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最初からクライマックス

掲載日:2014/06/15

パロネタについては大丈夫ですか!?

それではいってらっしゃい。

「ぐふぅ!」

「げほぉ!」

「ごはぁ!」

「さあさっさと魔王のところへつれていきやがれ!」

 俺は悪魔のしたっぱをぶっ飛ばした。

 さっきから出てくるのは、どいつもこいつも雑魚ばかりだ。

 いや俺が強すぎるのかな。

 ここは魔王城の中。

 階は50を越えると言う。

 どの階も暗く、影から雑魚が襲ってくるばかりだ。

 まあ、俺が察知できないなんてないんだがな。

 したっぱはもう意識がないのか、そのまま動かなくなった。

 俺はまた階段を上っていく。



 魔王城。

 それは10年前、突如現れた。

 城からは悪魔が現れ、多くの人間を殺していった。

 例外なく、俺の家族も殺された。

 俺は怒りと憎しみから修行を続け、第164代目勇者として抜擢された。



「ほっほっほ、いけませんな勇者殿。そんなに焦ってへぶごっ!?」

 階を上がると出てきた悪魔の幹部に、顔面パンチをお見舞いする。

「さっさと魔王のところへつれていきやがれ!」

「何を言ってるんですか勇者どぼへらっ!?」

「うるせえっ! 喋るの遅いんだよ!」

「な、なぜくぼぉっ! このだばぁっ! 私ごほぉっ! まったくがはぁっ! 歯がげほぉっ! 喋らせてきゅんっ!」

「あ、死んだ」

 意識の飛んだ幹部を、俺はそこら辺に転がしておいた。

「次いくか」

 俺は再び階段を上った。



 階段を上がり終わると、広い場所に出た。天井も壁もない。どうやら最上階みたいだった。

「ん? なんだあれは」

 暗黒の空に、キラーンと輝くものがあった。

 と、それがこちらに落ちてくる。

 俺は落下地点から離れる。

 轟音を鳴らしながら、それは着地した。

「誰だお前は!」

「フ、フフフ、フハハハハハハ」

 谷の底から聞こえてくるような低い声で、それは笑う。

「よくぞたどり着いたな、勇者よ。ここまで来たのはお前が初めてだ。良かったじゃないか、人類記録更新だ。フハハハハハ」

「てめえが、てめえが魔王か!」

「いかにも、余が魔王、ブルージュースだ!」

 ブルージュースが名前を言い終える間に、俺は構える。

「名前はなんでもいい! 家族の、仲間の敵! 討たせてもらうぜ!」

「フ、良いだろう。まずは歓迎会ということで、余の力見せてやる!」

 何がくる……?

 すると、ブルージュースの周りが赤く輝きだした。

「いくぞ勇者よ! 帰りたい! 帰りたい! あったかいわが家が待っている! 帰りたい! 帰りたい! あったかハイムが待っている! セキスイハイム!」

 ブルージュースが唱え終わると、炎が魔神の姿になった。

「勇者よ! これを覆してみよ!」

「く、ならば!」

 俺の周りが輝き始める。

「水のトラブル、クラシアン! 安くて速くて安心ね! 暮らし安心! クラシアン!」

 すると、俺の周りから水が吹き出し、水竜の形になる。

「行っけぇ! クラシアン!」

「オオオオオオオ!」

 クラシアンは雄叫びをあげながら、炎の魔神に向かっていく。

 クラシアンは魔神を食いちぎった。

 しかし、なおも威力は衰えることなく、今度はブルージュースに向かっていった。

 これで、終わりだ!

「おおおおおおおっ!」

「オオオオオオオ!」

 ブルージュースにぶつかって、そして砕ける。

 これで平和が…………なに!? 生きてるだと!?

 ブルージュースは変わらぬ姿でそこに立っている。

「フハハハハハ! なるほど、これが蒼精のクラシアンか! 面白い! 面白いぞ! だが、余を倒すには少しばかり威力が足りなかったな!」

「くそ……、轟炎のセキスイハイム様は水も対処ずみってわけか……!」

 さらにブルージュースは手を上げた。

「なんのつもりだ! 降参でもするつもりか!?」

「降参……? 何を馬鹿なことを……」

 じゃあ何を意味する!?

 俺は防御の構えをとる。

「これで終わりにしてやる……」

 ブルージュースの周りが、今度は黒く輝き始めた。

 くる!

「畠山吾朗さん。67歳。家族でパン屋を営み、朝から夜までパンを作っている。

 きっかけは留学だった。

 畠山さんは留学先で病気にかかってしまった。

 そんなときだ。

 友人のジローがフランスパンを買ってきてくれた。

 しかし、畠山さんは食べれそうにない。

 なぜ買ってきたのか?

 それは自分が食べるためだった。

 病気で食べれない畠山さんの前で、ジローは見せびらかしながら食べる。

 もぐもぐもぐもぐと。

『おいちい』

 とジローは言った。

 畠山さんは思った。

 いつか自分が、あいつの食べてるパンより旨いパンを作って、そして目の前で食べてやるんだと。

 畠山さんはそれから修行し、立派なパン職人になった。

 畠山さんはこう語る。

『最近ジローがやって来ましてね。私は目の前で食ってやったんですよ。旨そうにね。そしたらジローが、あのときは悪かった。だから食わせてくれないか? って言うわけですよ。嬉しくなっちゃいましてね。たくさん持っていってやったんです。そしたらジローのやつばくばく食い始めましてね。私がおかわりを取りに行ったんですよ。そしたら、ジローがいなくなってました』

 そして、一枚のメモ用紙だけが残っていたらしい。

 そこにはこう書いてあった。

『あんま旨くなかったわ。あばよ』

 それから畠山さんは、また修行をし始めた。

 そんな畠山さんを支えるのが、この、青汁ぅぅぅぅ!」

「ジロォォォォォォォォ!」

 ブルージュースは暗黒を放つ。

 それは、俺には到底どうにかできる大きさではなく。

 俺は闇に包まれた。

「フハハハハハハハハッ! よくやったぞクラシアン! 貴様はよくやった。だがこれで終わりだ! 畠山さんの闇に包まれて死ぬがよい!」

 ドオオオオオン! という音とともに、魔王城と俺を闇が侵食していく。

 くそ、負けだ。

 なんだこの戦力差は。

 こんなの勝てっこない。

 みんな、ごめん。

 そのとき、誰かの声が聞こえた気がした。

 走馬灯だ。

 仲間が。家族が。俺に願いを託して消えていった人たちとの思い出が、次々に甦る。

「ま、だ、だ」

 気づけば闇が消えている。

 魔法が終わったらしい。

 俺は瓦礫の中で横たわっていた。

 まだだ。

 まだ死ねない。

 あいつらの願いを、思いを、涙を!

 俺は無駄にしちゃいけない!

「お、お、おお、おおおおおおお!」

 俺は咆哮する。

 獣のように。怪物のように。

 一人の人間として、仲間や家族から背負わされた全てを糧にして。

「まだ、負けられない! 倒れるわけにはいかない! お前のせいで死んでいったやつらのためにも!」

 ブルージュースが空から見下ろしている。

「フハハハハハハハハハハハッ! まだ! まだ生きておったかクラシアン! いいぞ! 余にどこまでやれるか見せてみろ!」

 俺はよろよろと立ち上がった。

 胸の前で手を向かい合わせる。

「この力はみんなから託された思いの力! いくぜ!」

 俺は一気に息を吸い込む。

「お手々のしわとしわ、合わせて幸せ!」

 光の奔流が始まる。

 暖かい光だ。

 みんなを近くに感じる。

「なーむー!!」

 光が広がり、ブルージュースを包み込んだ。

「な、こ、これは……、幸福のはせがわだと!? そんな馬鹿な! こんなの一人にできるはずが……」

「一人じゃない! 俺に願いを託してくれたみんなとの力だ!」

「くそぉお! 余が! 余が人間ごときに負けるなどあり得ん! あり得んぞ絶対にぃぃぃぃィィィィイイイイ!」

 そうして、光がブルージュースを飲み込んだ。



 終わった。

 なにもかも。

 ブルージュースを倒した。

 たけど、あいつを倒したからと言って、何かが戻ってくるわけじゃない。

 帰ろう。

 あの家に。

 あの町に。

 積水ハウスに。

おかえりなさい。

積水ハウスに。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 私は手にシワがないので必殺技が使えませんわ…⤵︎⤵︎ そういえば最近私もCMのオファーがきましたの!そしたら是非ネタに使ってほしいですわ! [気になる点] Nothingですわ! [一言]…
2014/06/18 17:44 Queen Elizabesh
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