当たり前の日常
当たり前の日常当たり前の世界それは必ずしも当たり前ではないと言う事をあの時思い知らされた
時は2ヶ月前に遡る
僕の名前は久遠日向珍しい名前だとは言われるが他の所は軒並み平均値って言ったところだろう。運動系もそつなくこなせると言われるが悪く言うなら器用貧乏だ。そんな僕があんな事件に巻き込まれるなんて思いもしなかったが…
僕、久遠はピンチを招いていた。学校に遅刻しそうなのだ特にうちの学校は校則に厳しく遅刻しただけで一日中正座させられる事もあるらしいまぁ実際に見た訳ではないし噂なんだが、そうこうしているうちに残り5分かギリギリといった所だろう。そんな事を考えていると前から同じ制服を着た人影があった
彼は同じクラスの海堂健話したこともないしかなり近寄るなオーラも出してるから自分から話しかけようと思わない。ただ今回ばかりは状況が違う、同じく遅刻になりそうな仲間がいたのだ。だから声をかけた
久遠「おはよう。えーと、海堂君だよねそんなにゆっくり歩いて大丈夫?遅刻するよ」
海堂「…問題ない」
何が問題ないのかな?そんな疑問を抱いていると
キンコーンカーンコーン
チャイムが鳴ってしまった
最悪だ遅刻が決定してしまった、もう遅刻は決定だからトボトボ落ち込みながら歩いてやっと学校に着いた、一日正座も覚悟して恐る恐る教室のドアを開けた
皆当然だが席についていた空いている席がないのを見ると欠席も遅刻もないようだ、そんな事を考えると違和感を覚える。いつも時間どうりには来るはずの先生がまだ来ていないのだ。
珍しいなあんな時間に厳しい先生も遅刻するのか?
そんな事を考えていると
女生徒「おはよう、遅いよー遅刻だよー」
僕に挨拶してきたこのうるさい女は幼馴染の桐谷茜だ
久遠「うるさい。所で先生は?来てないようだけど」
茜「さぁまだ来てないよー良かったね、遅刻がバレなくて」
そんな嫌味な言葉をスルーして僕は自分の机に座る。
おかしい、僕が自分の机に座ってからもう1時間はたつぞ。なんかあったのかな?そう思っていたのは僕だけではなく皆も同じ事を思っていたようだ。当たり前と言えば当たり前だが周りがザワザワしていた。
女生徒「もう我慢出来ない私先生を呼んで来る。」
そう言ったのはうちの2-Bの学級委員長の涼宮葵だ。
涼宮さんがドアを開けようとしたが涼宮さんの様子が少し可笑しい。
久遠「どうした?涼宮さん」
葵「それがドアが開かなくて」
茜「えー!?開かないの?でも鍵も掛かってないし可笑しいよー!?」
確かに僕もドアを開けようとしていたがカギは掛かってないが開かないようだ。
女生徒「開かないのなら仕方ない取り敢えず誰か来るまで待ちましょう」
こんな状況でも冷静なのは、かなり頭が良く生徒の間では天才って呼ばれている間宮唯さんだ。
久遠「そういうが、かなり異常な状況だぞ。とにかくなんとかして開けるべきだと思うが?」
唯「異常なのは分かるけど慌てるべきではないわ
少し冷静になって物事を考えるべきよ」
久遠「…そうだな」
反論出来なかった。確かに彼女が言うことは一理あるからだ、一理って言うよりも彼女が言ってる事は正しいって思ってしまった。そんな事を考えていると。
ピンポンパンポーン
いきなり放送が鳴った。
謎の声「無駄だよ。全部の教室のドアと窓は細工をして開けれなくしたからね」