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ステータスウィンドウで殴る勇者

作者: 灰汁田川 虎之介

俺の名前は伊勢会 太郎。普通の高校生だ。やれやれ。

おっと遅刻しちまう。俺は走って学校に行こうとした。

あ、トラックだ!トラックが僕の方へ走ってくる。クッ…これは避けられない…。


刹那、光が俺の身体を包み込んだように見えた。それも一瞬のこと、時速100kmを超過しているであろう巨大な鉄の質量が自分の目前に迫っていた。人間をただの肉塊に変えうるほどのエネルギー。俺は後ろの電柱とトラックに挟まれて潰された。顔から脚まで圧迫され、複数の骨が同時に折れたときの生きてる限りほとんど聞くことのない音を聞いた。骨が折れるというよりも潰される、だ。折れた骨が内臓に突き刺さると同時に身体中から内臓が溢れ出ていく。声にならない叫び。声を出す器官も息をするための肺もとっくに原型を留めていなかった。あぁ、死んだな。そう思うまで一秒もかからなかった。


「うわー!」

俺は突っ込んでくるトラックに轢かれて死んだ。やれやれ。

気がつくと白い部屋にいた。

「目覚めたかのぉ」

「誰だ」

「神じゃ」

なんだと。神?やれやれ。これはとんでもないことに巻き込まれた予感がするぞ、やれやれ。

「間違えて本来の運命では死ぬはずでなかった君を殺してしまったのじゃ」

「到底許されるべき行為ではないと思う」

「すまんのぉwww代わりに異世界転生させてあげるからwww」

「おう。何わろてんねん」

「異w世w界w俺TUEEEE」

神は笑いながら手を叩いたら俺は意識を失って異世界に転生した。

「ふん。ここが異世界か」

何もない、いっぱい草の生えた場所に、僕は、転生された。やれやれ。

「ステータスオープン!!!!」

異世界転生と言ったらこれだと思う。うにょーんという音で硬そうな半透明な板が宙に浮いていた。俺はそのままステータスが書かれた板を手で掴んだ。

「おー掴めるぞこれ」

ぶんぶん回していたら、魔物らしいやつが来たので倒した。ステータス板で叩いたら死んだ。やれやれ。

僕はステータスウィンドウを色々試していたら、ステータスウィンドウを調べていると、ステータスウィンドウはサイズを変えられることがわかった。ステータスウィンドウの縦と横を長さを変えられることがわかった。ステータスウィンドウは硬いし、多分壊れないので、武器にしようと思った。俺は旅に出て街を探すことにした。

「ふっ…やれやれ」

しばらく歩いているとなんか道を見つけたのでこの道〜ずっと〜ゆけばーあの街に〜続いてる気がしたのでカントリーロードしました。

ちなみに私は日本語版よりも原曲のジョン・デンバーさんが歌ってるほうが好きです。まぁこの辺好き嫌いわかれますよね。伊坂幸太郎の小説にもそんな話ありましたね。なんか日本語で歌ってるのと原曲とどっちが好きかっていう話。あ、私は英語の原曲のほうが好きです(大事なことなので2回)


「わー!誰だお前は!」

街に着いた。門番らしき人間に止められた。

「ふっ…やれやれ」

ステータスウィンドウを出して殴った。

「うわー!なんだこいつ!!!強いぞー!!!」

「わかったなら俺を通せだぜ。やれやれ」

「くそー!!!!言うことを聞くしかねぇ!!!!」

俺は街に入って冒険者ギルドを探した。

「冒険者登録したい」

「はい。生年月日のわかる身分証明書はお持ちでしょうか」

「ない」

「登録できません」

「ふっ…やれやれ」

役所みたいだなと思った。俺はギルドを出て、魔法を覚えようと思った。なぜかというと、魔法を覚えようと思ったからだ。

「おお、そこの旅のお方、なんか異世界か来た勇者みたいな強そうなステータスウィンドウで戦うタイトルの主人公みたいな人、お助けくだされ」

「なんだ」

すごくかわいそうな人に貧乏みたい人に。止められた。ので。話を聞いた。

「こいつを倒してくだされば魔法の書をあげます」

「倒せばいいんだな」

やれやれだな、と思いながら言われたとおりにモンスターを倒した。

「ありがたやーこれあげます」

「やったぜ。」

俺は緑色のドカーンを習得した。

「魔法!!!!」

緑色のドカーン!!!!!!

あたり一面が吹き飛ぶすごい魔法だった。緑色のドカーンでバーンだった。


飽きた。




人は生きている限り皆死ぬ。

そう言って笑いながら息をひきとった祖母の姿を思い出していた。

「っしゃーせー」

「ぅ、あ、いらっしゃいませ」

ボーッとしている間に客が来ていた。同じシフトでバイトに入っている同僚が話しかけてきた。

「おい伊勢会、大丈夫かよ」

「少し考えごとをしてて。すみません仕事中なのに」

「まぁねぇこれだけ客が来ねぇとボーッとしちまうよなぁ」

外は強い雨と風が吹いていた。今日の午後から上陸すると言われていた台風は関東一円を覆う巨大台風に成長していた。正午過ぎの今、ちょうど自分たちの上に台風があるのだろう。そんな中でも自分たちのコンビニは営業をしているし、来店する客もいる。

「目の前のコンビニなんて今日ばっかりは営業しないって言ってたもんなー。なんでうちの店は休業しないんだよ、店長頭おかしいだろ」

本日三回目となる同僚の愚痴を聞き流して外を見る。

「これだけ酷いと帰れないよな」

「今外出たら死ぬぞ、マジで…」

自分の独り言に返すように呟く同僚



飽きた(二回目)





さて、この中でやれやれは何回出てきたでしょうか。

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