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虚言の堕天使  作者: みさこんどりあ
虚言の堕天使 一部 虚言〜そして虚構
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高慢あるいは徒花【ⅩⅩⅤ】〜お化け屋敷ラスボス戦〜

最近、あとがきの使い方が間違ってると気づいたが、おまけのセリフだけコントは続ける気でいる

ラレロ姉妹はハイリンにより強化されているのだろうか、ラスボスにふさわしい強敵に仕上がっていた。本来は使えないはずの瞬間転移を繰り返し、後ろに魔法陣が浮かび上がったと思えば、ホーミング機能のある弾幕を次々と放つ。零余子(みつご)のクローンだからなのだろうか。元々のチームワークも相まい、かなり強敵に仕上がっている。こちらの影に入り込んでからの影からの迅速な急襲攻撃に、巨大な黒炎の火球を次々とまき散らす。どれか一つでも当たると洗脳状態に陥るという絶体絶命な攻撃の数々。一発一発の威力が高く、こちらの体力をゴリゴリと削っていく。


「行くよ!キル・ニードル!」


「エナジーソード!」


「月落とし!」


「亡きパイオニアの為の鎮魂歌!」


「回転斬り!」


しかし、力を合わせた5人には問題なかった。最終階層にたどり着いたことで魔術や武器の使用が解放され、本来の得物が返ってきたことで皆絶好調。最強の連携攻撃でラレロ姉妹を追い詰めていく。


しかし、あともうちょっとというところで、ラレロ姉妹は一点に集まり、何かと思うと三姉妹を覆うように紫色のボールのような現れた。ラレロ姉妹は強力な対物理結界のバリアをはった。


「えー!?これじゃ攻撃できませんよー!」

「ウエッ!?魔術も防がれた」

「斧も刃が立たねぇ!どんだけ硬いんだよこれ」


装甲の完全防御はありとあらゆる攻撃を跳ね返し、更にラレロ姉妹はそのバリアの硬さを利用してルマ達を潰しにかかってきた。このままでは無抵抗のままぺちゃんこにされてしまう!


このまま攻撃を続けても無意味だと判断したらしいパチーカは、ラレロ姉妹にもはっきりと聞こえるくらいのクソデカボイスで勝手に話し合いを始めた。


「みんな!!作戦会議しよう!まずぼくがこれであーだこーだ…」

(聞こえてる……)

「一旦落ち着け。小声で喋ろ」

「わかった(クソデカボイス)!!!」

「うるさい」


その時、ぴこーんとパチーカの頭にこの状況を打開する突破口が思い浮かんだ。実際、その作戦が成功するか否かは一か八かなのだが、パチーカは咄嗟に叫んだ。


「ルマー!炎でリルラ達を攻撃して!」

「でもアレ攻撃効かないよぉ」

「いいから早く!」

「ウ、ウン…」


ルマの手から魔法陣が浮かび上がり、青と赤の炎が着火した。そして、次の瞬間には炎が結界を覆う。けれど、流石は邪星の子が三人がかりで最後の力を振り絞り作り出した結界というべきか。結界の内部にいたリルラ姉妹達は無事だった。


「ヤッパリ効いてないじゃん!」

「ちょっと待って!あとちょっとだけ攻撃を続けて!あともうちょっとだから」


あともうちょっとって何時なの?ルマは若干苛つきながら、指示通りに炎を出し続けた。以前述べたが、自分は魔力量が極端に少ない。ずっと術を発動してると体力のほうに響くのでやめていただきたい。ルマは半信半疑になりながらも、術を発動し続けた。


すると、次第にリルラ姉妹に変化が表れ始めた。


「あつっぅ!この中あっついよ〜!」


結界が熱せられたことにより結界内部の温度が跳ね上がり、温度に耐えきれず、一人、また一人と、結界を維持するのをやめて出ていった。


「成程、あれは確かに塵一つも通さぬ強力な対物理結界だ。しかし、熱は分子の移動ではなく振動によって高い部分から低い部分へと伝わる。だから物理的な攻撃は通さなくても温度だけは結界内に入り込むことができたのか」

「ソンナことがあってたまるかァァ!!by虚言の魔術師」


三人の力を一つに集中させることで維持されていた対物理結界だ。それが三人がバラけれしまった今、結界を維持することは不可能となる。

リルラ達が作り出した結界は砕け散り崩壊した。


暑くて逃げ惑うリルラ姉妹を逆手に、パチーカは攻撃を再開した。


「はあああっ!」





リルラレロ姉妹討伐完了!!



私も鎮魂歌が欲しかったbyマホミル




おまけ:暗黒の支配者の最後の零余子


ロゼリー「あー!!ゼロちゃんみーっけ!何そのタブレット何してるの?」

セノ「ああ、今後の為に前回やられた私の弱点克服について研究しているのだ」

セノ「ところでエラー2よ」

ロゼリー「?」

セノ「ラブラブってなんだ?」


・・・


ロゼリー「は?何いってんの、お前ら(ゼロとツルギ)のことじゃねぇのかよ」

セノ「あ?」

ロゼリー「なんだよ、せっかく応援してたのに…お前らてっきり付き合ってんのかと…」

セノ「何言ってんだ…?」

ロゼリー「だって暗黒とは思えない程仲いいなって思ってたけど…付き合ってないの?」

セノ「そんなつもりはないのだが…貴様にはそう見えるのか…?」

セノ「勘違いしているのではないか?マターは私の部下だ。一緒にいて当然ではないか」

ロゼリー「とか言ってさー。ずっと生かしておいてるじゃないの。あの星を侵略するまではずっと一緒だったんでしょ?何か思い入れとかあるんじゃないの?」

セノ「思い入れなど…私の中では優秀な眷属…ただそれだけのことだ」

ロゼリー「…大丈夫だよ、今のゼロなら克服できるよ」

ロゼリー「昔から素直じゃないのは変わらないけど」

セノ「は?」

ロゼリー「…変わったね、ゼロ」


その瞬間、セノ・ダークネスの赤い瞳が明らかに動揺した。




零余子 (むかご) :植物の栄養繁殖器官の一つで、わき芽が養分を貯え肥大化した部分のこと。主として地上部に生じるものをいい、離脱後に新たな植物体となる。

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