教えてピンク先生
清掃の女(桐島さん今日も休みよ。イヤーね若い子はこれだからアテにならないのよ)
清掃の女2(本当?困るわねぇー明日も休んだら解雇されちゃうわよ)
清掃の女(まぁー別に関係ないけどね。
あの子付き合い悪いし。なんか覇気が無いとゆうかおばさんくさいのよねー)
清掃の女2(あら、あなたも十分おばさんよ!)
別に盗み聞きした訳じゃないが聞こえきた。
俺は気になり外回りのついでに彼女の家に行く事にした。
社用車を近くの公園に止めてアパートへ向かう南側から近づくと丁度彼女が洗濯物を干していた。
桐島さん!
俺は声を掛けた。
桐島さんは俺に気づくとおり行きますと身振りで合図した。
俺達は公園のブランコに座り少し話をした。
良かった。元気そうで心配したよ。
桐島(私は元気なのですが健太が、、、)
健太君がどうしたの?
桐島(、、、か、風邪です。すぐに良くなると思います。)
ただあと2、3日はお仕事休まないといけないと思います。 私クビになっちゃうかな、)
確かにあんまり調子良くないみたいだ。
桐島(じゃあ行きます。お仕事頑張ってください)
俺は彼女の後ろ姿をずっと見ていたが何か出来るわけでもなく会社へ戻っていった。
帰りの車で何気無く流れるラジオに耳を傾ける。
ラジオ(えー最近、食中毒が流行っております生ものはなるべく早く食べるか、捨ててください、、、
、、、はっ。もしかして健太は俺があげたケーキで、、、風邪ではなく、食中毒。
俺は急いで車を引き返し、彼女のアパートのドアを叩く。
桐島さん健太君は俺のケーキを食べて食中毒になったんじゃないのか?
ドアは開かず、声だけが聞こえる。
桐島(、、、確かに。健太は食中毒です。でも
狩屋さんの責任ではありません。
帰ってください。
、、、もう来ないでください。話たくありません)
、、、俺は何しているんだろう。自分の気分で優しくしたり冷たくしたりただ一緒懸命に生活している親子を不幸にして、、、最低だ
ピンクの言う通り忘れれば良かったんだ。
俺は自責の念と悔しさでその夜は駅前のバーで酔っ払っていた。、、、ここで飲んでれば
ピンクに会えそうな気がした。
無性にあいつと話がしたい、、、
ピ(恋愛してる?)
き、来た!
ピンク先生は狩屋を指差して横に座る。
なぁー俺はどうしたらいいんだ、、、
大切な人を傷付けつしまった。
ピ(なんでこうなったか?それは狩屋が恋をしたからだ。恋をしたから気になり近づき自分なりに優しくした。
人は優しくされると相手にも優しくする。
これは恋愛の法則だ。ただ間違いは狩屋に恋愛する覚悟が無かった事だ。自分の気持ちを否定して何かに理由を付け逃げた。
女はいつも受け身だ。彼女も狩屋の不安定な優しさにふりまわされたんだ)
俺は泣いていた。無意識に涙がほほを伝う。
健太のむじゃきな笑顔が浮かぶ。
俺のせいで今苦しんでいる。
なぁ、ピンク いやピンク先生おれはまだ間に合うか?やり直せるか?
ピ(まだ何も始まっていない。大切なのは狩屋が彼女の事を好きかどうかだ)
お、俺は、バツイチで子持、やつれて覇気が無い。貧乏だけど一緒懸命生きている桐島さんが大好きだ。、、、守りたいんだ!
彼女の全てを受け止めたいんだ!
ピ(なら大丈夫だ。恋は人を弱くする。
しかしそれ以上に強くもする。大切なのは、上手くいかなくても裏切られても相手に感謝する事だ!素敵な時間をありがとうと!)
、、、わかったよ。俺は彼女が大好きだ。
ずっと一緒にいたい。
俺は酔い潰れてしまった。
気がつくと自宅のベッドで横になっていた。
明日彼女の所へ行こう。そして伝えよう。
想いの全てを。