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元ヤン君と天使な彼女  作者: Rewrite
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12話

 12話


 俺たちは放課後、校門前で文芸部に入部してもらえるよう呼びかけることにした。

 アネキは俺が手伝うことに決めたと報告すると、嬉しそうに何度もうなずいていた。

 アネキも手伝いたがっていたが、部活があるそうだ。


「おねがいしまーす! 一緒に文芸部を作りましょう」


 日向は元気に今から帰宅する生徒に呼びかけながらチラシを配っている。

 チラシは5.6時限目の授業中に作ったらしい。

 手描きで大きく文芸部と書かれており、周りには兎やらハムスターやらの小動物が描かれている。

 なかなか上手くかけていると思う。

 枚数も俺の方だけで30枚ぐらいはあるようだ。日向も同じくらい持っているのでこの数時間で50枚以上1人で書いてきたらしい。

 怖いくらいのやる気だ。

 一方、俺はというと


「………」


 黙ってチラシを配っている。


「悪魔さん! もっと元気だして、声もだしてください!」

「いや、無理」


 ホントに無理だ。

 基本的に俺は他人とかかわるのが苦手である。

 アネキのように家族だとか言うなら話は別だが俺がある程度まともに話せるのはアネキを除くと、日向と、しら……白……なんだっけ?

 思い出せないということはたぶん親しくないんだ。きっと俺にとってどうでもいいやつなんだ。よし忘れよう。

 とりあえず俺がアネキ以外にまともに話せる人間はほとんどいないということだ。

 それに最後に大声だしたのは……いつだっけか?


「できますよ~、さぁ! 一緒に、おねがいしまーす!」

「………」

「悪魔さん!」


 俺たちはこんなやりとりをしながら、2時間程チラシを配り続けていた。

 正直早く家に帰りたかったし、だるいし面倒だしでやる気はなかったのだが、日向から解放されることはなく結局最後まで付き合わされた。、

 携帯で時間を確かめると6時。

 もうこの時間になると、部活をやっているヤツしか見当たらない。

 つまり意味がない。

 うちの高校は一応部活の両立は認められているが、それを実際にやってのけている奴はいない。

 俺が知らないだけかもしれないが俺が知らないのだからいないのと同じだ。

 それに他の部に入部してるのに文芸部に入ってくれるヤツがいるとは思えない。

 なので日向に帰る提案をしてみる。


「今日は帰るか? これ以上は無駄になりそうだぞ」

「そうですね。ほとんどの生徒さんは帰ってしまいましたし」


 俺たちはカバンを教室まで取りに行き、そのまま帰路についた。


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