17話
17話
あれから一週間が過ぎ、五月の中間にさしかかった。
あのとき以来、一回もチラシを見に行っていない。
サボったとかあきらめたとかではなく、期間をおくことにしたのだ。
そして今日がチラシを見て回る日。
もう少ししたら日向がやってくることだろう。
日向が来るまで外を見て待つことにした。
外を見れば、一人で帰っている者や、男女でイチャイチャしてる者、仲良しグループで話してる者と、皆思い思いの放課後を過ごしている。
ドアの方から音がしたので、俺はそちらを向いた。
日向だろうと思ってカバンを持ったら、そこにいたのはーーアネキだった。
「なんかようかアネキ?」
「今日は部活が休みなの。だから自由ちゃんを手伝おうと思って」
「手伝うったって、ただチラシを見て回るだけだぞ」
「いいのいいの!それより自由ちゃんは?」
そのとき突然ドアが開いた。
「おまたせしました悪魔さん!」
アネキが日向のことを聞いてきたと同時に日向が入ってきた。
「今来た」
「わかってるわよ!」
正直に答えたら グーをもらってしまった。日向には見えないようにして全力で。
俺はあまりの痛さにうずくまってしまった。
「あれ? 舞さん! どうしたんですか?」
「部活が休みだから手伝いにきたのよー」
「ホントですか!ありがとうございます」
日向とアネキは俺をそっちのけにして、手を繋いだり、抱き合ったりしていた。
よくある仲良し女子の行動である。
俺はさっさと回って帰りたかったので、すぐにチラシを見に 行くよう二人を促す。
「もうそろそろ行こうぜ」
「なによあんた。ずいぶんやる気ね」
アネキが若干驚いた様子で聞いてきた。
日向も俺がやる気があると思ったのか、嬉しそうにジャンプしている。
「違う。早く帰りたいだけだ」
「「そうよね(ですよね)」」
二人は呆れたように肩を落とした。
勝手に勘違いして落ち込まれただけなのに、なぜ俺が罪悪感を感じなきゃいけないのだろう。
考えたって答えはでない問題なので、出口へ足を向けた。
この前と同じ順番で回って、四カ所は一つも名前が書かれていなかった。
「うぅー。一週間もたったのに一人も入部希望者がいないなんて」
「まだわからないわよ自由ちゃん!まだ昇降口のの掲示板があるわ」
「そ……そうでしょうか」
日向は完全にやる気を失ってしまった。
でも俺もあきらめるには早いと思う。アネキの言うとおり、生徒が一番目にする掲示板は昇降口のものだ。
俺たちは一階に降りて昇降口前についた。
そして目的のチラシを見る。
―――何も書かれてなかった。
日向は悲しそうに口を開いた。よくみたら目元に涙の粒を浮かべている。
「何も……書かれてませんね……」
「あぁ」
「そう……ね」
俺もアネキも上手い言葉が出てこない。下手に返したら逆に日向を悲しませてしまう。
沈黙が続いた。
その沈黙を最初に破ったのは、第三者の人間だった。
「当たり前よ!私たちが作るガーデニング部が文芸部に負けるわけないもの」




