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予め書くことを纏めておく……この考え方が、表出することに対してとても相性がよいのは感触がよいのは確かなのですが、どうしても抵抗があるのは、それだと表出する時点で自分が書くものを縛ってしまっている状態になるからです。
これが幅のある世界観の設定というものであっても、その世界観に修正を加えない限り、それは縛られてしまうままでしょう。
世界を途中で拡げられる幅があるのか……そこが不安要素であるような気がします。
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そこが真っ白なキャンバスであり、どのように拡げてもよいと自由がある場合と、もう既にキャンバスには開拓した跡が付けられており、そこを踏み込んでいく感覚とは全く違います。無意識で創作をするというのなら、キャンバスはまっさらな方がよいでしょう。一話ごと完結しているお話ならそれでよい話なのですが、それを継続して続けることがとても大変だからこのようなお話になっているのですけれど、……想像が追い付かないのです。開拓をした跡が付けられたキャンバスの上で自由に発想出来る幅が残されているのか、不安なのです。
固定化され縛られてしまわないか、不安です。
発想の隙間を予め創っておくことすら抵抗があります。
……ここまで思考すれば、私はまだ設定を先に創っておくやり方は、向かないことが解ります。発想が委縮して創ることが嫌になりそうなのが目に見えるようだからです。
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私が取り組めるのは、今まで出揃った情報を纏めていくまででしょう。その上で、必要な情報を纏め直す。そちらの方がきっと重要です。




