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79◆ハービスホーク

ギルドで集まって全員がそろった。

もちろんハービスホークもいる。

「レッド氏族は有力氏族よ。北タカイダイーチに大勢いるわ」

「「「「「へぇー」」」」」

「その分いろいろなのがいるから、彼もできる方だといいわね!」

新人をちらりと見てワルケリアナが教えてくれた。


それよりも恰好が気になった。

真新しそうな革鎧の見た目がいかにも新人という感じがしていた。


「北タカイダイーチは迷宮で鉄がよく出るって聞いたけど、鎧にはしないんだろうか?」

「するわよ。でも人気無いのよね。動きが鈍くなるものはね!あ、盾は別よ!」

「ここでは、両手持ち以外は人気無いようです」

「盾持ちだとわかると態度が変わるのはありますね」

「ふみぃ。どういうことかわからない」

「オレもだ」


「本人がいる前でそういう会話をするのか?」

「まあ気にすんな」


「いい機会だし話しながら行こう」

ちょっと困った顔をするハービスホークだった。


青空の広がるいい天気だ。のんびりといけるなら風の迷宮までの道筋は嫌いではない。

「しばらくいない」

「了解」

切りがなく湧いてくるように思えた魔狼も、連日狩られていれば減るのだろう。


「冒険者になりたかったのか?」

「ああ。稼ぎつつ腕試しもしたいからな!」

「ふーん」

「それで鎧を新しくしてきた?」

「ああ、こっちでいいのが買えると聞いたからな!バッチリだったぜ!」

「そうか」


「家の近くには迷宮はなかったのか?」

「あるけど極端で稼ぎ難いんだ」

「ほぉー」

「同じ魔物の相手ばかりしてても成長しないから出てきたわけだ」


「どんな迷宮があるんだ?」

「鉄の迷宮に、鋼の迷宮。海水の迷宮もあるぞ」

「どこを狩場にしてたんだ?」

「…ミルク迷宮だ」

「…そうか」

「「うふふ」」

「美味しいものが獲れるなら行ってみたいです」

「まあ確かに旨いは旨いな。来るなら案内するけど、出てきたばかりだし、すぐは嫌だな…」


「仲間は置いてきたのか?」

「ああ、《成人の儀》は一人で出てくるのが普通なんだ。だから一人旅さ!」

「ふぅーん」

「どうすると《成人の儀》は完了になるんだ?」

「《伝説の地》が未開の地の北にあって、そこまで辿り着けばわかる」

「真っ直ぐ目指さないのか?」

「準備が必要だから時間をかけて目指すんだ」

「なるほどな。ただ家を飛び出してきたオレとは違うな」


「酒場で聞いた話と違わないな」

「そうね。この辺りでは止めちゃったけど、昔はやってたのよ。《成人の儀》の旅はね」

「「「「へぇ」」」」


その後も北タカイダイーチの話から迷宮の話へと変わりつつ、話しながら道を進んだ。





楽しんでいただけたら幸いです。評価、ブクマありがとうございます。

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