前説3
自分の容姿についても言っておかねばなるまい。
しししし・・・正直に言います。武差麺です。ええ、ブサメンですとも!
それがどうした! 漢は中身よ!はっはっはっ・・・・むなC、かなC。
小学校、中学校までは、そこそこ学力があったことは以前話したと思う。
そうなのです、思春期を迎えるまでは、親の言うがまま、
それなりに頑張っていたんだ。
ところが、ところがですよ。
学校の成績が良くなっても、塾の席順が上がっても、全くモテない。
女の子と一緒に手をつないで下校したことも無ければ、
お誕生会に御呼ばれしたことも無く、
もちろん、バレンタインなんて、なにそれ、美味しくないです。
思春期を迎えて気づいてしまったのです。
「勉強しててもモテない」
「スポーツできる奴がモテてる!」「よし、スポーツだ」「小デブには無理だ!」
「っていうか、今更、部活?」「上下関係とか無理!」
「だいたい何部に入るよ?」「野球部?リトルからやってないと無理。」
「サッカー部?あんなに走れない。」「バレー、バスケット、身長ない、ジャンプ力ない。」
「テニス部?いやいや、無理でしょ」「柔道部、剣道部?入ってもモテない!!!」
音楽やったらいけるんじゃないか。。。。
世間がバンドブームのころ、そう思った俺は、高校デビューをするべく
日夜、一人でシコシコと、いや、ギュイギュイとエレキギターの練習に
教本片手に独学で挑んだのでした。
ホントはフライングVが欲しかったけど。
初心者なので、ストラトキャスターモデルで練習、練習、また練習!
指と爪の間から、血がにじむほどの努力をしましたよ。
そのかいあって、バンドメンバーとも巡り合い、文化祭にも出させてもらい。
ポプコンは軽く予選敗退したけど、それなりに楽しかった。
ボーカルはイケメン君で歌はうまかった、俺はギターその2で、ソロパートは
ほぼ無かった。リードギターのネズミ野郎(根津くん)とユニゾンするとこがちょろっと。
なぜか、ステージでる時は化粧させられて、カツラかぶらせられた。
やっぱりブサメンには日は当たらないのか。
否!ファンレターはもらったことがある!差出人はわからないけど・・・
それだけで、俺の青春は報われた。うううぅぅ。
結局ソロパートができるほどは腕は上がらなかった。
練習したんだけどなぁ・・・
「お前、チョーキングのビブラートがぎこちないんだよ。」
「コード進行の時に、ちゃんと音切れよ!歯切れ悪いんだよ。」
「オーバードライブとディストーションかけすぎなんだよ!ACDCじゃねえぞ!」
いっつも根津に怒られた。
それでも、高校3年間は付き合ってくれた。ネズミ野郎!
「おまえ、やさしいよな」