1話 プロローグ
はじめまして。
けんやんです。
こんな小説があったら良いなと思って作りました。
初心者なので所々変かもしれませんが暖かく見守って下さい。
とりあえず5話まで毎日投稿する予定なので良かったら見ていってください。
「よっしゃ」
俺、蓮見練は会社のオフィスであるにも関わらず思わず叫んでいた。
「蓮見君、仕事中なのに何遊んでるのかな?」
課長に怒られて周りを見渡せば、仕事仲間が奇妙な目で俺を見ていて恥ずかしくなってくる。
「あはは…休憩入ります」
そそくさと自分の席を離れてスマホに届いた1通のメールを確認する。
件名:Fairy Grow Online当選者へ
本文
蓮見練様はこの度、初回限定版Fairly Grow Online〜妖精の輝きを求めて〜に当選しました。
おめでとうございます。
つきまして、ゲーム開始日までにVR機器の購入とユーザー登録をお願いします。
支払いにつきましては下記の口座に支払いをお願いします。
という内容だった。
「ベータ版の抽選は外れたけど、初回限定版は当選出来て良かった」
そう練はこのFairy Grow Online〜妖精の輝きを求めて〜通称『FGO』という世界初のVR MMOを凄く楽しみにしていたのだ。
医療機関ではすでにVR機器が普及していたが、娯楽ではこの『FGO』が世界初のVRゲームになる。
当時『FGO』制作会社は「医療機器をゲームなどに使うな」と色々な所から批判を受けていたが制作会社の社長が「味覚や嗅覚、聴覚などの身体的病気に患っている人達にもドキドキ、ワクワクする体験をしてほしい」とニュースに報じて民衆の支持を集め、また色々な会社や団体に支援してもらって作った今1番注目の集まるゲームであった。
そんな注目の集まるゲームだけあって当選確率は凄く低く、練は第二陣営募集にも登録していた。
「ゲーム開始日までまだ1週間あるからそれまでに今おこなっている仕事を終わらせて、有給使って1ヶ月休みを貰おう」
練は廃人プレイするためにゲーム開始日まで精力的に仕事や、ゲームの準備を終わらせていく。
そしてゲーム開始日
「VR機器も準備したし、ユーザー登録も終わってる。あと食事関係も抜かりは無いな」
もうベットに横になって今か今かと待ち構えてついにゲームスタート。
「ログイン」
VR機器の電源を入れてダウンロードしてあるFGOを始める。
視界いっぱいに広がる白を基調にした部屋の真ん中に銀色の羽根を生やした小さい女の子が座ってる。
「此処は?」
「こんにちは、新たな冒険者さん。私は風の精霊シルフィーナです。此処はFGO内で使うアバターや、職業、注意事項などを教える専用の部屋だよ」
女の子はティーカップを机に置きながら答えてくれた。
「あぁ、こんにちは。俺は蓮見練って言うんだけど、
アバター設定ってどうやったらいいんだ?」
「練君ね。ちょっと待ってね」
シルフィーナは空中で手を動かして鏡を出してくれる。
「この鏡を見ながら自分のアバター名や顔や体型を決めてね」
そう言って微笑まれるとちょっとドキドキするね。
えーとアバター名はレンでいっか。
種族はヒューマン、エルフ、ドワーフ、獣人、小人があるのか。
此処はファンタジーっぽくエルフにしよーかな!
んで顔立ちは変えずに瞳の色と髪の毛を変えれば良いかな??
瞳の色はスカイブルーに、髪の色は銀髪にこれでよしっと。
体型は168㎝のままで変えなくても良いとして。
んーこれでだいぶいつもの雰囲気からは離れたし大丈夫だろう。
「こんなんでどうかな?」
「おぉ、アバター名はカタカナにしただけなんだねー
それで瞳の色と髪の色だけ変えてるね。うん。なかなかかっこいいよ」
「そうかな?ありがと」
まさかかっこいいと言われるとは思わなかったレンはちょっと恥ずかしくなる。
「それじゃー次は職業はどうする??
下級職の戦士、魔術師、狩人、神官、テイマーがあるけど?」
「そうだなー
テイマーとかどうだろ?」
「テイマーは基本ステータスが弱くなるけど、モンスターを戦わせる司令官って感じの職業だよ!」
ちょっと悩んだ後に
「うん。俺はテイマーにするよ」
「はーい。それじゃーはい!この卵が最初の使い魔になるからね!」
シルフィーナは銀色の卵を渡してくるけど、最初は卵スタートなんだ…
「えーと、卵はいつ孵る?」
シルフィーナは人差し指を唇に当てながら
「卵は、最初の街に降り立った時に孵るよ。
何が産まれて来るかはわかんないけど、きっと良い子が生まれてくれるよ」
微笑みを浮かべながらシルフィーナは言ってくれるけど、この『FGO』はリセマラが出来ないようになっている。
此処で弱い子が産まれたらと思うとドキドキが止まらない。
「さて、次は注意事項だね!」
「注意事項?」
「そう!この世界のNPCは皆生きている。
NPCだからといって乱暴な言動や行動をすると、好感度が下がり酷いと牢屋に入る事もあるんだよ」
そういえば『FGO』は超高度AIが使われていて、ちゃんと受け答え出来るんだっけ??
「あーわかったよ。普通にしていたら良いだけだし大丈夫だろう」
俺の答えにシルフィーナは笑いながら
「そうだね。普通に接していたら大丈夫だよ!
それと街中での戦闘行為、PKは1発レッドだからね!」
PKかぁー
まぁー俺にはあんまり関係無いかな?
人の迷惑になるような事はしたくないから。
「了解。他には何か気をつけないといけない事ってある?」
その問いにシルフィーナは人差し指を唇に当てて何かを考えてる。
「そうだね?スキル取得の方法はSP(職業ポイント)以外に普段の行動とか訓練や装備に付いたスキル、魔導書、オーブを使っても覚えることが出来るよ」
なるほど。
SP消費しなくても覚えれるスキルがあるのか。
1レベル毎に2ポイント貯まるSPは大切に使わないと行けないからSP消費無しで覚えれるスキルはありがたいな。
「そうそう、SPポイントは称号でも貰えれるから称号を探しても良いかもね」
へー、称号取得でもSPポイントが貯まるのか。
いいこと聞いたな。
「後は属性について、基本属性は火、水、風、土、光、闇の6属性だけど、上位属性てのがあって例えば上位属性は火の上位属性が炎とか、水の上位属性は氷などがあるよ。因みに魔法には混合魔法ってのがあるよ」
上位属性に混合魔法。
俺は後方支援する必要がありそうだから覚えれたら覚えた方が良いのかな?
「そっか、わかった。色々と教えてくれてありがとう」
「いえいえ。私も色々話せて楽しかったよ。この部屋から出るにはあの扉を潜れば始まりの街に出れるから」
シルフィーナは小さい手を振って俺を送り出してくれる。
「おう。じゃーまたな」
さて、ここから俺の冒険が始まる。
次回、大地に降り立つ