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合流
俺たちが合流したのは、現地指揮車なる車が道をふさいでいたからだ。
あっという間に手を回したのか、指揮車の中から、知り合いが出てくる。
「もう来たのか。約束の時間はまだまだ先だぞ」
といっても、残り10分をきっていたのだが、それについては向こうも知っているだろう。
「上に言ったらな、すぐに呼んでくれてな。ICPOからの指名手配があるってのと、相当な極悪人だって言うことを話したら、あっという間だったさ」
「なるほどな」
それにしても、機動隊がおでましだ。
「機動隊がくるって言っていたが、本当に来るとはな」
「相手が海外の超大物マフィアだからな。これだけの装備であっても、どこまで対応できるか不安だがな」
彼の言葉尻に、嘘はついている雰囲気はなかった。
どうやら、本当に不安を感じているようだ。
「何はともあれ、行こうか。場所はわかっている」
「この道路を通った、ずっと向こう側、だろ」
「さすが」
「情報収集は、作戦の基本だ」
彼が言うと、すぐに、歩きでその建物へと向かうことになった。