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無垢な愛と復讐の為に
何処かで見た水色の髪が揺れる。崩壊した建物に、かつて町だったであろう場所。全てが瓦礫と廃墟になった。目の前にはただまっさらな色褪せた世界が広がる。此処にもう生きてる者はいない。足元と手のひらに飛び散った血だけが、鮮やかな蛍光色に映る。ただ意味もなく血に染まった手のひらを見つめた。
「…」
『タスケテ』『憎い』『お前が殺った』
…死者達の怨念の声が聞こえる。地面から沸々と黒く沸き上がる憎悪達。ぐちゃぐちゃな声。沢山の隻眼がきょろきょろと私を見つめてくる。その悲痛な叫びも、誰に響く事なくただ滅びた世界に消えてゆくだけ。
『死にたくない』『ヤ゙ダ』『ここは何処?』『助けて』『なんで殺したの?』
…五月蝿い
「私の手が血で汚れている?いいえ、私があの子を守れなかった時点で私は‘マナ’ではないのよ」
私は目の前にあった目玉を踏み潰した。
此処にもう生きてる者はいない。皮肉も込めていっているんでしょうね。自分も含んでいるから。




