イアデル、里帰りするⅲ
炎のように揺らめくダークパープル。よく見れば、その微小な輪郭は丸みを帯びた星の形。跳ねるようにくるんくるんと回っていたが、やがてなにかに気づくように、するすると一ヶ所に集合を始めた。
かっと開いた大きな眼。ルビーストーンのような煌めく瞳が傍に逸れる。ぱちぱち、と瞬きをしたかと思えば、くるりと方向を変えた。闇の中で遊泳を続けた黒い星がふわりと止まる。
「……あ?」
イアデルは宙を見上げた。残り香のように漂う気配。どこか覚えのあるその波長にしばらく思考して、後を辿ってみる。暗がりでも不気味に発光する一つ眼をきょろきょろと動かし、ついにその正体を拾い上げた。
僅かに細めた宝石の前には、団子のように寄り添う三つの若い邪星の子。血走ったようにも見える黄色の虹彩に、黒く大きな単眼。彼女らの名はリルラ、リルレ、リルロ。
「イアデルさま」
「こんにちは」
「私たちはロゼリー・ダークサイドさまの部下です」
「ん? あー、エラー2のことか」
イアデルが、名前をダークネビュラからイアデルに改めたように、エラー2もそれなりに 偽名とも言える名前を使っている。単なる気まぐれか、何かしらの意図があってかは知らないが。おそらく本人の性格上から前者だろうが。未だにあの死の天使をエラー2と呼ぶのは、双子の赤き首魁か、黒い星ぐらいだろう。
「そいや、アイツ今そんなふうに名乗ってんだっけ?」
そういえば、ゼロの方も同じようなことをしていた気がする。まぁ、知らんが。
「あの」
「イアデルさま」
黒い星が顔を上げる。
「今、ダークサイドさまから」
「伝言が」
「届きました」
「……俺に?」
はい、と声を揃えて三つ子が続けた言葉に、イアデルはきょとんと体を傾げた。
「──『今すぐ来い』、だそうです」
おまけ
イアデル「オレにケーキ泥棒の冤罪かけたガキと戦ってやられる寸前に『ニフラム!ニフラム!』と言われたのだが、これは一体何のことだ?」
ミラージュ「ドラ◯エで敵を消し去る呪文で『消えろ』という意味だ」
ツルギ「加えて経験値が入らないから貴様の経験値すらいらんということだ」
ロゼリー「更に自分よりレベルが低い相手にしか効果がない」




