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虚言の堕天使  作者: みさこんどりあ
虚言の堕天使 一部 虚言〜そして虚構
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高慢あるいは徒花【ⅩⅩⅥ】かつて双星はラグランジュを貫いて〜赫々たる零余子は可惜夜の闇に〜

定期的に過去の話に伏線を仕込みにいくのが最近の趣味

「ブラボーブラボー、流石ゼロを倒したことだけはあるね」


リルラレロがぐったりと一箇所に座って目を回していると、突如知らない声が聞こえた。星空以外は殺風景のだだっ広い屋外を見渡すと、丁度白いワンピースの人物がが佇んでいた。いつの間にかだだっ広く殺風景な屋上の中で、人影がぽつり。きらきらと光り輝く星空に、青く照らされた純白の天使が一人、そこにいた。白くて長い髪に、大きな純白の翼を持った赤い目の女の人の天使。酷くシンプルな白いワンピースに、頭には天使の輪っかが浮かび、莞爾とした表情を浮かばせていた。


「あっ!エラー2様〜!!」

「ツー様〜!」「ツー様〜!」


「も〜、探したよー」


さっきまでぐったりしてたはずのリルラレロ達が、その天使を見つけた瞬間、ぱあっと表情が明るくなって、その天使のほうに、何処にそんな体力が残っているだっていうくらい早く、一直線に走っていった。


「こっちはりるらたちをつれてきてくれたはいりんおねえさんだよ」


ラレロ姉妹の一人がハイリンの腕を引っ張って、某天使に紹介しようと連れていく。一方、ハイリンは躊躇しながら、てってってとリルラのあとを走っていった。


「あら、親御さんが見つかったようですねぇ〜。よかっt…ぐふっ!!」


ハイリンは気絶した。


「「ハイリンーー!!!」」


ハイリンは天使の顔を見た瞬間、泡吐いてそのままぶっ倒れた。ハルダ家は闇の一族を信仰対象としているためだろう。いきなり自分の前に自分らが推してる神が現れたのだ。暗黒物質信者のハイリンは、未だに「カミよぉ…お赦しを…」と、意識がないのにも関わらずそんなことを呟いていた。


「ありゃりゃ…」


何もしていないのに気絶され、某天使は苦悩の表情を浮かべていた。


「ありゃありゃありゃさ」「だー」「だー」


そんな天使の真似をしてか、リルラレロ達もありゃありゃと連呼する。



次の瞬間、ズバンッ! と音を立て、空間が真っ二つに切り裂かれた。きらきらと輝く天の河。星屑の煌めきを背景に乗り込んできたのは、おおよそ場にはふさわしくない深紅と純白の半生命体。


「ゼロ」 


そのに佇んできたのは、天使と同じ深紅色の瞳を持った隻眼の邪星の子だった。


左の隻眼は淡く赤色に光を放っていて、純白の髪は短くショートボブぐらいしかない。白と赤の中世的な軍服のような正装を纏っていた。少年とも少女とも分からぬ背格好だ。


「ゼロさま」

「こんにちはお久しぶりです」

「お元気そうで何よりです」


ぺこりと丁重にお辞儀するように大きな瞼を上下させる。その流暢な言葉遣いに、今までのラレロ姉妹を知る者は驚く。以前…というよりさっきまでは、カタコトで幼気な幼女のような発語しかできてなかったように思えるが。


「特訓したのです」

「侵略者たる者、原住民を口で脅せるようになりなさいと」

「上層部や他の所属の方々に無礼のないようにと」

「ゼロさまが仰っておられたので」

「最低限のマナーは叩き込まえれおります」


「もーゼロちゃんなんでそういうこと教えちゃんのかな~!リルラレロ(ロリ)は幼気なところは可愛いんでしょうが!」

「このロリコンどもめ…はやりそれが目当てか。

 お前や私は大して気にしないかもしれんが、こういったマナーの面を気にする者も多い。公に立つ場面も増えるにつれ、必要不可欠の技術を叩き込んだまでだ。

 …けれど短期間でここまで上達するとは、私も予想外だった」


「それに…」とゼロは言葉を続けた。


()の眷属が迷惑をかけたようだな。すまなかった」


ゼロは申し訳なさそうに詫びた。


その人物は近くで見るとどちらかと言えば少女のようであった。白い肌に華奢な体つき、そして思いの外凛とした美しい面持ち。相変わらず近くに来ても男か女かさえもわからない、中性的で整った顔立ちをしていた。先程の天使と似たような容赦の持ち主だったが、その人物のほうがひと回りふたまわり背が高く、聞いた者すべてを震え上がらせるような迫力で、闇の王は言った。夜の闇の中はぼうっと光って何処を見ているのか分からなかった瞳も、星明かりのある今は赫々のテイアの色をしている。服も変わった風貌だ。白を主とした赤色の18世紀の男性服みたいなかんじで、左右全く長さの違うブーツを履いており、想像よりも文化的だ。文化的どころか、どこかの星の軍服のような気配さえある。リルラ達や天使達と比べ物にならない重厚で威厳のある堂々とした闇の王の風格からか、怖い人とばかり考えていたのだが、案外礼儀正しくこの中で一番マトモなんじゃね、とまで思った。どこぞのお嬢様のお忍びかと勘違いしてしまいそうだった。


「いえ、今回も冒険もリルラがいたおかげで楽しく過ごせましたし…」

「またいつでも遊びに来ていいよ」


「そういや、お前ら仕事は大丈夫なのか」


ふと、ガランが心配も兼ねて疑問に思って、天使とゼロに聞いた。


「今日の分の仕事は終わらせてきた。軍の指示はマターに任せてある」

「僕も大丈夫〜!ミラージに全部押し付けてきた!!」

「だめやんそれ…」


実は今回の話で追加キャラはいません。全員が何処かしらで出ています。是非探してみてくださいね。勿論本文にも結構出てきてますよ。

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