高慢あるいは徒花【ⅩⅩⅩⅩⅣ】〜さよなら、絶望的なハッピーエンドⅴ〜
期末期末期末期………
※作者は壊れました
ルマはパチーカのことが好きだった。「トモダチ」だと思っていた。けど信じられなかった。パチーカはずっと自分と「トモダチ」でいてくれるのか?何らかのきっかけで「トモダチ」ではなくなってしまうのではないのか?その疑いがどうしても晴れなかった。人を信じられなかった。信じることが怖かった。
パチーカはルマの様子を見てなんとなく察した。もし仮に、彼女が人を、自分を信じられないとしたら、今までの行動とも合致する。あの子がそこまでして支配に執着する理由が今にわかる。本人も気付かないうちに歯止めが効かなくなった、自分の力ではどうしようもできない寂しさを、無意識のうちに無限の力で支配することで満たそうとしているのだと。あの子は元々争い事が嫌いで、物騒なことを拒むことをぼくは知っている。そうじゃなきゃ、あの子があんなことをしたがる理由がわからない。
真っ暗な闇の中で、迷子になった子供のようだと、ぼくは思った。本当はただ純粋に友達が欲しいだけ小さな女の子で、やり方や工程を間違えているだけなのだと。
けど、同時に悲しいと思った。好きな友達と、支配しないと安心して一緒にいられないなんて、そんなのは悲しいし寂しすぎる。
自立した人間が平等な立場で寄り添うことで、初めて友達と言えるのだ。束縛して自分の物にするのは、ただの一方的な依存にすぎたいというのに。支配して、そんなふうに友達を側に置いて、そんなの独りぼっちと何が違うのだろうか?
(だめだ。このままじゃルマがこわれちゃう)
「ルマ、ぼくを信じて!怖がらないで!大丈夫だから…支配してもそんなの独りと変わんないよ!」
「独りにならないタメに支配するんだよ!ナンデわかってくれないの!」
「わかってくれないのはルマじゃないか!ルマのわからず屋!!」
「ジャアどうすれば良かったんダヨ?!!」
支配を叫ぶルマの瞳は、やはり寂しそうだった。今にも泣き出しそてしまいそうで、そして瞳にはパチーカだけを映していた。
パチーカはそんなルマを見て胸が痛んだ。そして同時に心配になった。
こんな寂しそうな瞳をしているくせに、自分から寂しい独りぼっちの世界を創り出そうとしている。
もし、このままルマが支配を進めていって、自分が独りぼっちだってことに気づいたら…ルマはどうなってしまうのだろう。寂しすぎて心が壊れてしまうのではないだろうか。
(…そんなの絶対だめだ。止めなくちゃ、友達だから。こんなの絶対まちがってるよ)
このままだと、ルマは本当に取り返しのつかないことになる。
ぼくしか止められる人はもういない。ルマを独りぼっちにさせない為にも、ルマを止めなければならない。
「ルマ、どうしても支配したいのなら…ぼくが全力で止めるよ」
「パチーカ…結局、キミもボクを拒むのか……ウゥ、ウゥゥゥ、チクショウ!絶対支配してやる!絶対!キミを支配してやる!倒してでもキミをボクの物にしてみせるからな!パチーカ!!!」
ルマは即座に精神操作魔術から攻撃魔術に切り替えた。
刹那、閃光が弾けた。
ルマの構築した魔術式による多重魔法陣から放たれた光線は、確実にパチーカを仕留めようとした。
「ホラ!止めてみるんダロ!?ボクを止めてみろよ!!」
パチーカが大きく跳躍し魔力砲から逃げ延びると、次にルマは無数の魔力球を放つ。様々な角度からいくつもの魔力球が絶え間なくパチーカを襲う。
「うわぁぁ!?」
「粘るねぇ!ナンデそんなに抗うのさ?ボクの支配を拒むのさ!?トモダチだって言ったのに、大人しく支配させてくれれば、コンナコトしなくて済んだのに!早く支配されてさぁ…またボクとドリームランドで一緒に過ごそうよ!ア、デモその前にドリームランドも支配しないといけないね!」




