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62◆スリムなゴーレム

「南瓜の料理を作るなら、この階の魔物も狩っておくよな?」

「そうね?でも、あれを見るとね」

ラベトリオが自分の頭とジルベルトの背中にパンプキンウィッチを乗せて遊んでいた。

こういうおふざけが好きみたいだ。

「絡まれたらでいいか」

「私は一向にかまいませんよ」

「そ、そうなんだ」

当の本人は気にしないらしい。

複雑な気分で上機嫌のラベトリオを見るワルケリアナとガラアックだった。


「石と土の人型が一体だけいる」

「周りがいないならそれだな」

「んむ。強そう」

「注意して戦おう」

「「「「はい」」」」

「《聖導の守り》《聖導の盾》」

柔らかい光がガラアックの防御を底上げした。


「ゴゴゴゴゴ」

――ヒュッ!ヒュッ!

ミキュラと二人で矢を放つ。

ゴーレムは人型で人間とほぼ同じ体格をしている。

合計四本の矢が当たるが、跳ね返されてしまって効果はなさそうだ。

こちらに向かってくるゴーレムは走らずに歩いて近づいて来た。

槍に持ち替えて一撃入れた。

――コン!

弾き返される手応え。焦らずに剣と盾に持ち替える。

「堅いぞ!」

「んむ」「はい」


魔物の石と土でできた腕が降り下ろされる。

――ダン!

――パリーン!

光の盾が砕けて衝撃を和らげる。

その上、盾越しだというのに強烈な一撃をもらった。

「ぐうぅ!」

反撃するには衝撃が強すぎた。盾を構え直すので精いっぱいだ。

「《聖導の盾》!《聖導の癒し》!」

導女の支援が光を伴って届いた。回復が促される。

削れていたやる気が回復する。

正直、《癒し手》なしでは戦えない相手だ。

「エイエイ、エイエイ!」――「ヒュパッ!」

ミキュラの連撃が入っているのにあまり効いていない。

「チェア!ソイ!チェア!ソイ!」

ラベトリオの連撃が入った。横から見ていても鮮やかな剣技だ。

それでもいつものようにはいかなかったようだ。

「堅いですね!」

「ああ!」


「《氷弾》!」――バン!

氷の塊が魔物の身体に炸裂する。

当たって砕けた飛び散る破片からも冷気が押し寄せて、魔物を氷付かせた。

魔物の動きが遅くなる。

ジルベルトは警戒のため導女の後ろで待機している。


魔物が両腕を広げて一回転する。

いきなり両腕が伸びたので、不意を突かれた。

「フン!」「フッ」「ぐあ」

盾で受け流す。ミキュラが避けて、ラベトリオががっつり食らった。

それでも体勢を立て直してるのはさすがだ。

「《聖導の癒し》!」

光がラベトリオを包む。回復を促す導術がかかった。


魔物が両手を振り上げて叩きつけてきた。

時間差で両手が振り抜かれる。

一度に来ると思っていたのが不意を突かれる形になった。

盾で受けたが、それで衝撃を捌ききれなかった。

――ゴイン!ゴツッ!

――パリーン!

光の盾が再び砕けて衝撃を和らげたがそれでは足りなかった。

…ィィィィン!

意識が跳ぶ。

「「「ガラアック!」」」


ガラアックの動きがガクリと止まり、片膝をついて頭を垂れている。


「エイエイ、エイエイ!」――「ヒュパッ!」

ミキュラの連撃が深く決まり始める。

「チェア!ソイ!チェア!ソイ!」

ガラアックの様子が気になって、ラベトリオの攻撃に精彩がない。

「《聖導の癒し》!」

ガラアックに回復を促す導術がかかる。それでも動きを止めたままだ。

「《氷弾》!」――バン!

大きな破裂音と共に氷の塊が魔物を捉える。破片からも溢れる冷気が魔物を氷付かせた。

「ゴゴゴゴゴ」


「こっちです!」

ラベトリオが背の盾を外して持って構えた。

叩きつけて魔物の注意を引こうとしているが上手く行ってない。

「エエーイ!!」

気配を消していたミキュラの強撃が決まる。魔物の身体が揺れた。


…ィィィィン!

音と一緒に意識が戻ってくる。

盾を構えてすぐに叩きつけた。

連撃を入れる隙はなかったが動きの警戒はできている。


「平気ですか?」

「ああ。スマンちょっと寝てた!」


「《氷弾》!」――バン!

破裂音と共に氷の塊が魔物を撃ち抜いた。人型を保てなくなった魔物がゆっくりと崩れ落ちる。

魔石とが剣が零れ落ちて、ガランと金属音が洞窟に響いた。

すぐに迷宮の吸収が始まって、残骸が沈んでいく。





楽しんでいただけたら幸いです。評価、ブクマありがとうございます。

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