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元ヤン君と天使な彼女  作者: Rewrite
27/40

26話

「なんだてめーまた来たのかよ」

「えっ?」


 日向が驚いた顔をした。クラスにいたヤツらもこちらを向いている。


「いつもうっとうしいんだよ! 悪魔さん悪魔さんって!誰が悪魔だよバカが!」


 思いっきり怒鳴りつけた。表情も怒りを露わにするように眉間にしわを寄せ、眉を少し曲げる。


「えっ……あっ……えっと……」


 日向は何が起こったのかわからず、口をパクパクさせている。

 でも俺は止まらない。さらなる罵倒をぶつける。


「お前と知り合いだと思われるのが嫌なんだよ! これから一切俺に近づくな! 話しかけるな! わかったらとっと失せろ!」


 日向の頬に涙がつたった。とてつもない罪悪感に駆られたが慰めも謝りもしない。

 少ししても日向が固まったまま動かなかったので、俺は自分から教室を出た。

 教室の中からは日向を慰める女子の声と、緊張の途切れた生徒の息の吐く音だけが聞こえた。

 次の日から俺は徹底的に日向から距離を取ることにした。

 昨日あれだけのことを言ったから、もう来ないと思っていたが、日向は朝一番に謝りに来た。

 でも俺は無視をする。

 しつこく謝ってきたので、教室を出ようとしたら、白鳥がすごい形相で俺の腕を掴んだ。


「どういうことだよ咲良! なに日向さん泣かしてんだよ!」


 初めてみる白鳥の表情だった。目を思いっきり吊り上げ、俺の腕を潰すんじゃないかってくらい強く握っている。


「お前には関係ないだろ。痛いから手を放せ」


 冷たく返した。


「ふざけんな!」


 白鳥が俺を突き飛ばした。身体をロッカーにぶつけたが大した痛みはない。


「何が関係ないだ! 同じ文芸部だろうが! なんで急に日向さんに冷たくなってんだよ!」


 今度は胸ぐらを掴まれた。何度も揺さぶられたが、俺は表情を変えない。

 無表情で白鳥の言葉に答えてやる。


「急にじゃない。前からうっとうしかったんだよ。今までは友達がいないとかいってたから、ただのお情けでつき合ってただけだ」

「てめぇ」


 白鳥が感情を抑えきれなくなったように腕を振り上げた。

 その拳を俺に叩き込む。何度も何度も叩き込んできた。

 反射的に殴り返しそうになったが、どうにか自制した。

 でもずっと殴られているわけにもいかない。途中で拳を受け止めて、白鳥の身体に一発拳を入れた。

 本気で殴ったわけじゃないが、鳩尾を狙ったので、白鳥はうずくまっている。

 周りのクラスメートは素知らぬ顔で傍観するだけ。

 今の俺には都合がいい。


 俺は教室を出た。


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