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全身戦隊ゼンタイジャー  作者: まとら 魔術


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ACT.2

 舞台は校内。ゼンタイジャーとしての初陣を果たした5人の少女たちは、日常に戻る間もなく、さらなる“戦い”に巻き込まれていく。

 今回は**「学校を揺るがす校則改定」と「日常に迫る敵の魔手」**を主軸に、タイツを巡る覚悟がより試される1話です。


 ☀朝の校門前──平穏が崩れる音


「え……ちょっと待って、何これぇ!?」


 ナツミが叫んだのは、校門横に設置された掲示板の前だった。

 大きな紙がベタリと貼られている。赤字で太く、威圧的に。


【告知】

 本日より、本校の女子制服に関する以下の規定を改訂する。


 ・スカート着用は禁止。

 ・女子生徒は全員、登校時よりカラータイツを義務化する。

 ・着用タイツは各自の正義に則ること。

(署名:校長 神埼ムツミ)


「これって……ゼンタイジャーのこと、バレてる……?」


 スイが小さく呟く。だがそれは明らかだった。

 彼女たちがタイツを“戦士として”履いているということを、学校側の“誰か”が把握し、それを制度化したのだ。


 会議室──教師陣の動揺と少女たちの決意


 5人は職員室の隣にある小さな会議室に呼び出されていた。


「正気とは思えません……スカートを禁止して、女子にタイツを履かせるなんて!」


 女性教諭が声を荒げる一方、教頭は冷静だった。


「校長はこう申しておられます。“タイツは第二の制服。羞恥を超えた先にある強さを、全校に浸透させるのです”」


「強さって……それ、私たちのことじゃん」


 ユヅキが腕を組んだ。赤いタイツの脚が太ももで交差し、水で濡れた痕がまだ生々しく残っている。


「面白ぇじゃん。全校がタイツ?見せつけてやるよ、“タイツで生きる”ってことをな」


 昼休み──校内タイツ革命の混乱


「えっ、えっ、やだやだっ!なんでスカート脱ぐの!?恥ずかしいよぉぉぉ!」


 1年の女子生徒たちが、涙目でタイツ姿を晒していた。制服の上半身だけを着て、下半身は各自好きな色のタイツに包まれているだけ。


「男子がめっちゃ見てくるし、写真とか撮ってくるし……もう無理……!」


「逃げちゃダメっ」


 そこに立ち塞がったのは、スイだった。青いタイツを、誰よりも清楚に美しく履きこなしたまま、まっすぐ見据えて言う。


「これは強さの試練です。見られる羞恥を受け入れることが、正義を纏う第一歩です」


「でも……っ」


「だったら私が先に晒します」


 彼女は制服のスカートを、ゆっくりと腰から下ろした。

 青タイツの脚が、膝から太ももへと、しっとりと濡れ光って現れる。


 静寂。


 数秒後、生徒たちがポツリポツリと従い始めた。


「……スイ先輩、すげぇ……」


「タイツ姿、綺麗……」


 羞恥が、尊敬へと変わっていた。


 夕暮れ──校内に潜む影


「やっぱり、いたか」


 屋上から校庭を見下ろしていたレンカが、目を細めた。


 運動場の隅に、異質な空気。

 黒い風船のような膨らみを持つ、うごめく“人影”がひとつ。


「変身せずに接近してみる……ゼンタイのままじゃない、私自身で」


 彼女は脚を上げる。黒タイツに包まれた足先が、屋上の縁に沈む夕陽を受けて鈍く光る。

 スカートが風で揺れ──彼女はそれを止めない。


「見られるなら……見せてやる。これが、クーデレヒロインの誇りよ」

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