表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/225

46◆重い買い物

戻ってきて解散する予定だったが全員で防具屋へ寄った。

鎧を買うと言ったらワルケリアナが付いてくると言いだし、そうしたらミキュラも付いてくると言いだして、結局全員が付いてくることになった。

「そんなに面白い物でもないと思うけどな」

「御着替えは大事なイベントだからね!」

「そう。特に戦士には鎧が大事」

「まあそうですね」

「そうですね。私も変えたくなることがあります」

「どんなのにするんですか?」

「フラバスまで?興味あるの?」

「《癒し手》としてはかなり興味ありますよ。導術のタイミングが変わってきますからね!」

「「「「おおーっ!」」」」

「知らなかったな。そこまで考えるものなのか…」

「頼りになるわね!」

「ん。フラバスは優秀」

「普通ですよ。でも、ありがとうございます」


店に入るとカウンターで店員に話しかけた。

「重たい鉄の鎧を出してくれ」

「ホントに重いのでいいんですか?」

「ああ、動きにくいぐらいでいいんだ」

「じゃあこれですけど。こっちに来てください」

黒光りする鉄の鎧が木の架台に置いてあった。

前が垂れていて前掛けのようになっている。

「着てみていいか?」

「どうぞ。手伝いはいらない様式ですね」

「その方がいいな」

「でも手伝う方が早い。早くする」

意外とせっかちな所を見せたミキュラがテキパキと手伝ってくれたので、素早く着替えられた。

ズシリと重みが両肩と腰にくる。面白いのはきつく回したベルトで、腹と背中にも感じることだ。

店の中をうろついてみたが重いだけで意外と邪魔にはならなかった。

「カッコイイ!」

「似合ってるな」「似合ってますね」

「悪くないんじゃない?重そうだけど!」

「これくらいなら動ける。逆に叩かれたときに踏ん張るのに重い方がいいと思うんだ」

「なるほど、考えましたね」


「これ、いくらだい?」

「一万八千ですけど、一万六千でいいですよ。売れ残りだし、人気がなくなったんでね」

「パーティー資金からも援助していいよな?」

「もちろんよ!少しは魔術の分も残しておいて欲しいけど。それは、また稼げばいいわ!」

「ん。構わない」

「私たちは新入りですからね。任せます」


「物は良さそうですね。数年前に重たい鎧が流行った時にも見かけたでしょうか」

「知っているのか?」

「これに似た重い鎧を着て走り込みをするのが冒険者ギルドの初心者向け特訓メニューだったんですよ。たまに見かけたものです」

「へえー」

「長く使えるといいな」

「相手をする迷宮の魔物次第ですけど、次は硬い軽いのが欲しくなります」


「それまでは使えるんじゃないでしょうか」

「ふむ」

「そういうもの?」

「そういうものです」

ラベトリオがニコリと笑う。そんなラベトリオの鎧は軽くて堅い質の良いものだ。


全身に重みを感じるが安心感といってもいい重みだ。

いままでの革鎧とは違った感じを受ける。

「よし。支払いはこれでいいな?」

「はい、確かに。ありがとうございました」


着替えることもできるが、慣れるために着ていよう。


「他に買うものがあったような」

「〈箱〉ね!よく覚えていたわ!」

「そうだな家具屋かな。雑貨屋でもいいか」

「わざわざすみません」

「いいんだ。同じパーティだからな」

「ん。早く行く」


雑貨店で値切りの才能を発揮したのはラベトリオだった。

それを見て感心していたワルケリアナだった。

荷物を入れて《インベントリー》に回収する。


さて、まずは酒場で飯と果実水だ。

「行く人?」

「「「「はーい!」」」」

どこか遠くでチャイムの音が鳴っていた。





楽しんでいただけたら幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ