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序笑
どうしてこんな事になったのか全く理解できない。
なんだ、このありえない状況は……。
青年は困惑していた。狭苦しい6畳ほどの部屋の中、青年はこの非現実にただただ沈黙し、目の前にいる少女を黙ってみているしかなかった。
彼が変な目で自分を見ているのが少女には不安に思えたのか、少女は戸惑った表情で青年を見つめていた。
そんな顔で見られても困るのだが……。
青年は自然と少女から目を逸らした。
「あの……どうして、お顔を逸らされるのですか?」
少女がゆっくりとした口調で、オズオズと青年に問いかける。
青年はその問いかけに沈黙で返す。
と、こんな平和な会話から青年の非日常は始まった。
これは、ゲームやパソコンにしか興味を示さなオタク青年と、ドジッ子少女(?)が織り成すちょっと変わった物語である……かもしれない……。