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旧世界のオメガ

これは、己の大切な物を守るために戦った五人の勇者の物語である


アパートの屋上に人影がある

彼は飛び降りようとしているらしい

飛び降りた、即死だった


「お目覚めのようだね」

目が覚めるとなにやら近未来的な空間にいた、

目の前には、右が男で左が女のハーフアンドハーフで赤と紫のオッドアイの人物がいた、そしてそいつの女がわにはできものの様な物があった

「キミ〜自殺しちゃったでしょ〜だめだよ〜そんなことしちゃ〜」

「五月蝿え、こんな厄病神いなくなった方が世のためだろ」

「そうか、君には素質があると思ったんだけどね〜」

「素質?」

「異世界転生のだよ、魔王を倒してほしいと思ったんだけどね〜…あ、そうだ、罪滅ぼしにどう?」

「罪滅ぼしか…そりゃいい行ってやるよよ異世界」

「そうこなくちゃ、それじゃ〜いってら〜」


「ハハッ、計画は順調だね♡」


目覚めた先は異世界だった、

名前は《タツマ リュウ》

メインスキルは《遠い星からの贈り物》

どうやら元の世界から物を持って来れる能力らしい、多少は便利そうだが、複雑な物を作るにはSEを多く使う、ていうかそんなことより神様のチュートリアルは無しかよ

とにかく、俺は罪滅ぼししないと


月日が経ち、俺は16歳、

俺は《ゴットエント学園》の入学試験に来ていた

「ええ…それでは試験の概要を、改めて説明します

一つ、指定されたパーティ内で行動すること

二つ、今皆さんの目の前にある山から宝箱を見つけ、そこにある宝箱の中にある宝石を私のもとに持って来ること

三つ、尚宝箱を開けるための鍵は、試験の監督官から奪うこと」


パーティを組み、自己紹介が終わり、俺たちは山に入る、

銀髪癖っ毛で顔の良い男は

《アーノルド フェレット》

メインスキルは《檻の中の虚無》

触れた空気を硬化できる上で操れるという

黒髪で片目を隠した男は

《ロレイズ マイル》

メインスキルは《ロードマップイマジネーション》

自らプログラムした道に沿って進めば超高速で移動できる能力だ

金髪にツインテールの女は

《ラメール リナ》

メインスキルは《動かざる者》

自分が動かない間、視界に入った物の動きを止める能力


フェレットが言い出す

「なあ、一応聞くけどよ、どうせお前ら魔王ぶっ殺すために来たんだろ?」

その瞬間、俺以外の奴ら全員反応した

「だよな、今や世界の6割を蹂躙し、大量の人間を殺しまくった全人類の敵、俺はあいつに妹を拉致られたんだ、だから俺はここを卒業して、ギルドに入るための認可をもらって、そして魔王を絶対にぶっ殺して、妹を助け出すんだ」

そうか、俺と違ってこいつらには、魔王に対する恨みがあるんだ…


次の瞬間、何かが横切った

「どうも〜この試験の監督官の一人であり、通称ゴットエント学園最強の教師、《ゾルバ ラック》です」

出た、監督官、しかも《ゾルバ ラック》といったら

かつてギルドに加入していた頃、彼が参加した全3回の奪還作戦の内全て成功させているこのゴットエント学園最強の教師

どうする、逃げて他の奴を相手するか

「オラァァ!!」

その声と共にマイルが飛び出した

「おい待て!相手が悪い、今は逃げて別の奴を…」

「何言ってんだテメェ、強い奴と戦わないと意味ねえだろうが」

フェレット、リナも戦闘態勢へと入った

くそっこいつら正気じゃねえ、もうヤケだ

確かこいつのメインスキル《天空の塔》は、飛行能力だ、それも急降下する猛禽類も目じゃないほどの速さだと聞く

華麗に空中を舞い、目にも止まらぬ速さで縦横無尽に飛び続けるそして時より俺たちに攻撃を加える

持っているのは竹刀のようだがかするだけで切り傷になる、わざわざ仕留めたりしないのはおちょくられているようで何かと腹が立つ

彼は常にリナの視覚外へ行き、フェレットに捕らえられないように気を配る

マイルだけはその速さに順応しているが、鍵を奪えるかはどうかはわからない

とりあえず俺も何かしないと

そうだ、あれなら


なんだ、リュウのもとに他の奴らが集まっている?

作戦でも考えているのか?

まあ、猶予はくれてやるか、

全員が散らばり出した、リナが何かを持っているのか

?!

体が動かん、彼女の視界には入っていないはず

まさかあの装置のような物か?

瞬きを見計らって木の陰に逃げるか、


よし、想定通り、恐らくどれかの木の陰に隠れた

俺の作った360°カメラでリナの視界の広さを補助

隠れた所でマイルが高速でしらみつぶしに調べ上げる

リナがカメラの景色を自分の視界と解釈できるかが心配だったが杞憂だったようだ、それよりフェレットの奴が逃げないようにすでに空気のドームを周りに張ってくれていたのがありがたいな

アイツが出て来た

リナが動きを止めた所をフェレットが空気で囲み

俺がゴム弾の拳銃で眉間を撃つ

よし、いける

いや待て、マイルを迎撃することもできたはず

何故わざわざ捕まりに行った?

何かあr?!

その時、ゴム弾の動きが止まった

「いや〜ボクが受験生にセカンドスキルを使わせられるとはね〜」

セカンドスキル?!

一つの国に10人いるかいないかな超稀な奴をアイツは持ってんのかよ

「ボクは優しいから教えてあげるよ、ボクのセカンドスキルは、自分や物のベクトルを自由自在に操れることだよ、ちなみさっきは、空気のベクトルを捻じ曲げてそれに刺したのさ」

マジかよ、それって銃弾を捉えてねえと出来ないだろいや、そもそもあのスピードで飛び回るんだったら、自分能力動体視力が追いついてなきゃ使いこなせねえ、しかもフェレットのあの滝汗、恐らく形を維持しようとするとSEを食われるんだろう

「おいフェレット!能力を解け!SE全部持ってかれて死んじまうぞ!」

「いいや解かねえ、お前がまた新しい作戦とか考えてくれるからな、信じてるぜ」

クソッ俺の気も知らないで、とにかくアイツは、俺が何か作戦を考えねえと能力を解かねえ、畜生、どうする

ッ!ちょっと待て、いやもうやるしかない、ぶっつけ本番で行くぞ

「リナ!アイツをそのまま止めてくれ!」

「オッケー」

「フェレット!バリケードを解いて空気の階段を作って繋げてくれ!」

「わかった!」


クッこいつら、このまま止めて奪うつもりか、

だったらこうだ


体全体から棘を出した!、だがそれも想定内だ

こいつに物理攻撃をしても恐らくこれで止められていた、裏を返せば特殊攻撃がこいつの弱点だ

今の俺にできる最大攻撃

60A 1000V

十秒間攻撃を流し続け、ゾルバ ラックは倒れた

そうだ、鍵

探したが無かった

「お探しだが物はこれかな」

マイルが持っていた

「ホントは倒せなかった時のために独断で宝石取って来るつもりだったんだが、その必要は無かったようだな」

「お前、どうやって」

「俺の能力で道と認識できるものは何も移動距離だけじゃない、自分の動きすらもプログラムできるんだ、動かない物から取るなんてお茶の子さいさいよ」

「つかお前今の凄かったな、雷だしちまうなんてよお、それとお前の作戦無しじゃ勝てなかった、ありがとな」

「んなこと言ったって、お前の空気のバリケードがなきゃ逃げられてた、こっちこそありがとな、ああ、それとリナ、お前が止めてなきゃ勝てなかったありがとな」

それから俺たちは、宝石を総監督のもとに渡して試験を突破した


クク、このボクをクロコゲにしちゃうなんてね

もう少し本気出しても良かったかな

あの子達、入学したら、ボクが直々に育てよう


一週間後、ついにゴットエント学園の入学式を迎えた

「お、リュウじゃねえか、探したぜ〜同じクラスになれるといいな」

フェレットが来てくれた

「おーい」

リナとマイルがこっちに向かって来た

「ほら行こう、ていうか校庭で立ってやるなんて、椅子くらい用意して欲しいよね」


「こほん、これよりゴットエント学園の入学式を始めます」

ついにこの学園に入るんd…!?

その時、大きな爆発音と共に火柱が上がった

魔王だ、魔王の襲撃だ、

今ここにいる全ての人間が怯えている

すぐさま、戦える教師達が駆けつけて行った

暗雲空を覆い、さっきまで晴れていたことが嘘だったように黒く染まった

新入生含め全生徒の不安が煽られる中

何かが飛んで来た、一目でわかった、

ラック、いやラック先生の首だった

全ての人間がパニックになった

逃げ出す者もいた、俺たちももちろん逃げた

最低限一塊になって逃げることにした

フェレットが言い出した

「おい、ヤベェってこれ、あんな強かったラック先生が死んじまってるってどういうことだよ」

リナが答える

「知らないわよ、とにかくあの爆発音と逆方向に逃げてればいいでしょ」

周りにはもうすでに火の手が回っていた黒い化け物が人を襲っている所を目に焼き付けてしまった

焼けた肉の匂いと血の匂いが蔓延して、吐き気がどんどん込み上げている

次の瞬間マイルが化け物に連れ去られた

奴は二匹でマイルの取り合いをし、そして腹から引き裂いた

死んだ、マイルは死んだ、その場にいた全員が涙を堪えて走った

そして次にリナの足にツルのような物が引っかかった

空中に投げ飛ばされ、瓦礫に腹を貫かれた

死んだ、リナも死んだ、今だけは自分が死ぬまいと走った

目の前に明らかに人間ではない巨漢が立ち塞がった

大きく斧を振りかざし、俺のもとへ振った

フェレットは俺を庇った

大きく袈裟斬りにされた

死んだ、フェレットまで死んでしまった

「む?貴様転生者か?転生者は生かせと魔王様に言われている、次殺しに行くか」


リュウはそれまで、人の死は自分のせいだと思っていた、だが今この瞬間、怒りの矛先は奴らに向いた


アイツは強い、俺よりもずっと強い

だったら俺は生き延びて強くなる

絶対に魔王を、ぶっ殺してやる


しばらくして、生徒の中で俺と生き残ったのはあと二人しかいないことがわかった

俺たちは、近くの国の学園に転入した

恐らくこの中に、魔王への怒りと憎しみを持ってない人間は、一人もいないだろう



俺は五人殺した

最初は中学の同級生だ

いじめられていた俺を助けて自分がいじめられ、そのまま自殺した

二人目は高校の同級生だ

いじめられないように鍛えていじめられなくなったが

別の子がいじめられた、助けてたが、その後いじめが加速し、その果て自殺した

三人目は知らない人だ

こんなことが立て続けに起こればストレスで寝不足になる、街をふらついていたしてたある日、電車に轢かれそうになりそうな所で助けられて、そいつは身代わりになり死んだ

四人目も知らない人だった

居眠り運転のトラックに轢かれそうになった時助けられたもののそいつも死んだ

五人目は母親

引き篭もりになった俺に何故か謝罪文を残し、首を吊って死んだシングルマザーな上に裕福な暮らしでもない上俺がこんな感じじゃあしょうがないだろう

そして俺は住んでいるアパートの上に登り








死んじまった

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