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第7話

 ダン!

あたしと久瀬先生は、学長室になだれ込んだ。

久瀬先生はパッとあたしの手を放して……

学長の胸ぐらを掴んだ。

「マコ!華音の身に何かあったら、どう責任とるんだ!ああ、宏人になんて報告しよう……」

そのまま学長をゆっさゆっさと揺すった。

「遥、落ち着きなさい。それにここでは学長と呼べと前から言っていますよね」

それでも久瀬先生は止まらない。

「なんで2人だけで接触するようなことになったんだ!しかも、あっちは目の色が銀に変わってたらしい。危険すぎる。華音が食われちゃうのも時間の問題だ」

「だから、落ち着きなさい。華音さんを見なさい。ちゃんと生きてます。それに宏人も知っています」

それから学長はあたしの方に向いて、

「華音さん、入学おめでとうございます」

満面の笑顔で挨拶された。

胸ぐらは掴まれたままで……

「はぁ……」

もうついていけない。



 錯乱状態になっていた久瀬先生を学長がなだめ続けること5分……

今は落ち着きを取り戻し、学長室のソファーに座っている。

「華音さん、あなたはこれからヴァンパイアとしてこの学園に通ってもらいます。そして、これはとても大切なことなのですが、苗字は岸本ではなく赤城を名乗って下さい」

「赤城?」

「はい。岸本は華蓮さんの苗字で、赤城は宏人の苗字です」

学長は話を続ける。

「赤城家というのは、私たちの世界では由緒正しい4王家の1つです。あなたはそこの王位継承権を持っています。そんなあなたが岸本性を名乗ると……訳アリだと言いふらすことになります。お兄さんもここでは赤城を名乗っています。理解して頂けましたか?」

あたしは頷く。

「それと、久瀬先生から話があったと思いますが、香水はいつでも着けておいて下さいね。うん、もう着けてますね。久瀬先生、流石です。殆ど違和感ありません」

学長は満足そう。

「あの……着けていないとどうなるんですか?」

一応聞いてみる。

「そうですね……。あなたにはAクラス、純血の子が比較的多く集まるクラスに入ってもらうので、人間の匂いをさせていったらイジメられるでしょう。」

いや、そんな笑顔でさらっと言われても……

「あとは……、先ほどの久瀬先生のパニックの原因と話が繋がるのですが」

と言って、チラッとあたしの横を見る。

やっぱり心配そうな表情。

「先ほど会った男子生徒も同じクラスです。神白<カジロ>陸。神白も4王家の1つで、ワーウルフ、つまり人狼の一族です。両家には深い因縁がありましてね。まあ、それはまた今度。今話しておくべきことは1つです。」


「彼には極力近づかないで下さい。気を付けないと……食われますよ。特に彼の目が銀になったら、全力で逃げてください。」


まさか学校でこんな注意をされるとは……

「彼にも華音さんに近づかないよう忠告しておきました。これで楽しい学校生活が過ごせると思います」

いや、忠告だけで解決する問題か?

聞きたいことはいっぱいあるが、ここでチャイムが鳴った。

「そろそろ入学式の時間です。早く講堂へ行きなさい」

そう言うと、久瀬先生と一緒に追い出された。



 「どうにもならなくなったら、あいつにも頼っとけ。殆どの場合は解決してくれるから」

久瀬先生はこう言うが、本当かな?

「黒瀬家は4王家のうち最も力のある家柄で、悪魔の一族。あそこから魔王が出る。あいつは次期魔王だ。それも決定事項」

「うわ……偉い人だったんですね」

「中身はあんなだけどな。じゃ、ここで。講堂はあっちだから」

そういうと、久瀬先生は保健室に向かっていった。

あたしも講堂へ行かなくちゃ!


話が進みませんね(笑)

頑張ります。

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