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制圧
建物は、かなり古い学校といった感じだ。
「ここでまっとくれ」
「分かった」
一介の探偵でここまでこれただけでも御の字だ。
知り合いがあっという間に機動隊を指揮しながら、建物の中に突入をする。
パンパンと発砲音が響いてくるが、こちらまで弾がくることはついになかった。
しばらく待っていると、こちら側に逃げてくる人影を見つける。
後ろ向きに銃を撃ちつつ、走っていきた。
「行け」
俺が一緒に来た鉄砲玉に言うと、一瞬で懐から銃を取り出して、逃げてきたやつの眉間にピタリと押しつける。
「座れ」
凄味がある声で、逃亡者に言った。