山から聞こえる音
勝治は山登りが好きな大学生だ。今日はある山に向かっていた。そこは瀬田山という火山で、夏になると多くの人々が登りにやって来る。勝治は楽しみにしていた。きっと素晴らしい景色が待っているに違いない。絶対にその景色を見たいな。
勝治は1週間ぐらい前から楽しみにしていた。長い夏休みを利用して、気晴らしに山に登ってみようと思っていた。麓に向かうバスには、何人かの乗客がいる。彼らはハイキング向けの服装をしている。中には中高年もいる。瀬田山は幅広い層に人気のようだ。
バスは瀬田山の麓のバス停にやって来た。バス停の近くには、多くの人が集まっていて、登山前の準備体操をしている。みんな、これから瀬田山に登るのを楽しみにしていた。
「来た!」
勝治はほっとした。電車とバスを乗り継いで、ようやくやって来た。これからどんな景色が見られるんだろう。登る前から楽しみだ。
「以前からここに登りたいと思ってたんだ」
勝治は瀬田山の方を見た。登っていく人々が列をなしている。自分もこれからここに登るんだなと思うと、感慨深くなる。
「みんな登ってるな」
勝治は準備体操を始めた。山登りの前に、これは欠かせない。途中で体を崩したら、大変だ。下山できなかったら、生きて帰れるかわからない。その為に、しっかりと準備体操をしておかないと。
「行こう!」
勝治は山登りを始めた。今日の瀬田山は快晴だ。きっと、素晴らしい景色が見られるんだろうな。SNSではよく上がっているが、それを自分の目で見たい。生でしか見られない感動があるに違いない。
しばらく歩いて、勝治は景色を見た。すると、電車とバスを乗り継いだ駅が見えてきた。駅がこんなに小さく見える。ここまで高く登った証拠だ。
「いい景色だなー」
勝治は驚いた。だが、これはまだまだだ。もっといい景色が見られるだろう。それは、山頂だと聞いている。
「もっと登ろう!」
勝治は再び登り始めた。みんなも登っている。この先にどんな素晴らしい景色が広がっているのか。それを自分で体感するんだ。
ただ、勝治には気がかりな事がある。それは、この日に登ってはいけないという事だ。この日に登って、ある音を聞くと、悪夢を見るそうだ。その音って、一体何だろう。全く想像がつかないな。
勝治はようやく頂上付近にやって来た。頂上付近には多くの人が来ていて、記念撮影を行っている。彼らはとても嬉しそうだ。山頂まで登る事ができた達成感があるが、もっともの理由はそこから見える景色に感動しているからだろう。
「あとちょっと!」
勝治は足取りが軽くなった。ゴールが見えてくると、気分が軽くなって、早く山頂に行こうと思えてくる。どうしてだろうか? 全くわからない。
「着いた!」
勝治は山頂にたどり着いた。勝治はほっとした。これが山頂から見える景色なのか。とても素晴らしいな。とても遠くまで見渡す事ができ、その先には富士山が見える。これが自分が見たかった景色なんだな。
「いい眺めー」
と、勝治は変な音を聞いた。それは、何かが爆発する音だ。勝治は振り向いた。だが、何もない。噴火のような音がしたので、噴火かなと思ったが、そうではない。
「ん? 何だろうこの音は・・・」
何もなさそうだ。勝治はほっとして、再び山頂からの眺めを見た。とても美しい。これは一生ものの感動だな。結婚して、子供ができたら、みんなでここを登りたいな。
「まぁいいか。帰ろう」
勝治は山頂を後にして、麓に向かった。今日は楽しかった。こんな景色を生で見られて、本当に嬉しいな。また行きたいな。
数時間後、勝治は麓のバス停に戻ってきた。多くの人が来ているが、まだバスに乗らないようだ。
「戻ってきた!」
勝治はバスに乗った。バスは空いている。勝治は座る事ができた。疲れたので、帰りのバスでしっかりと疲れを取ろう。
「疲れたなー。座れたし、寝よか」
勝治は疲れたのか、寝てしまった。相当疲れているようだ。
勝治は目を覚ました。そこは、瀬田山だ。どうしてここにいるんだろう。下山したのに。
「あれっ、ここはあの火山」
瀬田山には多くの人が来ていて、楽しんでいる。今日、山頂で見た光景そのものだ。
「楽しそうだな」
突然、何かの音が聞こえた。山頂で聞いた音にそっくりだ。あれは何だろう。勝治は首をかしげた。
「ん? 何だこの音は・・・」
勝治は火口を見た。すると、煙が上がっている。まさか、噴火が近いんだろうか?
「えっ、煙が上がってる!」
突然、瀬田山の火口から溶岩が出てきた。噴火だろうか? 勝治は呆然と見ていた。
「えっ、噴火?」
と、近くにいた中年の男性が勝治を引っ張った。どうしたんだろう。勝治は男性の方を向いた。
「逃げて!」
「うん!」
これは大変な事だ。早く逃げないと、命が危ない。だが、溶岩は2人をあっという間に飲み込んだ。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」
勝治は目を覚ました。そこは、バスの終点の近くだ。ここから電車に乗り換えて、実家に向かう。早く支度をしないと。
「あれっ!? 夢か・・・」
勝治はほっとした。どうやら夢だったようだ。
と、勝治は痛みを感じた。まだ疲れが抜けていないんだろうか?
「痛てっ・・・」
勝治は手を見た。勝治の手はやけどしている。日焼けではなく、何か熱いものを触った痕のようだ。
「えっ!? どうしてやけどしてるんだ・・・」
勝治は熱いものに触った記憶がない。なのに、どうしてやけどをしているんだろう。
ふと、勝治は思った。あの夢の中の噴火だろうか?
これは噂だが、この日に瀬田山で大規模な噴火があったという。それ以来、この日に瀬田山に登り、噴火する音を聞くと、噴火の夢を見るらしい。そして、その夢を見た者は大やけどをするという。




