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3話 冒険者ギルド


3話はっじまるよー

 

 ハルと従魔達と街並みを見ながら歩いて剣と盾のクロスの看板の前に到着した。


「此処が冒険者ギルド」


 冒険者ギルドの前に立っているにも関わらず中の喧騒が聞こえて来て俺はワクワクしてくる。


「遂に来ましたね。冒険者ギルドに」


 隣のハルは肩にスカイバードのアオを乗せていて何やら緊張した様子で


「そうですね。街中でも剣や杖を持ってる人達が居ましたけど、やっぱりプレイヤーだけって事は無かったようですね」


 そう、始まりの街は今プレイヤーがひしめきあっているが、プレイヤーだけが冒険者って事は無さそうなのだ。

 むしろ、プレイヤーは初心者装備を身につけて居るからわかりやすいほどだった。


 俺は改めて周りを見ながら


「お昼前なのに住民の冒険者の数が意外に多いいよね」


 ハルは俺と同じように周りを見ながら


「ですね。ギルドの中も混雑してるのでしょうか?」


「んー、どうだろ?

 とりあえず中に入ってみよう」


 俺が冒険者ギルドの扉を開ければ右手側にカウンター、左手側には酒場併設されていた。


「これは凄いな」


 思わず、こぼした声にハルも


「えぇ。ギルドってこんな風に賑やかなんですね」


 カウンターには依頼を受ける席と買取カウンターが分かれており、どちらも人の列が出来ていた。

 此処でボーと立ってるわけには行かないので、ハルと比較的列の少ない方の受付カウンターに並びはじめる。


「おいっ、お前NPCだろ!どけっ!」


 俺達が並んでいる列に割り込んでくる、初心者装備を身につけた狼獣人の怒声が聞こえる。

 怒声を受けた人も後ろに並んでいる人達も迷惑そうな顔をしている。


 そして怒声を受けた人が


「割り込みは人としてダメじゃ無いかな?

 そんな事も知らないのかい?」


 と言うと狼獣人は


「いいから、どきやがれ!俺は早くレベルを上げたいんだよ」


 と怒鳴り散らかしながら手を振るい上げようとし、目の前の人に危害を加えようとしている。

 流石にこれは同じプレイヤーとしてもあんまり気持ちのいい事じゃ無いので俺は


「ハルさんごめん。此処で待ってて」


 ハルはびっくりした表情で唖然とし


「えっ??」


 と溢す。


 俺は喚き散らしている人のすぐそばまで歩いていくと、狼獣人の手首を掴み


「その辺にしとけ。周りを見てみろ。

 他の人達が迷惑してるだろ」


 と声をかける。


「あぁ、なんだお前は、邪魔すんじゃねーよ」


 凄んでくる狼獣人だが、ぶっちゃけ会社の課長の凄みの方が怖い。

 あの人は昔ヤンチャしてたって言うけど、絶対ヤンチャ程度じゃないと思うんだ…

 あのスキンヘッドに吊り上がった目を向けられると迫力が…


 と軽く現実逃避をしながら


「此処はゲームの中でもちゃんと分別はつけろよ。

 周りに迷惑をかけると住人の好感度が下がって碌なことが起こらないぞ」


 というと、ギルドの扉が開き騎士が3人入ってくる。


「通報を受けてきた。こちらの狼獣人が住民に被害を出していると報告がありお前を一時拘束する」


 いきなり現れた騎士に狼獣人は何がなんだかわからない顔で


「なんだよ!お前ら!

 俺はプレイヤーだぞ!お前たちNPCの存在のくせに俺を捕まえる気か!」


 と吠えるが、騎士の連携によりあっという間に捕縛されていった。


 その様子を唖然と見ていた俺だったが、迷惑をかけた住人に


「すみません。同僚がご迷惑をおかけしました」と謝る。


「いえいえ、危うく私があの屑を切ってしまうところでしたよ」


 笑顔で言う事じゃないだろ…


 困惑したところで何も変わらないと思った俺は


「すみませんでしまた。

 連れの所に戻りますね」


 と周りの人達を気遣いながら、ハルたちが並んでいる場所まで移動する。


 ハルが気遣いながら


「レンさん大丈夫でしたか?

 それにあぁいうの怖くないんですか?」


「何かされる前に騎士の人達が来てあっという間に捕縛したからね。なんともないよ。

 それにあぁいうのは怖くないよ」


 ハルさんを安心させるように優しい口調で話しながら受付の順番が来るまで雑談を楽しも。


 順番が回って来て目の前の受付嬢がのほほんとした口調で


「こんにちは。さっきは騒動にならずに良かったですね。

 そちらのお嬢さんも心配そうに貴方のことを見てましたよ。」


「あっ、えっと…」


「ピィ?」


 あたふたしながらハルさんは俺を見てくる。

 焦っているハルさんの顔凄く可愛い。

 ハルさんの肩の上の小鳥も首を傾けてて可愛い。


「えぇ。結局騎士の人達が上手い事納めてくれたのでこの通り怪我しなくて良かったですよ。

 ハルさんに心配かけてしまってごめんなさい」


 受付嬢は微笑みながら


「ふふふ。初々しいわね。

 さて、冒険者ギルドにようこそ。受付嬢のメリッサです。

 冒険者登録ですか?依頼を受けますか?」


「レンです。この子狐が俺の相棒のシルバーです。

 今日は冒険者登録と簡単に出来る依頼を受ける予定です」


 俺の自己紹介をして、肩に乗っているシルバーも紹介する。

 そして隣のハルさんを見る。


「私はハルです。この子はアオです。

 私も冒険者登録お願いします。依頼の方は少し考えさせてください」


「わかりました。お2人の冒険者登録ですね。

 この用紙に名前と、職業を書いて下さい」


 貰った用紙を見てみると名前と、職業を書く欄しか無かったのでシルバーを撫でながらサクサクと書く。

 隣のハルもアオをつつきながら用紙に記入しているみたいだな。


「記入する欄がこれだけしかないけど、大丈夫なのか?」


 俺は思った事を口にする。


「あんまり意味はないですね。

 実際はこの後に作られるギルドカードに情報を書き込むために必要なだけですから」


「なるほどな」


 俺とハルは書き終わった書類を、受付嬢のメリッサにわたす。


「はいっ。お預かりして今からギルドカードを作成しますね。作成が終わるまでにギルドランクについて説明させて下さい」


 メリッサは書類をファックスみたいな機械に通してカードを作っていきながら、ランクについて説明しようとする。

 その様子を見ながらハルが


「ランクですか?」


「はい。冒険者にはランクというのがあります。

 このランクはブロンズから始まり、最高ランクのオリハルコンまでがあります。」


「オリハルコン?」


 ハルはオリハルコンがわからないようだ。

 ぶっちゃけ俺も詳しくないが…

 まぁーメリッサが説明してくれるだろ。


「ハル様、オリハルコンというのはこの世界で伝説とされている金属ですよ。

 まず、ブロンズランクはいわゆる初心者ですね。

 街中の依頼しか受けられないランクです。

 次にアイアンランク、これは外で討伐依頼などが受けられるようになるランクです。」


 えっ?

 まさかブロンズランクは街中でしか行動出来ない??

 まさかの展開にハルもびっくりしている。


「えーと、メリッサさん、アイアンランクに上がるにはどうしたらいいのでしょうか?」


 ハルが聞いたように出来るだけ早くアイアンにならなければ、いつまで経ってもレベルが上がらない…


「アイアンに上がるにはサブ職業を設定出来れば簡単に上がりますよ。

 ですが、サブ職業も色々あるので街でお手伝いをしながら自分の好きな職を探すっていう目的がありますね。」


 あー

 なるほど、サブ職業解放クエスト達成がアイアン昇格になるのか!


「わかりました。自分のやりたい事が見つかるようにお手伝い頑張りますね。」


「ピィー」


 ハルは握り拳を作りながらやる気を出してるし、アオやる気があるようで一緒に鳴いてる。

 可愛いなぁー


 そんな2人を微笑みながらメリッサさんは


「次にミスリルランク、これが中級職で付けるランクになります。上級職解放でアダマンタイトランクになり、世界にまだ2人しか居ない超級職がオリハルコンランクですね」


 超級職ってのがあるのか。

 これはいずれ目指すしかないな!


「ここまでがランクによる説明です。

 何か分からないことがありましたら受付まで来てください」


 と言いながら出来た俺とハルのギルドカードを渡してくる。


 俺とハルはその言葉に頷く。


「さて、次に依頼なのですがどうします?」


 メリッサの問いに俺は


「まずはどんな依頼があるか教えて下さい」


 と答えるのだった。






はいっ!

絡まれたのはレン、ハルじゃなくて

笑顔で切るとか言うちょっとおかしい住人でした。


次回、依頼??

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