒るもしないで優しく諭してしてくる。
「そんなはずないでしょ。今までは普通に高校生活送れてたんだから。自由ちゃんのためなんじゃないの?」
さすがに何年も同じ屋根の下に住んでるだけあって考えはお見通しか。
でもアネキとはいえ本当のことを話すわけにはいかない。
重荷を背負うのは俺だけで十分だ。
「そんなわけないだろ。ただ中学の頃の俺に戻っただけだ」
それでもアネキは優しい目で俺に話しかけてくる。
「そう。でも辛くなったらいいなさいよ。私はいつでも竜也の味方だから」
アネキはそれだけ言って屋上から去っていった。




