高慢あるいは徒花【ⅩⅩⅩⅩⅤ】〜さよなら、絶望的なハッピーエンドⅵ〜
テストおわた☆
その言葉にパチーカが反応した。
「まさかまだドリームランドを支配するつもりなの!?」
「? 当たり前ダロ?ボクはあの星が好きなんだ。あんなキレイで温かい星は初めて見たよ。だからこそ最初に支配するつもりなんだ。それにキミの…大好きな初めてのトモダチが住んでるとこだからね。ドリームランドは絶対に支配してアゲル」
「……させないよ?そんなの」
パチーカは大きく黒い冷たい光を宿した目でルマを見つめた。自分が住んでる所だからとかじゃなくて、きっとぼくはルマが心配だったんだ。支配なんかすれば、あの理想郷は変わってしまう。そしたら、あの子が好きだと言ったあの場所を、ルマ自身が壊してしまったことになる。いつか自分が間違えたことに気付いたら、自分が独りだと気付いたら、あの子はどうなってしまうだろうか。ぼくは、あの子には罪を重ねてほしくない。
パチーカはやはり今ここで自分が止めなければならないと思った。
「……ナンデ?」
パチーカと戦うのは楽しかったが、‘トモダチ’だと思うとなんだか心が痛んだ。パチーカは‘トモダチ’のはずなのに、何故こんなにも自分の支配を拒むのだろう。なんでそんな目でボクを見るのだろう。なんだか、自分自身が拒まれているかのように感じてくる。
ルマはこのままだと、せっかくできた‘トモダチ’を失ってしまう予感がした。
(このままだといけない気がする……とにかく早くパチーカをボクの物にしないと…!)
ルマは頭上に魔法陣を展開させる。普段会話で使う声まるで異なる、少しだけ焦燥を感じさせられる低い詠唱が、ブツブツと唇からこぼれおちる。
『万物の根源。深淵より出ずる災禍。開け異空への門…』
次の瞬間、何もない空間から突如滅紫の渦が出現した。
『ブラックホール』
ブラックホールは周りを巻き込みながら萎んでいき、遠く異空間からパチーカの悲鳴が聞こえた気がした。




