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第 6 話  二度目

 迎撃するには距離が近くなった分、由香里の方が僅かに不利になった。


 図体のデカイ奴ほど、超近接格闘は苦手だ。

 頭突きや絞めるのでさえ、ある程度の間隔が必要だからだ。


 密着しての攻撃は、噛み付くか抱きしめるか……

 熱いKissをするしかないだろう。



 二度目の黒い閃光が走った。


 彼女は躊躇うことなく身を低くし、真上に正拳を放った。

 神よ、ご覧あれ! のタイミングだ。


 だが……

 彼女の白い拳は、やはり何も触れる事が出来なかった。



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