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虚言の堕天使  作者: みさこんどりあ
虚言の堕天使
4/24

【番外短編】師匠キャラって謎に死亡率高いよねって話

ド初心者です!今回はカロンさんの過去編です。短編としても読めます。誤字等のミスはお許し下さいm(_ _)m

太平洋のように広い心をお持ちの方は下にどうぞ↓

「待て、パチーカ!!今日は修行の約束だろ!!!」

「うへへー。待ちませーんwめんどいからやだよーだw」


「今日も平和だね。」

「だな。」


パチーカとカロンが鬼ごっこ(?)してるのを一切気にせず、のんきに眺めてるマホミルとクレイ。完全に公園で遊ぶ我が子を見守るときの顔だ。


シルビア「おーい!みんなー!クッキー焼けたからお茶にしましょう。」

カロン「よし、修行は中止にしよう!」


((絶対クッキー食べたいだけだ…))


カロン「全く…師匠だったら今ごろ輪切りにされてるだろうな。」

パチーカ「カロンのししょー?」

「ああ、そうだ。」

「どんな人なの?」

「…この話はしないって決めているんだ。すまないが、話すことは出来ない。」

「え〜ケチ〜。別に減るもんじゃないのにー。」

「ダメなものはダメだ。」

マホミル「…あ〜あー、しょうがないな〜。こないだ買った、100年に一度販売されるという、数量限定 幻のフォンダンショコラ…みんなで食べようと思ってたのに、カロンが食べないなら、ワタシが二つとも食べちゃおっかなー♪」

「よし、話そう!」

((この人、スイーツのことになると、急にチョロくなるんだよなー…))


「せっかくだから、お茶しながら喋りましょう♪」

シルビアがテーブルの準備を始めた。シルビアは手慣れた手つきで食器をセッティングしていく。


「せっかくだからこれも食べないか?」

テッテテーン♪カロンは何処からともなく大量のお菓子を取り出した!

((お前のマントはドラえ○んのポケットか!?

ていうか食べる気満々じゃねーか!!))


マホミル「そもそもなんでそんなにお菓子持ってるんだよ。キミのマントは一体どうなってるの。」

クレイ「これ、絶対長話する気だな。」

パチーカ「おばあちゃんの若い頃の昔話的なやつね…」


「テーブルの準備できたわよー。」

パチーカ「ありがとうシルビアー。そんじゃ話しますか!」

全員が椅子に座り、完全に話す準備が整う。


「あれは確か…」

クレイ「次、絶対回想入るな。」

パチーカ「回想来るーw」

「そうだ(怒)!!回想だ!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


今から約2万年程前、星の一族は二つに別れていた。星の破片にエネルギーが集い生まれた星の一族の中には、2つの種族がおり、星の破片が(勇者の心)に染まれば星の化身に、闇の力(負の感情)に染まれば堕星者となった。

堕星者は世界を自らが住みやすい世界に創りかえるため、世界を闇に閉ざさんと、宇宙を侵略し始めた。力のある(化身)を見つけては破壊していく。星の化身もただ黙ってる訳にはいかなかった。

そして、星の化身と堕星者による大規模な戦争が始まった。



そんな宇宙をかけた大戦争の最中(さなか)、銀河のはじっこの平和な星で生まれたのがカロンだった。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜銀河の果ての願い星〜






「はぁ、はぁ…っぐす…」


まるで悪夢を見ているようだった。


大地はでこぼこになり、何処に行っても錆びた鉄の臭いが消えることはない。美しい草原を撫でる爽やかなな風は、暑苦しい熱風になった。賑やかなに人々が行き交う町は、誰も居ない廃墟になった。キラキラしてた湖はドロドロになって、覆い茂るような木々は炎の海に呑まれて真っ黒になった。


かつての面影は何処にもなかった。

跡形もなく、なくなっていた。


もうすでに死んでいたのだ。この星は。


その中を、よろよろと飛んでいく人影が一つあった。


「ごめん、いたいよね…もうすこしだから、もう少しで村があるから…きっと、村のみんなが助けてくれるからっ…」


バタンッ!


もうそんな力など残ってはいなかった。反射的についた手と膝は地面と摩擦し、熱くなるのを感じる。視界が白く歪んだ。


「う……っ」


小さな星型の髪飾りにヒビが入り、音をあげて壊れた。


「…あ…あぁ……」


もう限界だったのだ。


森が死に、湖が死んだ。友達も全員いなくなった。ましては、生まれた時から一緒にいるきみまで…



ぼくが弱いせいで…







何も守れなかった。










…ぼくはそのまま、意識を手放した。











そのあとを追って、歩いていく人影が一つ。ゆっくりと落ち着いた様子で歩いてくる。まるで、勝ちを確信しているかのように。


「…おや?もう終わりか?我は全然満足しておらぬぞ?…可哀想に…まだ、こんなに小さいというのにな。我に殺されて死んでしまうとは。きっと生きてたら、さぞ立派な星の化身になってたんだろうなぁ。まあ、これもダークネス様の世界征服の計画の糧。おとなしくその首捧げるがいい。」

黒い単眼の剣士の堕星者はトドメをさそうと、その子供に漆黒に染まった剣をむけた。が、


「ッ!?何者だ…!?」


「あれー、バレちゃったか〜。気配ちゃんと消してたのだけとな…

まさか、たまたま偵察に来てたら、ダークネス直々の()()()()()()がいるなんてさー。」


そこに出てきたのは白いボサ髪の星の化身の剣士。やれやれと頭を掻く。白髪に、桃色がかった藍色の瞳。手には2本のレイピアに、耳には蒼黒色に染まる十字架のピアス。真っ白な翼と漆黒の角が生えていた。


「ダークネス様を侮辱するとは。命知らずな奴め。コイツもろとも我が剣の錆びに…」

「私、話の長いヤツは嫌いなんだ。」

星の化身の剣士が一気に距離を詰め、ほんの一瞬で眼前まで近づく。その瞳は殺気と覇気で満ちていた。堕星者の剣士は反射的に反応し、剣を構える。剣と剣が交わる音が星中に響く。それ以外、この星で音を発する物は存在しなかった。キリキリと剣が震えるのを感じる。堕星者の剣士は、一旦体勢を整えようと後ろにさがり、すかさず反撃を放つ。

「ダークレーザー」

星の化身の剣士は華麗に避ける。が、地面に反射したレーザーが追撃を加える。星の化身の剣士ははね返ってきたレーザーを、レイピアでレーザーごと切った。そしてそのまま急上昇し、空中戦に持ちかける。後を追う堕星者の剣士。

「ダークネスエナジーソード」

堕星者の剣士は、星の化身の剣士にむけて闇でできた(つるぎ)を飛ばした。星の化身の剣士は、後ろを見ずにかわしていく。

「どうした!?避けてるだけでは勝てはしないぞ?」

星の化身の剣士は、急に止まってくるりと振り返り、堕星者の剣士に切先を向けた。

「ライトアーロー」

無数のヒカリの矢が堕星者の剣士に飛んでいく。この攻撃は、光を弱点とする堕星者にとって当たれば致命傷の大技。絶対に避けきらなければ、直結するのは死のみ。

「ライジングスパーク・闇ッ!」

それに対抗し堕星者の剣士は黒い稲妻を放つ。光と闇が絶えずぶつかり合い、バチバチと音をたてる。力と力が拮抗する。両者全く引きを取らない。おそらく、反発する力同士での質量攻撃はただの力ぶつけ合いになる。先に力尽きた方が負けの勝負。ありったけの力をこの一撃に込める。






「っ!?」


最初に力尽きたのは堕星者の剣士だった。

躰に光の矢が次々と刺さっていく。形がどんどんと崩れおちていき、最後には黒い霧が辺りに飛び散っていった。

「あぁ、すみま…せん、ダーク ネス様…」




「あー疲れたー。」

一段落つき、ふと向こうを見ると、倒れてる人がいた。

「ん?…まさか星の化身(同胞)か?随分と若いようだが…堕星者の奴らめ、まさかコイツを始末するために、こんな辺境な星を襲ったのか。」


(…コイツの星の破片はもう助からないな。)


「運が悪かったね。…いや、もしかしたら私が巻き込んでしまったのかな?」


「…んぐ…ぅ……」

「?」

「…め……たす…けられ…なく…て、ご、めん ね。……ぼく が、もっ と……()()()()()()()()


頬にツーっと涙がつたう。


「…ふぅん。」



「今まで共に生きてきた星の破片を失い、生まれ育ってきた居場所も失い…それでも絶望はしてないみたいだな。まぁ、これも何かの縁だ。死んでも死にきれない位、生き残る術を叩き込んであげよう。」


(別に期待なんてしてないけど。)




(あわよくば、)





(()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()…)




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「…んっ。」

ぼやけてきた視界がだんだん鮮明になり、見慣れない天井が目に映った。あと知らない人の顔も。

「やっほー。おはよーお寝坊さん。調子はどうかな?」

「!?っ、こ、ここは…?」

「ここは、お前が住み着いてたのとは違う星だよ。お前がいた星、凄い荒れ果ててて危険だったから、ここに連れてきちゃたー♪」

言い方を変えれば誘拐犯とも言う。

「お前、丸3日寝込んでたんだよ。ほんと心配したんだからー。」

「…ちょっ、ちょと待ってよ!ぼくのお星さまは!?それに、ぼくの、星のみんなはどうしちゃったの!」

「…私が来たときには、原住民は誰一人いなかった。…堕星者は非常に執念深く、用心深い。今もお前のことを探しているだろう。とりあえず、お前の回復を…「ちょと待ってよ!ぼくのお星さまはどうなっちゃったの!?…ねぇってば!」

「…星の破片のことか……」

「そのことなんだが、先に済ませたいことがある。

それ、必ず全て飲み干してくれ。」

そう言って、枕元にある巾着袋を指さした。

(なんだろう。お薬かな?早くお星さま助けに行かないといけないのに…)

今すぐにでもお星さまを助けに行きたいのに一体なんなんだろうと思いながら、巾着袋の紐をとく。


(…え……?)


そこに入っていたのは、ボロボロに砕けたお星さまだった。今まで、お星さまと共に過ごしてきた日々の記憶が、走馬灯のように脳裏に駆け巡った。


ぎゅっと袋を握りしめる。


「…ねぇ、今これを飲めって言った…?」

「あぁ言った。」

「これ、ぼくのお星さまだよ!?」

「そうだな。」

「アンタ、アタマおかしいんじゃないの!?」

「…そいつは完全に機能を停止している。出来る事は全てやった。だが治らなかった。もうこうなると、体内に取り込むのが最善…「勝手なこといわないでよ!?ヤダよ、お星さま食べるなんて…!!ずっと一緒にいた仲間だよ!?これの何処が最善なんだよ!!バカ!!!オマエに治せなかったって、今治せなかったってっ、ぼくがいつか方法を探してっ、、、また飛べるようにしてあげるんだもんっ!!」

「…治らんと言っているのに…もういい、貸せ。」

無理やり巾着袋を取り上げる。

「あっ!なにするんだよ!!…っ!?」



巾着袋の中身を、一気に口の中に放り込む。

ゴリゴリという咀嚼音が部屋中に轟いた。


「やっ、やめてっ!!やめろってば…!!!」

子供はベットから飛び降り、やめろと言わんばかりに、星の化身の剣士の服を掴む。星の化身の剣士は涼しい顔で噛み砕きながら、子供の頭を押さえる。目線を子供の方に下ろした。

「返せっ!!今すぐ吐き出せ!!やめろ、バカ!!!」

ふーふーと息が荒くなるのを感じる。瞳が怒りが染まり、みるみる紅くなっていく。力を込めた手がぶるぶると震えるのがわかった。その言葉の隅々までもに、殺気がこもっているのを感じる。

「それはっ、ぼくの星だ!!ぼくのお星さまだっ!!!…返せ……!!!今すぐにっ…!!」

(…成程、堕星者の狙いはこれか……)

いきなり子供の手を掴んだ。

「はっ…放せっ!!…っん……!?」


口移しでお望み通り返してやった。

そのまま子供の口を手で塞ぎ、飲みこむのを促す。


「ほら、望み通り返してやったぞ。そのまま吐き出さずに飲み込むんだ。」

子供はくいくいと首を横に振り拒絶する。口を塞ぐ手を剥がそうと、力一杯に掴んで。

「…全く……いいか?星の破片は…お前の星はな、、、お前の命そのものなんだよ。星の化身は、星の破片から生まれ、星の破片をコアにして生きているんだ。星の破片が壊れれば当然死ぬ。お互い欠けてはならない存在なんだよ。それはお前自身が一番解ってることだろう?…お前がこれかもそいつと生きたいのならば、私は、お前の中に戻すべきだと思っている。…どうか、その星の破片をお前の中に戻してくれないだろうか…?」


(…どうしてだろうっ…どうして、悲しい顔するんだろう(ぼくと同じなんだろう)…)



「っん…〜〜っ…!」








っごくん



「…そうだ、、、それでいいんだ…」


(こんな若くして、星の破片を失うなんて、あってはならないのに…)


「せめて、この子の中で安らかに…」




フラッ

意識を失い倒れそうになった。

「だ、大丈夫か!?おーい、坊や?おーーい!」



「ん…あれ?…今、お星さまが、居たんだ。…何か言ってたけど、よく解んなかったな…」

「…そうか。そんなの一つしかないと思うけどな。」




こうして、子供改めてカロンの新たな生活が始まったのであった。






『ズット一緒ニ居ヨウネ』


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


カロン「…みたいな感じで出会った。」

パチーカ「…重いね。ていうかショタカロンかわいi((殴

ぐふっっ…!」

クレイ「なんか厨二病臭い。」

シルビア「…急にシリアスになったわね(汗)ずっとほのぼの系かと思ってたわ。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜しゅぎょうちゅう〜(あえて音声だけでお送りします)


こんにちは、カロンです。最近、文字の読み書きが出来るようになりました!隙間時間に読書をするのが、最近の日課です。今日は、修行がお休みなので、いっぱい本が読めそうでs「カロンちゃーん!あっそびっましょー。(きゅるるーん♪)」 ビクッ!(うわ来た)


こ、この人は…ぼくのお師匠さまです。師匠にとっての『遊ぶ』は、ぼくにとって命懸けのサバイバルの数々です。


「模擬戦やりたいひとー!この剣とーまれーっ!」

「…」

「止まらないなら止まらせに行くぞー。」

「ぎゃあ゙あ゙あ゙あ゙ぁ゙!!ごめんなさあぁ゙ぁ゙い!!やります!」


〜数分後〜 


「何処を見ている?」

「ふぁ…!?」


べチーン…


へちへちへちへち

「ふぎゅ!」


すっ

スパーン!!

「ぽぺ!?」


…バタンッ!!



「コラッ!!いいか、カロン!模擬戦じゃなければ確実に輪切りになっていたぞ!!」


うるっ


「なんだその涙は!?寝そべってる暇があったら、私に傷一つつけてみろ!!」

うるっ

「堕星者どもは、今の平和を脅かし、魔の手をひろげているのだぞ!?事の重大さが解らんか!?」

うるっ

「…もしかしてお前、日が暮れるまでこうしているつもり??それなら私も奥の手を使うしかないんだけど…」

うるんっ

「…あーあ〜、この前買ってきた、100年に一度販売されるという、数量限定 幻のフォンダンショコラ…私独りで二つとも食べちゃおっかな〜。」


「…ぼぞっ」

「?」




「…ぼくの……フォンダンショゴラ゙ァ゙ァ゙ァ゙!!!!!」

「うわーすごい」



テレレレーレッテッテテー♪

『カロンは(怒りのあまり)「スラッシュドリル」を覚えた!』


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


カロン「…みたいな感じだった。師匠の無茶振りには毎回困ったもんだったな。」

マホミル「この頃から、カロンの甘党癖は変わってないのね(汗)」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


師匠と暮らし始めて10年の月日が経った。

師匠は凄く厳しかったけれど、優しくて、師匠と過ごす時間は、紛れもなく幸せなものだった。

それはいつものように、朝、師匠を起こしに行くときのことだった。


(あれ、まだ師匠起きてこないな。また寝過ごしてるのだろうか?)


「師匠ー。もう朝です!そろそろ起きて下さい。」

ドアの向こうからは返事はない。

「師匠、いつまで寝てるんですか!?入りますよー!…あれ…師匠?」


部屋の中には誰もいなかった。






この星の外れ、


「ごめんねカロンちゃん…私は、もう、そう長くはないんだ。最後に何も言えずごめんね。…バイバイっ!「師匠ーー!!!」かっカロンちゃん!?」

「もう、勝手に何処行くんですか!?」

「…なっ、なんでここが解ったの…!?」

「そんなの、気配追ってきたに決まってるじゃないですか!ほら、帰りますよっ「…く、来るなっ!!」

「し、師匠…?なんで…」

「…私は、1000年前破神を封印する儀式で心を捧げたっ!普通、心がなくなれば、魂は不完全となり輪廻転生から外れ、死ねば消滅するっ…けど、私は、不具合で心が少し残ってしまった…私は近いうちに正気を失う。だから、その前に…カロンを傷つけてしまう前に、、、目の前から姿を消そうと…「なんで言ってくれなかったんですかっ!!?…言ってくれたなら、一緒に考えることだって出来た…一緒に悩むことだって出来たッ!…それなのに何故…

…それとも…私が信用出来なかったのですか…?」

「違う…そうじゃないっ。…私は、ただ、カロンに心配かけたくなかった…最後ぐらい、笑って過ごしてほしかった…」


「…大丈夫です!師匠が正気を失ったら、私が師匠を倒します!…だから……私のこと、信じてください…!」

「…すまない、私がバカだった。」


『ありがとうカロン。君と出会うことが出来て、本当によかった。』


「…最後に、一本真剣勝負といこうじゃないか。」




瞳が紅く染まってゆく。白い翼は徐々に、堕天使の漆黒の黒に染まっていった。



今、最初で最後の、一本真剣勝負が幕を上げる…!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー









「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ……」

カロンは剣を地面に刺し、体重を乗せる。

辺りは、乱れた漆黒の羽と真っ赤に染まった血が混ざり合い、混沌と化していた。

錆びた鉄の臭いが鼻から消えることはない。

これからもずっと消えることはない。

赤黒い血は収まることを知らず、辺りに溢れ出る。

色々な意味で息が荒くなる。

生気のしない青ざめた顔は、昨日まで普通に微笑っていた大切な人のもの。

それを、自らの手で…

焦りと罪悪感で胸が押しつぶされそうになる。

それは、これかも、カロンの心を蝕み続け、支配し続けるものだった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


カロン「そしてその後、私は単独で堕星者を倒してまわった。その間に戦友達と出会い、皆で協力し、堕星者の親玉を滅ぼした。その後、この星に辿り着いたという訳だ。」

シルビア「…なんか急に話させちゃってごめんね。」

「いや、いつか話さないといけないと思っていた。別に過ぎたことだ。気にはしない。」

マホミル「なんか、旧作主人公っぽい。」

クレイ「師匠キャラって謎に死亡率高いよな。」

パチーカ「…ん?ごめん、聞いてなかった。」

パチーカは頬いっぱいに、フォンダンショコラを頬張りながら言った。

「…ちょ、それワタシ達のフォンダンショコラ!?」

「え?そうなの??ずっと食べないでいるからいらないと思ってー」


カロン「…ぼぞっ」

パチーカ「?」



「…私の……フォンダンショゴラ゙ァ゙ァ゙ァ゙!!!!!」


カロンはパチーカにスラッシュドリルを放つ。パチーカにそれをギリギリ回避。そのままカロンは剣を振り回しながらパチーカを追いかけていく。

「うわ〜ごめんなさーいっっ!!!!」




フォンダンショコラ食われたパチーカ

追っかけてー

ブチギレ 駆けてくー

狂気なカロンさん♪

みんなが眺めてるー

我が子を見る顔だー

ルールッルルッートゥー♪

今日も平和ですー



マホミル「今日も平和だね。」

クレイ「だな。」



この国は今日も、(捉え方によっては)呆れるほど平和です。

詳しい世界観設定!!(と書いて「マジでどうでもいいやつ」と読む!)


星の破片は、何も感情を持たない物質のような存在から、エネルギーが集い、初めて星の一族となり、初めて生命体となる。星の化身や堕星者になる前の星の破片は、クリスタル状の宝石のような外見をしている。そして、光に染まった星の破片は黄色い星型の形になる。星の化身は、光に染まった星の破片の化身である。星の一族は、星の破片の力を使って飛ぶことが出来る。星の化身の中でも2つの種類がおり、無羽種と有羽種に分かれている。無羽種の例としてパチーカ、カロン、有羽種の例としてカロンの師匠が挙げられる。カロンは星の破片が破壊されたことで飛べなくなったが、パチーカは元から飛べないらしい。無羽種は星の破片が体外にあり、有羽種は体内に星の破片がある。無羽種の星の化身は、破壊でもされてない限り、必ず星の破片を身に着けている。そう、必ず…。星の化身は星の破片から生まれた一族であり、星の破片をコアとして生きている。星の破片が破壊されると徐々に弱りかけていき、最終的に死ぬ。なお、星の破片が破壊されなくても、体の損傷でも死ぬ。死んだ星の化身の星の破片は黒くなる。今現在、寿命で死んだ星の一族はいない。星の一族は、自殺をすることが出来ない。堕星者は、いくつかの親玉と、それぞれの親玉から生成された子によって形成されている。なお、親玉を倒しても子は死なないし、子は親玉を倒さないと何度でも生き返る訳ではない。子は死ぬと消滅する。星の一族の、勇者の心=光で、負の感情=闇ではない。あくまで、勇者の心↔光で、負の感情↔闇に変換することが出来るだけ。星の一族では稀に、正義にも悪にもなり得ない者が生まれてくることがある。昔、ある星では、まだ何にも染まってない星の破片に悪の心を注ぎ込み、人工的に堕星者をつくって闇のエネルギーを生み出す産業がされていた。その人工的につくられた堕星者は、破神と呼ばれていた。闇のエネルギーを生み出し尽した破神は、正気を失ってキャリオンクローになり、用済みとなったキャリオンクローは、宇宙に捨てられていた。いわゆる産業廃棄物である。キャリオンクローは、堕星者に戻るために貪欲にエネルギーを求める永遠の放浪者である。まぁ、戻ることなんてないのだが。キャリオンクロー自体に、あまり知能はない。膨大なエネルギーで餌付けすれば、飼い慣らすことが出来る。ただ、エネルギーが膨大すぎて殆ど誰もやらない。キャリオンクローは異国の言葉で『死体を喰らう夜の鳥』という意味があるらしいが、どちらかといえば、死体そのものである。破神をつくる際に、少しでも星の破片にエネルギーが宿っていると、破神が暴走する。まさに『破壊神』である。カロンの師匠は、それを封印するために心を捧げた。この世界は、特定の種族に限らず、心が負の感情で染まることで負の感情を闇の力に変えてパワーアップする個体が稀に存在する。遺伝や種族によっておこる個体数にはズレがあり、髪や瞳の色が変化する。例はカロン。



キャラ紹介!かなりゆるい!


・師匠に出会う前のカロン(5歳)

外見:ショタ。パチーカよりも全然ボサ髪で短い。瞳は純白で、丸みをおびているタレ目。鈍く薄い緑のハーフパンツ(ショートパンツ?)に、パチーカと同じ茶色と深緑のキャバリアブーツ。服は首元まである長袖の下着の上に、紺色のTシャツを着ている。


・師匠に出会った後のカロン(5歳)

外見(前後で変わったところだけ):今と同じ紅い瞳に。ハーフパンツにはベルトをしており、木刀が刺さっている。ハーフパンツの下に、黒いタイツ(もちのろんで透けん)を履いている。茶色い膝当てをしている。


・カロン(15歳)

外見:現在と比べると若い。服装や髪型は今と同じ。割とほとんど変わらn((殴


・カロンの師匠

名前:シエル

性別:実は女

趣味:だらけること。

種族:星の化身(有羽種)

年齢:外見25歳前後。実年齢4〜5万歳。

身長:176cm

性格:ゆるい。ちゃんとしているときはちゃんとしている。大人げない。

見た目:白いボサ髪で、後髪が少し長め。頭に小さい黒い角が生えている。背部に白い翼があしらう。割と翼がデカい。瞳は桃色がかった藍色でつり目。片耳に蒼黒色の十字架のピアスをしている。カロンと同じように、ところどころ、鎧をしている。黄色をアクセントとした白い肩当て、ナポレオンジャケットにワイドのスラックスをしている。


・堕星者の剣士

名前:ツルギ

性別:無性別男寄り(親玉から分裂して生まれたため性別がない)

趣味:そんな暇ない

種族:堕星者(子)

年齢:23歳

身長:165cm

性格:ない。そんなもの許されてない。

見た目:作一のボサ毛。琥珀色の瞳に漆黒の髪。左目しかない。つり目。結構顔がかわいい。女性とも見える顔をしている。髪が長く、横隔膜の所ぐらいまである。後ろしばりをしている。髪留めは白い千切った布。紫色がかった灰色のスヌードに、純白の肩当て、若干黄色味がかったマント。マントの裏地は黒で、横側の端は赤で、黄色い波模様と斑点が入っている。服は灰色のナポレオンジャケットと、黒いワイドのスラックス。

余談:シエルにすぐ倒されちゃったけど、実はとてつもなく強い。親玉から単独行動を認められるほど。イメージ的には、巻き戻り機能&残機めっちゃ使って倒すような感じ。いつ4(パチーカ、カロン、クレイ、シルビア)がかなり苦戦して倒すような相手。シエルが強すぎた。実は、作者がかなり好きなキャラ。フルネームは『ツルギ・ダークマター』


ゆる余談


え?この小説どっかで読んだ覚えがある??それなら頭を地面に叩きつけるんだな。(絶対にやらないで下さい)


カロンのキャラデザちょい修正↓

服、紺色のナポレオンジャケットに、ワイドのスラックスで。


ちな作者は服とかよくわかんないので、色々間違ってるかも…作者の中でキャラデザは決まってるんだけど、服の種類とかわからんくて上手く言葉に出来ない感じ。いつもGoo○le先生頼み。


ボサ髪度

ツルギ>シエル>幼少期カロン>パチーカ


大体の強さのイメージ(今現在&色々な可能性&相性とかは考えない)

シエル>ツルギ>パチーカ≧カロン>クレイ>シルビア=アテナ>ガラン>マホミル



Q何故、上ではカロンよりシエルの方が強いのに、シエルは負けたのですか?

A、シエルは正気を失い、ただ感覚と本能のままに剣を振るっているため、冷静さや戦略に欠けています。あと、正気を失いあまり時間が経っていたかったことが大きいですね。


Q作者は厨二病ですか?

A、はい!((殴

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