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58◆連戦と手応え

スパイダーとパンプキンヘッドの両方を倒しつつ、洞窟の先へ進む。

切り抜かれた南瓜顔の中から光が漏れているので、先からでも居場所がわかる。

疲労が蓄積するほどの戦闘にはなっていなかった。


「一階では私の出番もなさそうね!」

ワルケリアナがそう分析する。


ドロップ品に装備が出始めた。

マントにハット、ブローチだ。

使うかどうかは別にして、質は悪くない。

見た目が黒とオレンジの南瓜仕様なのが残念だが。

人数分出ているので確保することになった。

「このブローチには〈対パンプキン+〉の効果があるわ!着けておきましょ」

「マントに着けとけばいい」

「洞窟にいる間だけでもいいでしょうね」

「具体的にはどうなるんでしょうか?」

「なにかしらね!」

「攻撃に利くことは確かだ。魔物への攻撃が強く決まる」

さっさと装備に着けていたので効果を手応えで感じている。

「「ほう!」」

「それだけでも十分ですね」


かなりの数を倒したところで、下への階段の小部屋にたどり着いた。

休憩するほどでもないので二階へ下りる。


二階でも、カボチャ頭の魔物がいて巡回していた。

南瓜を模した形の盾持ちで、鎧姿のナイトだ。

ヘルムの中にカボチャを押し込んだせいか、おかしな形に丸く歪んでいる。

頭身も三頭身ほどのおかしな格好だが、迷宮の魔物だ。油断はできない。

「ポムポムポムポム!」


「今度はナイト、パンプキンナイトが相手ね!」

「来るぞ!」

「おう」「んむ。他も近いかも」「はい!」


――ヒュッ!ヒュッ!

ミキュラと二人で二本ずつ矢を当てた。

すぐに槍に持ち替えて突進してくる相手を突く。

剣と盾に持ち替えると、相手の体当たりを受け止めた。

――ガン!

「フン!」

押し勝って相手が怯む。驚いて攻撃のチャンスを逃す。

それでも隙を見つけて反撃した。

「ソイヤッ!」

三連撃からの盾の叩きつけで、相手の動きを抑え込む。

相手の盾で受けられたが、手応えも感じた。

拾って付けたアクセサリーのおかげかもしれない。

「エイエイ、エイエイ!」――「ヒュパッ!」

ミキュラがいつも以上に快調に飛ばしている。攻撃の切れ間がない。

「チェア!ソイ!チェア!ソイ!」

軽やかな足さばきで連撃を放つラベトリオ。


「追加がくる!」「ハウッ!」

戦闘には参加せずに周囲の警戒を続けていたジルベルトも吠えた。

魔物がもう一体奥から近づいて来ていた。

「ポムポムポムポム!」


「《雷矢》!《氷結》!」

音を立てて飛ぶ雷の矢が突き刺さると、戦闘中の魔物の身体がのけぞって倒れた。

通り抜けたその衝撃はこちらに向かっている魔物にも直撃した。

のけぞって足を止める魔物。

冷気が押し寄せて、魔物の動きが鈍くなった。


「いいぞ!」

「んむ」


近づいて、右、右、右と叩きつける。ザクザクと攻撃が決まる。

「ポムポムポムポム!」

相手が反撃してきた。盾で相手の攻撃を受け止めると、ボフンと煙を吹いて盾の形が南瓜型になった。

「なにっ!?」

手に持った感触は変わらないのに見た目だけ変えられてしまったようだ。

そのまま魔物に叩きつけるが、どうにもやりにくい。

「エイエイ、エイエイ!」

気配を消していたミキュラの連撃が決まると、魔物が内側から光を強めてしぼみ始める。

――ボシュン!

最後に残ったのは、魔石とカボチャ装備だ。変えられた盾とそっくりの盾と剣が出た。

――ボフン!

変えられていた盾の見た目が元に戻る。倒すまでの一時的な魔物のスキルだったらしい。


「慌てなくてもいいようだな」

「平気?」

「ああ。ワルケリアナ、装備の鑑定頼む」

「〈パンプキンナイトの剣〉と〈パンプキンナイトの盾〉ね。特別な効果は持ってないわ!」

「そうですか。残念です」

何か期待していたのか、ラベトリオが落胆していた。

「じゃあ、回収しておくよ」

「はい」

「ありがと」

持ってみたが南瓜を模した鍔があったり、盾がカボチャ型だったりで、使う気がおきない代物だ。

前衛で揃えれば様になるだろうか?

売れるといいなと思いつつ、《インベントリー》に魔石と入れた。

先に倒した方からも出ているので、ドロップの確率が高いのだろう。


「別なのが来そう」

「何かわかるか?」

「たぶんトカゲ」

「わかった。普通の奴だといいな。盾を勝手に替えられるのは戦いにくい」

「うふふ」





楽しんでいただけたら幸いです。評価、ブクマありがとうございます。

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