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69◆街に戻って

街に戻って門を抜けると、町の住人が仮装した行列と出会った。

門から神殿まで進む人と、神殿から門まで進む人がごった返していた。


すでに迷宮でパンプキン行列にでくわしていたので、変な感じがした。

加わる気はないが、流れに乗ってギルドへ向かう。


清算も済んで酒場で食事と果実水にありつく。

「話しても信じてもらえないでしょうね」

「そうかもしれないです」

「え」

「んーそうかしら?」


――だからよ、魔物が行列してたんだよ!迷宮の中で。

――飲みすぎだろ。行列ならそこでやってるぞ。

――誰かが魔物をひっかけて連れて来たのを見たんだろう。

――いや、そうじゃなくてだな。


信じてもらえてはいないようだ。

酒場の中で大声で話している冒険者はあの場所にいたのかもしれない。

助かったのが自分たちだけではなかったと知って、お互い幸運だったなと思う。


「そうみたい!」

「胸に収めておくのがいいのかな」

「迷宮の中の出来事。ですからね」

導女フラバスがポツリという。


「やはり出ませんね」

ステッキを振るラベトリオ。かなり気に入っていたので残念そうだ。

魔道具の限界を超えたのかもしれない。

諦めて渡してきたので、《インベントリー》の〈箱〉に入れた。


「これから寒くなりますね」

「そうだな」

「装備も厚手の物がほしくなるところです」

「まだ大丈夫だけど必要になるかな?」

「迷宮は別にして、行き帰りは必要になるわね!」

「寒い迷宮には行ってないから行き帰りだけだな」

「ええ」


探索を続けるには装備も補強しつつ、見直しが必要な所は見直していく必要がある。

ここの冬は寒いらしいが、どうだろうか。

「ワルケリアナに教えてもらって装備の拡充を図ろうか」

「戦えるように冬の装備をそろえるのは大変よ!」


「積極的に森に行くわけじゃなければやらなくていいと思う」

「ふむ」

「迷宮に通える程度で整えていきましょ!」

「わかった」「ふむり」「はい」

「そうですね」


それぞれ迷宮で感じたものが言葉にならないのか、あまりおしゃべりは盛り上がらなかった。

疲れているのでそのまま解散した。





楽しんでいただけたら幸いです。評価、ブクマありがとうございます。

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