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第1話 双子
第1話 双子
「おはよー奏芽。」
「おはよー奏花!」
いつもと変わらない朝。
この何の変哲もない、平凡な日々がずっと続くと思ってた。
何も変わらないって思ってた。
「奏芽、最近怪我多くない?」
「そんなことないよー。転ぶことが多いだけー。」
「ドジなんだから気をつけなよー((クスクス」
「奏花がしっかり者すぎるんだよw」
この時もうすでに、奏芽が変わってしまっていたなんて思いもしなかった。
「「いってきまーす!!」」
家を出て、いつもの道を歩く。
2人のポケットには四つ葉のクローバーのしおりが入っていた。
「じゃぁいつも通り、5時にここで待ち合わせね!奏花!」
「分ってるよ、奏芽。」
「じゃーね!」
「うん。」
いつもの曲がり道で分かれる。
「かーなか♪」
「ユズ・・・おはよ。」
「おっはよー!相変わらず仲いーね、あんたち。」
「当たり前。約束したんだもん。」
優しい表情でしおりを見つめる。
「ホンット、奏芽のこと大切なんだねー・・・」
「うん!((にこ」
「///それ反則ぅー!かわいすぎぃー!」
奏花の笑顔を見たユズはキャーキャー騒ぐ。
ほら今日も、いつも通りの朝だ。