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……では、ここまで想定した上で、やっと⑫の書く上での情報や設定の整理の話に行けますが、執筆速度というものは、拘らないのであれば、とても早めることが可能でございます。(インプットしている情報や知識が尽きない状態までは)つまり、目の前のあなたや、作者である私が、もう尽きることの無い知識を持ち得ていて、書いても書いても止まらない神のような存在であるとするなら、連載の為に整理せずとも、補助的な余剰の知識と書くべきもの+想像力を組み合わせて、尽きることなく連載を続けられる(新しい発想を提供し続け創造し続けることが可能となるでしょう。それは枯れない湖のように)
……けれど、人としての能力の個人差は勿論あり、能力も人間的魅力もずっと上である目の前のあなたと、人格も能力も最底辺の作者である私とは、能力の開きに雲泥の差があるものですが(越えられない壁)、それでも、インプットしなければ発想はいつしか貧困状態となり、困窮し、いつしか干上がりひび割れたオアシスの沼地のように枯渇してしまうものでしょう。
だとするならば、人は、多かれ少なかれ、新しい発想を続け続ける為には、常に(自らが新鮮だと感じるものを 視点や情報、知識、経験 想像力、あらゆる必要とされるだろう)全てをインプットし続けなければ……吸収し続けなければなりません。
……連載形式でそれを生かそうと思うのならば、連載をストップさせてしまう訳にはいきませんから、……発想は成熟した状態にまで表出している時点で高めている必要性が出てきてしまいます。そうしなければすぐに連載は止まってしまうでしょう。(私のようなものは、連載が止まっても、何年経っても完結出来ればよいのよ!と自分の世界で生きていますが……)
連載を大事に思う方は、表出する前の事前準備、発想の整理~成熟の期間がどれだけ大事か身に染みてらっしゃるのだろうと想像致します。頭が下がります。連載を一気に終わらせるスパンまで、成熟させた発想の息を長く保つことは、書く為に必須な作業となるのではないかと想像致します。……何故なら、その時詰めたものが、作品の深みを決定する要素となる為、大きな肝であるだろうからです。




